明治天皇の玄孫で作家の竹田恒泰氏が、皇族がお亡くなりになった場合に使う『薨去』(こうきょ)という言葉について、Twitterを通じ紹介している。
竹田氏の説明によると、皇族がお亡くなりになったことを『薨去』といい、6月8日にお亡くなりになった桂宮殿下の報道では、主要メディアでは産経新聞のみが使い、他社は『ご逝去』『逝去』、ひどいものでは『死去』を使っていたと指摘。そして、「使用頻度は低いが重要な言葉を使って、日本語を遺すことに積極的になるべきだ。」と意見している。
調べてみたところ、同報道について『薨去』を使用したのは、確かに主要メディアの中では産経新聞だけのよう。
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また、天皇、皇后、太皇太后、皇太后がお亡くなりになることを『崩御』(ほうぎょ)、その他の皇族がお亡くなりになることを『薨去』と説明し、今回多くのメディアが、『薨去』を使用しなかった理由について、『昭和22年に宮内庁と報道機関との間で、皇室への敬語について「普通の言葉の範囲で最上級の敬語を使う」という了解が成立したから』とも紹介している。
竹田氏が指摘した『薨去』という言葉は、普段使うことのない特殊な敬語。そのため、言葉を知らない人が多いという事情から、各社は一般に知られる言葉を使い報道しているようだ。
しかし竹田氏のTwitterには「こういう言葉はきちんと残していきたいですね。」「マスコミが正しい言葉を伝えないで誰が伝えるのか」といった、竹田氏の意見に賛同する声が寄せられており、使う機会が少ないからこそ、正しく使い伝えて欲しいと望む人が多いよう。