
NTTアノードエナジー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岸本 照之、以下、NTTアノードエナジー)は、北海道苫小牧市において、地域の脱炭素化と電力供給の安定化を目的とした系統用蓄電所(以下、蓄電所)事業の開始に向けて、2025年8月に工事を開始しました。本蓄電所は2028年度の運転開始を予定しています。
概要
2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーの導入拡大と電力供給の安定化は社会全体の重要な課題です。特に北海道エリアでは、風力・太陽光などの自然変動型電源の比率が高まっており、電力系統の安定運用に向けた調整力の確保が求められています。こうした背景のもと、NTTアノードエナジーは、北海道苫小牧市に、一般家庭約6,700世帯分の1日の電力使用量に相当する76,776 kWhの大規模蓄電所(特別高圧蓄電所)を構築し、地域の脱炭素化と電力供給の安定化をめざす事業を開始することとしました。
本事業は、資源エネルギー庁が実施する「令和6年度 再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業」の採択を受けております。
NTTアノードエナジーは、全国9電力エリア※1で蓄電所の構築・保守・運用を手がけてきた実績を活かし、苫小牧蓄電所においても、NTT研究所などの技術を活用して開発した「エネルギー流通プラットフォーム」を活用し、複数市場(容量市場、需給調整市場、卸電力市場)における取引の最適化・自動化を通じて、地域の脱炭素化と電力供給の安定化に貢献します。
今後の展望
本事業は、電力取引市場を活用するモデルから開始し、小売電気事業者への卸供給を通じた需要家への電力安定供給に貢献するモデルや、将来の制度・市場変更を見据えた遠隔地の再生可能エネルギーと連携した充放電※2による24時間・週7日間カーボンフリー電力供給※3の実現に貢献するモデルなど、段階的にユースケースを拡張し進めていく予定です。これらの取り組みを通じて、カーボンニュートラル実現に向けた持続可能な電力供給モデルの確立をめざしていきます。
NTTアノードエナジーは、今後も蓄電所の構築・保守・運用を通じて、再生可能エネルギーのさらなる普及と持続可能な社会の実現に貢献していきます。
「 北海道苫小牧蓄電所」について
名称 :北海道苫小牧蓄電所
設置場所 :北海道苫小牧市
電池種類 :リチウムイオン電池
PCS出力 :18,200 kW
公称容量 :76,776 kWh(一般家庭約6,700世帯分の1日の電力使用量に相当)
運転開始 :2028年度(予定)
事業者 :NTTアノードエナジー株式会社
※1 沖縄電力管内を除く
※2 田川蓄電所(福岡県田川郡香春町)において、再生可能エネルギーと蓄電池充電の同時同量制御 技術の開発に取り組むとともに、非化石価値の制度的認定に向けた提案活動を進めている
NTTアノードエナジーニュースリリース「太陽光出力制御の低減に向けて福岡県田川郡香春町で系統用蓄電池の運用を開始しました(2023年7月19日)
https://www.ntt-ae.co.jp/pdf/press20230719.pdf
※3 リアルタイムで再生可能エネルギーを中心としたカーボンフリーの電力を供給するという概念
●本リリースは、NTTグループが展開するGXソリューションブランド「NTT G×Inno(エヌティティ ジーノ)」※の取り組みの1つです。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/111866/63/111866-63-cf8a4a9a1d8b9893491e4e041f7b0a73-487x101.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
URL: https://group.ntt/jp/group/nttgxinno/
※「NTT G×Inno」は、NTT株式会社の登録商標です。
「NTT GX(Green Transformation)× Innovation」の略称であり、社会へのソリューション提供を通じてGX分野でInnovation(変革)をおこし、2050年カーボンニュートラルの実現に貢献していく取り組みです。
以 上