
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-9c0da7f9de697ecde1489caa9f4b0c16-2119x1414.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
投資用不動産を扱う株式会社グローバル・リンク・マネジメント(本社:東京都渋谷区、以下GLM)は、(1)東京という都市を分析しその魅力を世界に向けて発信すること、(2)不動産を核とした新しいサービスの開発、等を目的に、明治大学名誉教授 市川宏雄 氏を所長に迎え、「グローバル都市不動産研究所(以下、同研究所)」を2019年1月1日に設立しました。
▼過去のレポート一覧はこちら
詳細を見る
当研究所では、調査・研究の第35弾として、東京圏と東京都を中心とした人口の推移に加え、市町村・23区別の人口動態を詳細に分析した結果を紹介します。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-5ceef122adb9ef47cb2cf8dabf665086-966x901.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/20953/table/239_1_3bf9e67afd2766dd8221237b1b5866e6.jpg?v=202509170216 ]
・2024年の東京都の人口約9万人増、外国人の大幅な社会増が増加の主要因に・日本人の社会増はコロナ禍前の水準に回復するも、自然減が拡大し続ける
2025年8月6日、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和7年1月1日現在)が公表され、日本の総人口(日本人・外国人を合わせた総数)は1億2,433万690人(住民基本台帳ベース)となり前年から55万4,485人減、そのうち日本人人口が90万8,574人減の一方、外国人人口が35万4,089人増で、日本人の減少を外国人の増加で補う構図が加速しているとのニュースが駆け巡りました。
2015年からの時系列でみると、日本人は2015年に出生者数101万46人に対し死亡者数129万6,144人で、両者の差である自然増減が28万6,098人減であったのが、2024年には出生者数68万7,689人、死亡者数159万9,850人で、自然増減が91万2,161人減にまで拡大しています。一方、外国人の社会増減は、2015年の10万4,263人増から2019年の18万8,963人増へと徐々に拡大し、2020・21年にコロナ禍でいったん社会減に転じたものの、2022年以降に再び社会増となり、2024年には34万424人増と拡大し続けています。併せて外国人の自然増減数も2015年の7,299人増から2024年の1万3,665人増と拡大しています【表1-1】。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-6689c6855c8ac442d57c3f8337859fd9-1420x790.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
このように全国的に日本人の自然減、外国人の社会増が進行する中で、東京の人口の動向はどうだったのでしょうか。本レポートでは、2024年の東京都及び東京圏の人口動向について、昨年のレポート(第27弾)を踏まえつつ、日本人・外国人別の状況に着目して分析していきます。
2024年 東京都の人口動向
東京都の総人口(東京都「東京都の人口(推計)」による)は、2025年1月1日時点で前年同月から9万632人増えて1,419万5,730人となり、2025年7月1日現在1,426万1,422人と、ついに1,420万人台に乗りました【図1】。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-76dccc14bdca0fa065a8e2d8086be296-1292x666.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
東京都の人口動向は、コロナ禍の2021年に4万8,592人減となりましたが、2022年に4万6,732人増、2023年に7万237人増、2024年には9万632人増とその数が拡大しています。ただし、2024年の増加数の内訳をみると、日本人1万6,825人増、外国人7万3,807人増と、外国人の増加が大きく寄与していることが分かります【表1-2】。
日本人は、社会増減(転入者数等-転出者数等)は7万2,052人増とコロナ禍前の水準にまで回復したものの、自然増減(出生者数-死亡者数)が5万5,227人減と大きく膨らんでいます。2015年と比べても出生者数が25.8%減(11万3,792人→8万4,434人)、死亡者数が24.3%増(11万2,342人→13万9,661人)となっているように、自然減の数が膨らむことで全体の対前年比増加数は1万6,825人に留まる状況となっています。
