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ケリングとアルル国際写真フェスティバルが2025年「ウーマン・イン・モーション」フォトグラフィー・アワードをナン・ゴールディンに授与

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株式会社ケリングジャパン


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2025年7月8日(火)、ケリングとアルル国際写真フェスティバルはアルルの古代劇場にて、米国人アーティストのナン・ゴールディンに「ウーマン・イン・モーション」フォトグラフィー・アワードを授与します。この特別な夜に、ゴールディンは自身の作品を紹介しながら、一人の人間としてのこれまでの歩みと社会に対する見方を観客と共有する予定です。また、彼女の作品<Stendhal Syndrom>が「ウーマン・イン・モーション」による支援のもと、アルルのサン・ブレーズ教会で展示されます。


ナン・ゴールディンは作品を通して、女性たちの表現を家父長制的な規範から外れた形で、また見過ごされてきたコミュニティという切り口から再構築してきました。ゴールディンが写す親密で生々しいポートレートはジェンダーの固定観念を覆し、家庭内暴力、欲望、社会的孤立といった現実を浮き彫りにします。1980年から1986年にかけて制作された代表作<The Ballad of Sexual Dependency>は恋人同士の関係と支配的な力の複雑性を明らかにし、それまでないがしろにされてきた女性やコミュニティの声を代弁しました。抑圧を糾弾し、解放を称えることで、ナン・ゴールディンは揺らぐことのないコミットメントを示し続けています。


今年のアルル国際写真フェスティバルで展示される作品<Syndrome de Stendhal>はスライドショーの形式をとっており、古典、ルネサンス、バロックの名作とナン・ゴールディンの友人や恋人のポートレートを並置しています。作品の構成はオウィディウスの『変身物語』から着想を得ており、ゴールディンの友人や家族をガラテイア、オルフェウス、ヘルマプロディートスといった神話の人物に見立てています。また、サウンドウォーク・コレクティヴによって特別に作曲された魅力あふれるサウンドトラックにはゴールディンの声がミックスされ、そこにミカ・レヴィによる音楽作品が加わります。本作品は、そのタイトルにもなっている有名な「スタンダール症候群」を再解釈したもので、あまりの美しさにめまいを起こして気を失ってしまうような、目くるめく瞬間が表現されています。


ナン・ゴールディンは次のように語っています。「このような賞をいただけて大変光栄です。私が敬愛し、尊敬する偉大な女性写真家たちと並び立つことができることを誇りに思います。アルルには長年にわたるつながりがあり、特に1980年代、駆け出し時代の私自身と作品に計り知れない影響を与えた場所です。それ以来、アルルには何度か足を運んでいますが、また戻ることができて感激しています」


ケリングは、2016年から支援しているマダム・フィガロ・フォトグラフィー・アワードを通じて新たな才能を応援し続ける一方、2019年にアルル国際写真フェスティバルで「ウーマン・イン・モーション」フォトグラフィー・アワードを創設しました。この賞は第一線で活躍する女性写真家のキャリアに敬意を表すもので、受賞した写真家の作品はアルル国際写真フェスティバルのコレクションに収蔵され、その対価が受賞者に支払われます。2024年、ケリングは同フェスティバルのメインパートナーに就任し、このイベントへのコミットメントを改めて示しました。
「ウーマン・イン・モーション」フォトグラフィー・アワードは2019年にスーザン・マイゼラス、2020年にサビーヌ・ヴァイス、2021年にリズ・ジョンソン・アルトゥール、2022年にバベット・マンゴルト、2023年にロザンジェラ・レンノ、そして2024年には石内都に授与されています。


ナン・ゴールディンについて
1953年、米国ワシントンD.C.生まれ。ニューヨークとパリに拠点を置いて活動するナン・ゴールディンは、ありのままの、極めてパーソナルなポートレートによって写真芸術に革命をもたらしました。過去45年にわたり、ゴールディンは現代において最も記憶に残る写真作品の数々を生み出してきました。1970年代以来、彼女の作品はジェンダーの概念、また規範やコミュニティの定義を模索し続けてきました。6つのスライドショーからなる回顧展「This Will Not End Well」は、2022年秋にストックホルム近代美術館で開催されたのを皮切りに、アムステルダム市立美術館、ベルリンの新国立美術館を巡回。さらに、2025年秋にはミラノのピレリハンガービコッカと続き、2026年にパリのグラン・パレで幕を閉じる予定です。ゴールディンはフランス文化省から芸術文化勲章コマンドゥール(2006年)を受章したほか、ハッセルブラッド国際写真賞(2007年)、エドワード・マクダウェル・メダル(2012年)など数々の賞を受賞しました。


ウーマン・イン・モーションについて
ケリングは、女性に対するコミットメントや取り組みを、グループの優先事項の中心の一つに据えています。クリエイティビティこそが変革を生み出す最も強い力の一つであるものの、依然として男女間の不平等が顕著である芸術や文化の世界に「ウーマン・イン・モーション」プログラムは取り組んでいます。
2015年、ケリングはカンヌ国際映画祭において、映画界の表舞台、そしてその裏側で活躍する女性たちに光を当てることを目的とし、「ウーマン・イン・モーション」を発足しました。以来、このプログラムは取り組みの幅を拡大し、写真の分野にまで広がりました。「ウーマン・イン・モーション」アワードは、各分野で活躍する、インスピレーションを与えた人物や新進の女性の才能を表彰しています。また、トークイベントやポッドキャストでは、著名人がそれぞれの職業における女性の立場について意見を交換する機会を提供しています。


アルル国際写真フェスティバルについて
アルル国際写真フェスティバルは1970年から毎年夏にフランス・アルル市で開催され、市内の様々な名所旧跡で開かれる展覧会を通じて、世界各地の写真文化遺産の支援に貢献するとともに、多面的な環境を通じて現代の創作活動を促しています。アーティストにとって真の文化的インキュベーターとして、アルル国際写真フェスティバルは毎年、写真創作の中心地となっています。同フェスティバルは毎年、300人以上のアーティストやキュレーターの作品を集め、特別にデザインされたセットを備える会場で約46の展覧会を開き、作品を展示し、様々な領域が交わる場として、芸術の考察や実践を推進しています。また、高い見識を備えた一般の観客に向けて、トレンドを明らかにし、新しい道を切り開き、変化するイメージの在り様を探り、問いかけると同時に、世界の社会的・地理的多様性を反映したコンテンツを生み出しています。第56回アルル国際写真フェスティバルは、2025年7月7日から10月5日まで開催されます。


ケリングについて
ケリングは、ファッション、レザーグッズ、ジュエリー製品を扱うメゾンおよびケリング アイウエア、ケリング ボーテを擁するグローバル・ラグジュアリー・グループです。傘下のブランドは、グッチ、サンローラン、ボッテガ・ヴェネタ、バレンシアガ、アレキサンダー・マックイーン、ブリオーニ、ブシュロン、ポメラート、ドド、キーリン、ジノリ1735。戦略の中心にクリエイティビティ(創造性)を掲げるケリングは、サステナブルで責任のある方法により未来のラグジュアリーを築きながら、各ブランドがそれぞれの創造性を自由に表現することを可能にしています。このような信念が「イマジネーションをその先へ」(“Empowering Imagination”)というケリングのシグネチャーに込められています。

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