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森林由来J-クレジット創出支援システムを開発 宮崎県延岡市での実証において、申請業務を90%削減に成功

update:
旭化成株式会社
DXで森林保全と地域経済循環を同時に実現



旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:工藤 幸四郎、以下「当社」)は、森林由来J-クレジット創出支援システム(以下「本システム」)を開発しました。本システムは、宮崎県延岡市における森林由来J-クレジット創出において試験的に活用され、同市の申請業務の作業量を約90%削減することに成功しました。


1. 森林由来J-クレジットについて
森林由来J-クレジット(以下「森林クレジット」)は、適切な森林管理によって生じるCO2吸収量を「環境価値」として評価し、クレジット(排出権)として国が認証する制度です。クレジットを購入した企業等は自社のCO2排出量の一部をオフセット(相殺)できます。また、クレジットの売却益は森林管理の資金源として、森林の適切な管理や保全に活用することができます。


※ご参考:J-クレジット制度について(林野庁)
https://www.rinya.maff.go.jp/j/sin_riyou/ondanka/J-credit.html


日本は国土の約7割を森林が占める森林大国である一方、管理の担い手不足や高齢化により森林荒廃が進み、土砂災害や生物多様性の喪失といった課題が顕在化しています。森林クレジットは、こうした森林を守り活用する有力な仕組みであるものの、これまでのクレジット創出の過程では、森林簿や森林計画図といった各種データの収集、候補地の選定、吸収量の算定などの作業が必要であり、申請手続きに多大な時間と労力がかかるとともに、専門知識がなければ認証取得が困難という課題がありました。


2.創出支援システム開発の背景
当社は、当社発祥の地であり、多くの事業を展開する延岡市への地域貢献の一環として、2023年より、延岡市や延岡地区森林組合などと連携し、「森林由来J-クレジット推進協議会」において、延岡市の市有林を活用した森林クレジット創出に取り組んできました。スギ素材生産量日本一を誇る宮崎県の中でも、延岡市は最大の森林面積を有しており、豊富な森林資源を活かした新たな価値創出の可能性を模索してきました。以前、市単独で市有林を活用した森林クレジット創出に取り組んだものの、作業負担の大きさや複雑さから、産官連携による協議会での取り組みを開始しました。


そうした課題解決のため、当社はデータ管理や自動化のノウハウを活かし、森林クレジットの申請手続きを効率化するシステムを開発しました。本システムでは、都道府県、市町村、森林組合の持つ情報をデータベース化することで、上記の申請手続きを大幅に効率化し、従来は1.5~3カ月要していた作業を、約4~5日で完了できるようになりました。これにより、専門知識のない方でも短時間で森林クレジットの申請が可能になります。これまで課題となっていた申請作業の負担を軽減することで、森林クレジットの活用拡大が期待できます。森林クレジットの活用により、森林が資源として定量的に評価・価値化されることで、適切な森林管理が進み、CO2吸収量の増大、環境保全や防災、地域経済の活性化が期待できます。


本システムの活用により、延岡市においてクレジット申請のための業務量を約90%削減することに成功し、低コストでの森林クレジット調達が実現しました。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/79452/219/79452-219-fe6cb94bf33af49195b406a8d137f28f-1280x720.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
森林クレジット申請プロセス効率化イメージ


延岡市農林水産部林務課 課長 赤木様からのコメント
「過去に市単独でクレジット創出を試みた際は、 専門知識が必要なうえ、プロジェクト実施地の選定では地図情報との突合せや採算性評価に多くの時間がかかり、申請書類も転記ミスが発生しやすく、通常業務と両立させるのは容易ではありませんでした。森林由来J-クレジット推進協議会の取り組みとして、本システムをモニター的に活用した結果、クレジット創出量の算定や書類作成の多くが自動化され、専門知識がなくても手順に沿って進めるだけで正確な申請書類を作成できることを確認しました。今後、本システム活用により、職員の負担が大幅に軽減され、限られた人員でもJ-クレジットを創出できる体制整備につながると期待しています」


旭化成株式会社 常務執行役員 研究・開発本部長 研究開発・知財担当 松崎 修
「当社は、GHG排出量の削減という課題に対して多角的なアプローチを進めています。今回の取り組みもそのひとつであり、今後の旭化成にとって極めて重要な挑戦であると考えています。研究開発の理念『変わる未来のはじまりを。』のもと、これまで蓄積した技術やノウハウを最大限に活用し、カーボンニュートラルでサステナブルな世界の実現に貢献していきます」


当社は、森林を「環境資産」として循環させる仕組みを広げることで、環境保全や防災機能の強化に加え、地域経済の新たな収益源創出にもつなげ、脱炭素化と地方創生の両立に貢献することを目指します。今後、本システムについて、宮崎県内を中心とした自治体・企業への展開や、当社内でのカーボンニュートラル実現に向けた活用も視野に入れて検討を進めてまいります。


【ご参考】延岡市における森林クレジットを活用した地域経済循環モデル
延岡市において発行された森林クレジットは、本年10月1日より市内外の企業に向けて販売開始されました(2025年度で1,804t-CO2、2040年度までの16年間で合計34,370 t-CO2相当のクレジット創出を予定)。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/79452/219/79452-219-336a78ee928bf2fbb54c3b7be786e999-1280x720.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
森林クレジット活用による脱炭素と地域経済循環モデル

森林クレジットと紐づくエリア・保全効果を示す「森林環境貢献ストーリー」紹介や、認定証の発行により、クレジット購入者が地域への貢献を実感できるようになっています。また、クレジット購入企業は、限定ロゴを自社製品・サービスに掲載したり、企業版ふるさと納税により主催・協賛するイベントのカーボンオフセット化に活用することで、ブランディングに役立てることができます。延岡市では、こうした取り組みにより、カーボンオフセット効果にとどまらない付加価値を購入者に提供することを目指しています。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/79452/219/79452-219-3bdb94988566a68056eab1bc91dbf4b1-1280x720.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

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