一方、外国人は、社会増減が7万1,039人増と、2022年以降3年連続で伸びています。コロナ禍前(2015~2019年)には2~3万人台でしたが2022年以降にはその数が倍増し、さらに拡大しつつあります。併せて自然増減数も2015年の1,900人増から2024年の2,768人増へと拡大しています。
2024年の東京都は、日本人の5万5,227人の自然減がありながらも、日本人で7万2,052人、外国人で7万1,039人の社会増を得ることで、9万632人の人口増加を達成したことになります。コロナ禍前と比べ、日本人とともに外国人の社会増が人口増加の要因となっている状況がみてとれます。
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/20953/table/239_2_b28963d586b9a961b7bbf8166b1da731.jpg?v=202509170216 ]
・東京圏への転入超過数はほぼコロナ禍前水準に 国外からの外国人流入も増加・東京都へは隣接3県からの移動含め若年層と女性の流入が顕著
国外から約16万人の外国人が東京圏に流入
次に、国外との移動状況、国内都道府県間の移動状況(どちらも日本人及び外国人)について、総務省「住民基本台帳人口移動報告」から詳しくみていきます。
2024年における国外との移動状況は、国外からの転入者数73万5,883人、国外への転出者数37万1,615人で、転入超過数(転入者数-転出者数)は36万4,268人となっています。日本人は9,852人の転出超過、外国人は37万4,120人の転入超過であり、外国人の転入超過数はアフターコロナとなった2022年以降おおむね30万人台後半が続いています。
東京都の転入超過数は総数7万2,795人で、日本人は2,011人の転出超過、外国人は7万4,806人の転入超過、東京圏(一都三県)の転入超過数は総数15万5,431人、日本人は4,207人の転出超過、外国人は15万9,638人の転入超過となっています。外国人の転入超過数でみると、東京都は全国の約20.0%、東京圏は全国の約42.7%を占め、国外から東京都もしくは東京圏に多くの外国人が流入している状況となっています【表2】。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-5d2977a38a52f91492061e4276412b08-1137x685.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
東京圏への転入超過数はコロナ禍前の9割超に回復
国内移動による東京都及び東京圏の転入・転出状況(日本人及び外国人)をみると、2024年は東京都7万9,285人、東京圏13万5,843人の転入超過であり、いずれも前年に比べ1万人程度の拡大となっています。アフターコロナとなった2022年から順調に拡大を続け、コロナ禍前の2019年と比較して9割超の水準まで回復するに至っています。これらの転入超過数を日本人・外国人別にみると、2019年以前は転入超過数の大半が日本人(あるいは外国人は転出超過)でしたが、2023年以降は転入超過数の1割程度を外国人が占めており(2024年:東京都への転入超過数7万9,285人のうち外国人8,722人、東京圏への転入超過数13万5,843人のうち外国人1万6,506人)、国内移動においても外国人の存在感が高まりつつあります【図2、表3-1、表3-2】。
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-234f9ea9e5ad48c9ec44b6d374262551-1254x768.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-259dbfa1806ce614545efe342b0b3bef-1357x814.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
東京都に若年層約10万人の転入超過、子育て層の転出超過ほぼ収まる
続いて、国内移動による東京都の転入・転出状況(日本人及び外国人)について分析を進めます。
2024年の東京都の転入・転出状況を年齢5歳階級別にみると、進学・就職等で多くの転入がみられる15~19歳(1万4,286人)、20~24歳(6万4,070人)、25~29歳(2万4,706人)の3つの年齢階級はほぼ前年並みの数値で推移しています。2023年に転入超過に転じた30~34歳は1,251人に転入超過数が拡大し、コロナ禍で大きく転出超過に転じた35~39歳(△2,062人)、40~44歳(△1,445人)、45~49歳(△885人)もその転出超過数を縮小しています【表4】。
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-5dad03a7d5f0f15a0b58540a712d0dbf-1689x1046.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
