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短歌界から異色の才能が登場。上坂あゆ美さんの初エッセイ集『地球と書いて〈ほし〉って読むな』が発売決定!

update:
   
株式会社文藝春秋
〈佐久間宣行さんも推薦「爆弾みたいな本だった」〉10/30(水)15:00情報解禁



株式会社文藝春秋(本社:千代田区紀尾井町 社長:飯窪成幸)は、上坂あゆ美さんの新刊『地球と書いて〈ほし〉って読むな』を11月26日(火)に発売いたします。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43732/541/43732-541-b29f8b71a55941a3328e02b78fa4b35d-1535x2220.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
上坂あゆ美『地球と書いて〈ほし〉って読むな』(文藝春秋)

2017年頃から新聞歌壇に投稿していた短歌が穂村弘さん、東直子さんらの目に留まり、歌人としてデビューした上坂あゆ美さん。短歌の枠組みを打ち破るパンチの効いた言葉選びによって、シビアな現実を爽快な笑いに昇華した唯一無二の短歌が話題を呼び、2022年に刊行した第一歌集『老人ホームで死ぬほどモテたい』(書肆侃侃房)は異例のヒットを記録しました。

本書は、そんな独自の感性を持つ著者が手がけた初めてのエッセイ集。不倫にギャンブルにやりたい放題の末、家族を捨ててフィリピンに飛んだ“クズ”の父、女海賊のように豪快で腕っぷしの強い母、ギャルでヤンキーでトラブルメーカーな姉という強烈な家族との思い出をユーモラスかつ赤裸々に綴っています。そして、真実を執拗に追求するあまり周囲の人々を傷つけ、「あなたの両手はシザーハンズです」と言い放たれるといった人間関係において大事故を起こしてきたエピソード、メイド喫茶で働いていた時の忘れられない出会いなど、数々の失敗を繰り返しながらようやく最近“人間”になってきた著者自身のこれまでを物語っています。

著者の子ども時代の写真をコラージュに使用したカバービジュアルは、あいみょんの楽曲のアートワークなどを制作する気鋭のクリエイター・とんだ林蘭さんが担当。エッジの効いた内容にふさわしい、特別な一冊が誕生しました。
■佐久間宣行さん推薦コメント
『老人ホームで死ぬほどモテたい』に続き本書をお読みくださったTVプロデューサー・佐久間宣行さんのコメントをご紹介します。
「痛くて切なくて、めちゃくちゃ笑える。
出し抜いたりうまく騙したりできなくても、人生はめちゃくちゃ面白くなる。
このクソみたいな世界に、上坂あゆ美は笑いと怒りと言葉で立ち向かう。
爆弾みたいな本だった。」
■著者コメント(「あとがき」より一部抜粋)
学校は、どうして本当のことを教えてくれないんだろうと、ずっと思っていた。なぜいま私はxの値を解かなければいけないのか、なぜ私が発言したら場の空気が一瞬凍るのか、なぜ私はこの世界のこの地域のこの家族に生まれさせられたのか、それらに対して誰も本当の答えをくれなかった。
世界が、社会が、どのように回っているかと、自分の性質を踏まえた生き延び方を概ね把握するまでに、三十年弱もかかった。長かった。そういうのを学校で教えてくれていたらこんなに悩まなくて済んだのに。だからこの本には、学校では教えてくれない、昔の自分が知りたかったことをたくさん書いた。
昔の私がずっと知りたかったのは、「内申点の上げ方」でも「年収一千万の稼ぎ方」でも「愛され美人になる方法」でもなくて、「この最悪な世界でなんとか生き延びる方法」だったんだ。
■著者プロフィール
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43732/541/43732-541-ef45c4bc5e1b3a4e1b5a64ccbaa70219-1018x680.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
上坂あゆ美さん近影

上坂あゆ美(うえさか・あゆみ)
1991年、静岡県生まれ。2022年に第一歌集『老人ホームで死ぬほどモテたい』(書肆侃侃房)でデビュー。Podcast番組『私より先に丁寧に暮らすな』パーソナリティ。短歌のみならずエッセイ、ラジオ、演劇など幅広く活動。
■目次
ほんとうのことがこの世にあるとしてそれは蟻の巣的なかたちだ
人生でまだ主人公だと思う?って声がイートインコーナーからする
父がくれるお菓子はいつも騒音と玉の重みで少し凹んでた
栗南瓜の煮付けのような夕暮れに甘くしょっぱく照らされる家
めくるめく生クリームに母の声 いつかのメリー・クリスマスイヴ
人生はこんなもんだよ 眉毛すら自由に剃れない星でぼくらは
ヒョウ柄とゼブラで車を埋め尽くす姉は何かを信仰している
それっぽい土手とかないしサンクスの駐車場にていろいろを誓う
今日なにがあっても伸びる豆苗と必死で生きる僕たちのこと
ロシア産鮭とアメリカ産イクラでも丼さえあれば親子になれる
ルフィより強くてジャイアンよりでかい母は今年で六十になる
メイド喫茶のピンクはヤニでくすんでて夢なんて見ない自由があった
水商売なんてしやがってと金持ちのあの子に言われてからの人生
愛はある/ないの二つに分けられず地球と書いて〈ほし〉って読むな
有休で泥だんごつくるぼくたちは世界でいちばんいちばんぴかぴか
強さとはやさしさなのかもしれなくて無害老人計画はじまる
吐瀉物にまみれた道を歩いてく おおきなおおきな犬の心で
わたしにはわたしの呪いがある日々の遠くでひかる裸の言葉
煙草持つ手つきでくわえる葬式のあとのアメリカンドッグはうまい
クズも死後神になれると知ってから餃子のタレが輝いている
人間は何度目ですか むっくりと起き上がる蕨に尋ねられ、風
わたしたちみんなひとりを生きてゆく 横一列で焼き鳥食めば
あとがき
■書誌情報
書名:『地球と書いて〈ほし〉って読むな』
著者:上坂あゆ美
判型:四六判並製カバー装 
ページ数:192ページ
発売日:2024年11月26日
定価:1,980円(税込)
出版社:株式会社 文藝春秋
ISBN:978-4-16-391922-5
書誌URL:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163919225
無料試し読み: https://crea.bunshun.jp/articles/-/38927

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