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「ダンダダン」楽曲騒動、製作委員会が謝罪 「事前のご説明に思いが至らなかった」と声明

 TVアニメ「ダンダダン」の製作委員会は8月21日、アニメ公式Xアカウントを通じて声明を発表し、劇中で使用された楽曲「Hunting Soul」に関して、作曲家でX JAPANのリーダー・YOSHIKI氏への説明が十分でなかったことを認め、謝罪しました。

  • ■ YOSHIKI氏への誹謗中傷も

     発端となったのは、8月上旬にYOSHIKI氏が自身のXにて発言した、一連の投稿です。

     アニメ「ダンダダン」にX JAPANの代表曲「紅」に似ている曲が使われている件に触れ、「この件何も知らない」「この制作チーム、事前に一言ぐらい言ってくれれば良いのに」などと投稿し、困惑を示していました。

     こうした発言を受け、ネット上では「オマージュか著作権侵害か」をめぐって議論されるとともに、一部ではYOSHIKI氏への誹謗中傷も見られ、大きな波紋を呼びました。

     その後、8月18日にYOSHIKI氏は「今回の件、全て関係者に任せます(I will leave this matter to the people involved.)」と投稿し、関連するポストを削除。経緯や今後の対応について注目が集まっていました。

    ■ 製作委員会が声明 事前説明への配慮欠いたことを認める

     製作委員会は声明の中で、「製作チームが尊敬するYOSHIKI氏やX JAPANの熱量をアニメ内で表現したい」「音楽演出として作品のクオリティをより高めたいという意図だった」と制作の背景を説明しました。

     一方で「事前のご説明に思いが至らなかった」と非を認め、「ご心配をおかけしてしまったことは本意ではなく、心からお詫び申し上げます」「権利関係につきましても、関係各所と建設的に協議を進めております」と謝罪しました。

     また、すでにYOSHIKI氏本人とも話し合いを行っていることに触れ、「今回を契機に、未来に向けた創造的な取り組みを共に考えている所でございます」と明かしています。

     声明の最後では、YOSHIKI氏やX JAPANのファン、そして「ダンダダン」ファンに謝意を示し、「今後とも本作品を温かく見守って頂けますよう、何卒よろしくお願い申し上げます」と呼びかけました。

    アニメ「ダンダダン」製作委員会の公式声明

    ■ 創作の自由と配慮のバランスを問う一件

     今回の件は「事前のご説明に思いが至らなかった」として製作委員会が非を認める形となりました。劇中にて直接的な表現が用いられていない、「オマージュ」や「リスペクト」の範囲であったとしても、クリエイターや関係者への適切な事前の配慮が欠かせないことを示した事例といえます。

     一方で、製作側とYOSHIKI氏が協議を進めていることも明らかになっており、今後の展開や「未来に向けた創造的な取り組み」に注目が集まっています。

    <参考・引用>
    「ダンダダン」TVアニメ公式 | 第2期は25年7月3日から放送開始(@anime_dandadan

    (山口弘剛)

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  • 山口 弘剛‌Writer

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    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

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