これを、子ども層(0~14歳)、若年層(15~29歳)、青壮年層(30~49歳)、熟年層(50~64歳)、高齢層(65歳以上)に分けて推移をみると、若年層の転入超過数(10万3,062人)は2023年と同様にコロナ禍前よりも1万人ほど上回っています。青壮年層の転出超過数(3,141人)、子ども層の転出超過数(3,982人)とも2022年以降大きく縮小しており、コロナ禍で拡大していた「子育て層」(30~49歳代+子ども層)の転出超過はほぼ収まってきたと言えます【図3】。
[画像9: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-e665ebb05f37de3ca4fcb2e7e4bfc605-1453x930.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
引き続き女性の転入超過数が男性を上回る
東京都の転入・転出状況を男女別にみると、2024年の転入超過数は男性3万7,113人、女性4万2,172人と、女性が男性よりも約1.14倍上回っています。年齢階級別にみると、15~19歳、20~24歳で女性の方が男性を上回る状況が続いています。また、30~49歳の青壮年層(男性△2,098人、女性△1,043人)、50~64歳の熟年層(男性△4,994人、女性△3,608人)、65歳以上の高齢層(男性△5,160人、女性△2,895人)のいずれの層も、転出超過数は女性の方が男性よりも低く抑えられており、女性の方が東京都に住み続ける傾向も続いています【表4、図4】。
[画像10: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-25e6b78c7e908c5f2ac0eff0164c742f-1689x1046.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像11: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-e2e22182b713d47768c152539164559e-1554x939.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
東京都からの転出超過は埼玉県のみ、隣接3県から東京都へ若年層の流入拡大
東京都と各道府県との転入・転出状況をみると、2024年に東京都から転出超過となったのは、埼玉県(2,827人の転出超過)のみで、昨年の転出超過から転入超過に転じた千葉県(1,527人の転入超過)、神奈川県(2,104人の転入超過)を含め、他の道府県はすべて転入超過となっています。2020年以降、東京都から隣接3県へ大きく転出超過が続いていた状況も収まりつつあるようです【図5】。
[画像12: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-b294c47e862102e1c948c7dc31b69a3c-1633x913.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ここで、東京圏内での東京都と隣接3県の関係に着目して、東京都から隣接3県への転入・転出超過の推移をみると、2018年ごろから東京都区部の地価上昇を主な背景に東京都から隣接3県への転出超過に傾きだし、コロナ禍ピークの2021年には転出超過数4万934人まで拡大しましたが、2024年には804人の転入超過に転じています【図6】。
[画像13: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-81304af779ba89002d0e241fbfe17b1f-1432x940.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
この転入・転出超過の推移について年齢階級別に分けてみると、2021年に大幅に縮小した15~29歳(若年層)の転入超過数が2024年は1万9,052人とコロナ禍前の2019年(1万3,597人)を大きく上回り、隣接3県からも若者層を集めていることが分かります。一方で2021年に著しく転出超過が拡大した0~14歳(子ども層)と30~49歳(青壮年層)をみると、子ども層については2024年は2,615人と2019年(3,713人)を下回りましたが、青壮年層については2024年でも7,170人と2019年(4,780人)までは回復していません。近年のマンション価格高騰等により青壮年層が東京都に転入しづらい状況が伺えます【表5】。
[画像14: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-af6d6927cb8ab7e15b6da01da60ed0ea-1394x875.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[表3: https://prtimes.jp/data/corp/20953/table/239_3_0151fd58535fcbdaf78e9be037232ecb.jpg?v=202509170216 ]
・コロナ禍で進んだ郊外分散は一段落 再び各都県の都心に人口が集中・千葉・埼玉で増加数が多い各市 日本人の減少を外国人の大幅増で補う市も
