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リッジアイ、日本電子と電子顕微鏡画像から画角に写っていないパーツの位置を推定する技術を開発

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株式会社Ridge-i
株式会社Ridge-i (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長:柳原尚史、以下「リッジアイ」) は、日本電子株式会社(本社:東京都昭島市、代表取締役社長兼CEO:大井 泉、以下「日本電子」)との共同プロジェクトにて、電子顕微鏡画像に写っていない半導体パーツの位置推定技術を新たに開発しました。

本技術は、電子顕微鏡を用いた外観検査の分野で活用が期待されており、リッジアイは特許取得を目指すとともに、新たに研究開発中の角度検出技術と組み合わせて製品化を計画しています。

新たに開発された技術では、検査対象パーツが画角の外側にあっても、画像に映り込むパーツ周辺の情報を利用することで、パーツの位置を高精度で推定できるようになりました。これにより、位置合わせの自動化の精度が向上しました。

■電子顕微鏡を用いた半導体外観検査が生まれた背景
電子顕微鏡を用いた半導体製品の外観検査では、検査対象のパーツが顕微鏡の中央に来るよう位置合わせをする作業が必要となります。人手による位置合わせ作業は工数の負荷が大きく作業の自動化が取り組まれてきましたが、従来の技術では対象パーツが顕微鏡の画角の外側にある場合には位置の推定が難しく、自動化のボトルネックとなっていました。

■電子顕微鏡を用いた半導体製品の外観検査について
新たに開発された技術では、深層学習技術に加えて独自の手法を応用し、対象パーツが画角の外側にあっても画像に映り込むパーツ周辺の情報を利用することで、パーツの位置を高精度で推定できるようになりました。これにより、画角内に検出対象のパーツの周辺情報が一部でも含まれる場合には、パーツの位置を推定して画角中央へ移動し人手を介さずに外観検査を実施することが可能となります。
本技術は、電子顕微鏡を用いた検査や解析全般に活用されることが期待されています。

電子顕微鏡を用いた半導体製品の外観検査を完全自動化するには、画像に映る半導体の位置だけではなく角度も検出し自動で修正する必要があります。現状のシステムでは高精度での検出が難しく、同じく自動化のボトルネックとなっています。現在、リッジアイでは角度検出技術についても研究開発を進めており、半導体製品の外観検査の自動化を高精度で実現する製品の開発を目指しています。

日本電子 EM事業ユニット EM第2技術開発部 第2グループ 主査 櫻井 仁嗣氏のコメント
半導体メーカーでは、近年、製作するデバイスの微細化に伴って透過型電子顕微鏡(TEM)による撮影枚数が年々多くなっているため、高い自動撮影技術が要求されています。当初、それらの位置合わせをテンプレートマッチングで行っていましたが、半導体メーカーからの多様な要求を満足することはできませんでした。リッジアイによるAIモデルの位置合わせシステムをTEM自動撮影技術に導入することによって、それらの要求を高いレベルで実現でき、非常に高い評価を得られています。今後、位置合わせ以外にもリッジアイの技術をTEM自動撮影技術に組み込むことで、さらなる発展を期待しています。
以上


日本電子株式会社について(東証プライム、証券コード:6951)
日本電子株式会社は、電子顕微鏡をはじめとするナノテク分野で世界トップレベルの先端装置を開発している理科学機器メーカーです。

【会社名】日本電子株式会社
【設立年月日】1949年5月30日
【代表者】大井 泉
【資本金】213億9,418万円(2024年3月31日現在)
【売上高】1,743億3,600万円(2024年3月31日現在)※連結
【従業員数】3,435人(2024年3月31日現在)※連結
【本社所在地】東京都昭島市武蔵野3丁目1番2号
【事業内容】
理科学計測機器(電子光学機器・分析機器、計測検査機器)、半導体関連機器、産業機器、医用機器の製造 ・ 販売 ・ 開発研究、およびそれに附帯する製品 ・ 部品の加工委託、保守 ・ サービス、周辺機器の仕入 ・ 販売
URL:https://www.jeol.co.jp/
お問合わせ:https://www.jeol.co.jp/contacts/

リッジアイについて
株式会社Ridge-i(東証グロース、証券コード:5572)は、AI・ディープラーニング技術を活用したソリューションにより、経営・社会課題の解決に挑むテックイノベーションファームです。特に、画像解析ディープラーニング、センサーによる異常検知AI、最適化AIなど様々なデータに対応するAIを組み合わせた「マルチモーダルAI」に強みを持ちます。戦略策定から要件定義フェーズに始まり、現場のコンサルテーションから開発・運用保守まで、投資対効果を実感するまで一気通貫で伴走し、多くの実績をあげています。また社会課題にも積極的に取り組んでおり、SDGs課題と環境変化を衛星画像から発見する「GRASP EARTH」などで第4回から宇宙開発利用大賞を3回連続受賞しました。今後とも技術とビジネスの高みを追求し、社会・顧客が持続的に効果を実感できる最高峰のソリューションを提供します。

会社名:株式会社Ridge-i
設立:2016年7月
所在地:東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル438
代表:代表取締役社長 柳原 尚史
資本金:28,551,500円
事業内容:
1. AI・ディープラーニング技術のコンサルティングおよび開発
2. 共同事業、ライセンス、保守モデル、自社開発等によるプロダクトの提供
3. 人工衛星データAI分析サービスの提供
URL:https://ridge-i.com

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