
袖ケ浦市教育委員会では市内の文化財のうち、特に重要なものを指定文化財として保護しています。この度、令和7年7月4日付けで新たに文化財を指定しました。
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1 指定物件の概要
(1)名 称 永吉(ながよし)台(だい)遺跡(いせき)群出土の古代文字及び信仰関連資料群
(2)資料数 158点
(3)種 別 有形文化財(考古資料)
(4)所在地 袖ケ浦市下新田1133番地(袖ケ浦市郷土博物館)
(5)時 代 奈良・平安時代(8世紀後半から10世紀)
(6)資料内容
永吉台遺跡群は本市永吉地区に所在し、現在は東京ドイツ村の敷地となっている場所で昭和57年から59年にかけて発掘調査が行われました。その結果、奈良時代から平安時代にかけての集落跡とともに、寺院と見られる建物跡が確認されています。
また、文字が書かれた墨書(ぼくしょ)土器や信仰に関わる道具が出土しました。土器には「寺」「佛」など仏教に関係する文字や「酒弐升半浄浄稲五千」の多文字、「万(まん)得(とく)」などのおめでたい言葉が書かれています。他にも硯や硯に水を差す水滴などの文字に関係する道具や、役人が身に着けていたベルトの飾り、仏教を中心とした信仰に関連する資料が発見されています。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/133445/105/133445-105-8972cdf3ce5260d99bae2a24b3de9dfa-670x540.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
2 指定理由
本資料群は、袖ケ浦市における文字の普及と日常的に文字を扱う知識層の存在を示し、仏教受容の実態を知る上で重要です。また、寺院と見られる建物跡の発見と合わせて、8、9世紀代の地方集落内まで仏教信仰が普及していた事実を明らかにし、「村落内寺院」の名称が提示されるきっかけとなった、学史的に大きな意義のある資料群です。以上のことから、本資料群は古代日本の宗教史のみならず古代史全般を考える上でも重要であるため、本市の文化財として指定しました。
3 公開展示
8月6日(水)から9月23日(火・祝)まで郷土博物館で展示中
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/133445/105/133445-105-316ec3138c859588bb34ce5f9be1aefa-978x521.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]