次に、国内外からの転入・転出(社会増減)や自然増減によって、東京圏内の市区町村の人口がどのように変化したかを、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」に基づき、分析していきます。
コロナ禍の2021年は東京都区部から隣接3県への転出や外国人の国外への転出により、東京都区部の多くの区で人口が減少。東京都心からおおむね30km圏の市(さいたま市、流山市、印西市、横浜市、川崎市、海老名市)や藤沢市、茅ヶ崎市等で人口が増加する「郊外分散」の現象が起こりましたが、2024年は各都県の都心部に再び人口が増加する「都心集中」の状況となっています【図7】。
[画像15: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-600c7983e72acd09e0fb1295b119ee28-1811x775.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
2024年の人口増加率の上位25市区町村をみると、東京都中央区(5.98%)を筆頭に、台東区(1.74%)、千葉市美浜区(1.68%)、千葉市中央区(1.44%)さいたま市大宮区(1.37%)、東京都荒川区(1.37%)、文京区(1.36%)、北区(1.23%)の順に高く、横浜市西区(1.00%)も13位に付けています。ただし、これら上位25市区町村のうち、自然増となっているのは1位の東京都中央区(自然増873人)、21位の流山市(自然増37人)の2つのみで、多くの市区では社会増によって人口増加が達成されていることがみてとれます【表6】。
[画像16: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-526722bc1804fa5bd106a43d833ec40a-1192x981.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ここで、人口増加数が多い上位25市町村(ここでは東京都区部は1市として扱う)について日本人・外国人別の増減数をみると、最も人口増加数の多い東京都区部8万7,528人のうち外国人増加数は6万2,642人(外国人寄与率71.6%)、2位のさいたま市5,488人のうち外国人増加数は3,116人(56.8%)、3位の千葉市4,997人のうち外国人増加数は4,856人(97.2%)で、いずれも外国人増加数が全体の過半数を占めています。また、松戸市(外国人寄与率159.0%)、市川市(125.3%)、川口市(444.6%)、成田市(158.6%)、船橋市(231.9%)、草加市(188.7%)、蕨市(151.4%) 等では、日本人の減少を上回る数で外国人が増加し、外国人寄与率が極めて高い状況になっています【表7】。
[画像17: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-19fd10aea17d8fe332438cdf750233ac-1327x981.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[表4: https://prtimes.jp/data/corp/20953/table/239_4_c2585f247604c77941078baeb7734a72.jpg?v=202509170216 ]
外国人増加率は全体で11%超 中央区・杉並区・中野区では16~21%増も
これまで外国人が比較的少なかったエリアでも流入増の傾向
最後に、東京都区部について人口増減の状況をみていきます。
東京都区部全体では、2023年は7万3,813人(0.77%)増、2024年は8万7,528人(0.91%)増と増加数が伸びています。そのうち外国人の増加数に着目すると2023年は5万7,420人(11.83%)増、2024年は6万2,642人(11.54%)増と、増加率が11%を超える状況が続いています。
23区別にみると、人口増加数が最も多い中央区(1万569人)では、日本人8,386人増、外国人2,183人増と日本人の増加数の方が上回っていますが、2位の大田区(6,885人)、3位の板橋区(5,987人)、4位の世田谷区(5,069人)、5位の足立区(5,053人)とも外国人の増加数の方が日本人よりも上回っています。日本人の増加数が外国人よりも上回っている区は、先述の中央区、台東区、墨田区、品川区、目黒区の5区のみです。
外国人の動向に着目すると、増加数では板橋区(5,130人)、江戸川区(5,014人)、足立区(4,665人)、新宿区(4,200人)、北区(4,109人)の順に多く、増加率では中央区(21.05%)、杉並区(16.22%)、中野区(16.12%)、板橋区(15.86%)、北区(15.02%)の順に高くなっており、これまで外国人が比較的多かった区以外でも増加率が高まっている状況がみてとれます【表8】。
