オンラインゲームユーザーには、課金手段としておなじみの「WebMoney」。デジタルコンテンツ決済などで利用されているこのプリペイド型電子マネーが、事業の節目を迎えます。
auペイメント株式会社は12月22日、「WebMoney」に関する事業を、2026年3月31日付でビットキャッシュ株式会社へ承継すると発表しました。これに伴い、長年提供されてきた一部のカード型サービスが終了します。
今回の事業承継は、会社分割(吸収分割)という形で行われ、WebMoneyの事業全体がビットキャッシュに引き継がれます。
サービスそのものがなくなるわけではありませんが、利用形態によっては注意が必要です。
■ 「WebMoneyプリペイドカード」は段階的に終了
終了が決まっているのは、「WebMoneyプリペイドカード」です。
これはクレジットカードのような見た目で繰り返しチャージして使えるタイプのWebMoneyで、2025年12月23日に新規発行の受付が停止されます。
その後、2026年1月15日で原則としてチャージができなくなります。ただし、磁気カードを使ったローソン、ローソン銀行ATM、セブン銀行ATMでのチャージについては、2026年3月下旬まで利用可能です。そして同年3月31日には、決済利用も終了します。
残高の払い戻しは、2026年4月1日から受け付けられる予定です。あわせて、残高管理などに使われてきた「WebMoneyウォレットアプリ」も、2026年9月30日でサービスを終えます。
また、au PAY プリペイドカードを使ってWebMoney加盟店で支払う方法についても、2026年3月31日をもって利用できなくなります。
■ シートタイプやギフトカードは引き続き利用可能
一方で、WebMoney自体が完全に使えなくなるわけではありません。
コンビニのマルチメディア端末で購入するシートタイプのWebMoneyや、WebMoneyギフトカードは、事業承継後も引き続き利用できるとしています。
■ オンライン決済を支えてきたWebMoney
WebMoneyは1998年に誕生し、オンライン専用の電子マネーとしては草分け的な存在です。コンビニで手軽に買え、個人情報の登録も不要という特徴から、オンラインゲームやデジタルコンテンツの決済手段として一時代を築いてきました。今回の発表は、そうしたWebMoneyに親しんできた利用者にとって、時代の変化を感じさせるニュースとも言えそうです。
承継先のビットキャッシュは、同じくプリペイド式電子マネー「ビットキャッシュ」を長年提供してきた企業です。auペイメントは、同社がWebMoneyの運営ノウハウを十分に備えているとして、今後はビットキャッシュのもとでサービスの拡充が期待できると説明しています。
auペイメントは今後について、WebMoneyで培ったプリペイド事業の経験を生かし、キャッシュレス決済の普及に引き続き取り組むとしています。2026年7月にはauフィナンシャルサービスとの合併も予定しており、新会社として、より幅広い金融サービスを展開していく方針です。









