[画像18: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-bb340c6697c2deedfa27b74c9a8d83cb-1719x953.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ここで、2024年の東京23区の人口増減の状況を日本人・外国人別にグラフで示すと、人口増加数が多く日本人の増加数が外国人よりも大きく上回る中央区、品川区のグループ(第1グループ)、人口増加数が多く日本人、外国人の増加数ともに多い大田区、世田谷区等のグループ(第2グループ)、人口増加数が多く外国人の増加数が日本人よりも大きく上回る板橋区、足立区、北区、練馬区、杉並区、中野区等のグループ(第3グループ)、外国人の増加数が多く日本人が減少している江戸川区、新宿区、豊島区のグループ(第4グループ)等、特徴的なグループを見い出すことができます【図8】。
[画像19: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-2142c07d3423c8863af81d0da498638f-1169x692.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
第1グループは、湾岸エリアのタワーマンション等の再開発で日本人がより増えている区であり、第2グループは繁華街に近く交通利便性も高いことで日本人、外国人の多くを集めている区、第3グループは都区部外周部で日本人の社会増と自然減がほぼ拮抗しつつある中、家賃等住居費の安さから外国人をより集めている区、第4グループは日本人の自然減が社会増を上回る一方、外国人の増加が顕著に進行している区と評価することができます。今後、東京23区に外国人の流入が増えていった場合、第3グループや第4グループのような区の数の増加が予測されるでしょう。
[表5: https://prtimes.jp/data/corp/20953/table/239_5_fdc88a6bd039b06f0a334026b7d52dd2.jpg?v=202509170216 ]
・東京圏の転入超過数 コロナ禍前の9割超に回復・東京都は若者・女性・外国人の流入顕著 人口集中は今後も継続か
東京都の人口は2025年4月に1,420万人を超え、コロナ禍明けに人口増加がますます加速しています。2024年の1年間に東京都の人口は9万人増ですが、外国人の大幅な社会増が増加の主要因でした。
日本全体の2025年1月の総人口は前年から55万4,485人減ですが、日本人が90万8,574人減の一方、外国人が35万4,089人増と、外国人が人口増を支えるのは東京都の人口増減と同じ構図です。
現在の人口動向をみると、東京圏(一都三県)への転入超過数はコロナ禍前の9割超に回復し、2024年は東京都7万9,285人、東京圏13万5,843人の転入超過でした。
東京都へは隣接3県(神奈川県・千葉県・埼玉県)からの移動を含めて若年層10万人の転入超過で、女性の流入(4万2,172人)が引き続き顕著となり、男性の転入(3万7,113人)を上回っています。2021年に著しく転出超過が拡大した0~14歳(子ども層)と30~49歳(青壮年層) は2019年のレベルまでは回復していません。近年のマンション価格高騰等により、23区に戻りづらい状況です。東京都からの転出超過は埼玉県のみで、コロナ禍に東京都から隣接3県(神奈川県・千葉県・埼玉県)へ大きく転出超過が続いていた状況も収まりつつあります。
コロナ禍で進んだ郊外分散は、東京都心からおおむね30km圏の市(さいたま市、流山市、印西市、横浜市、川崎市、海老名市)や藤沢市、茅ヶ崎市等で起きましたが、この現象が一段落し、ふたたび各都県の都心に人口が集中し始めました。日本人の減少を外国人の増加で補う形となり、最も人口増加数の多い東京都区部8万7,528人のうち外国人寄与率は71.6%、郊外では2位のさいたま市が56.8%、3位の千葉市では97.2%となっています。
東京23区での外国人増加率は全体で11%超ですが、年間の人口増で外国人が日本人を上回る区は、板橋区、足立区、北区、練馬区、杉並区、中野区、さらに日本人の減少が起きている江戸川区、新宿区、豊島区などがあります。
東京への人口集中がさらに予想されますが、それは自然減を上回る社会増で生み出され、そのキーファクターは外国人なのです。
[画像20: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20953/239/20953-239-6db8fce3b3c0142ebc4a9878741c3c6e-894x849.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[表6: https://prtimes.jp/data/corp/20953/table/239_6_a6494647fdd44bd0fe6c7e56d49931f0.jpg?v=202509170216 ]
会社名 :株式会社グローバル・リンク・マネジメント
会社HP :https://www.global-link-m.com/
所在地 :東京都渋谷区道玄坂1丁目12番1号渋谷マークシティウエスト21階
代表者 :代表取締役社長 金 大仲
設立年月日 :2005年3月
資本金 :6億10百万円(2025年6月末現在)
業務内容 :不動産ソリューション事業(投資用不動産の開発、販売、賃貸管理)