おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

【傑作ゲーム探訪】第7回 1990年代の興奮が甦る!30代ホイホイ『インペリアル サガ』

本連載も久々の更新となりました。今回ご紹介するのはブラウザゲーム『インペリアル サガ』(略称・インサガ)。ヤフーゲームをプラットフォームに、スクウェア・エニックスが制作、運営するロールプレイングゲームです。

サガシリーズはゲームボーイソフト『魔界塔士Sa・Ga』を第1作とするシリーズですが、『インペリアル サガ』はスーパーファミコンソフト『ロマンシング サ・ガ』(略称・ロマサガ)三部作の要素を強く受け継いでいます。

ゲームのプレイヤーキャラクターは帝国の皇帝であり、劇中世界で年数が経過すると皇帝が代替わりするのですが、このシステムは『ロマンシング サ・ガ2』と同じです。

  • 【関連:第6回 艦隊これくしょん~艦これ~】

    登場キャラクターや地名もロマサガ三部作の顔触れ及び場所が多く、1990年代当時のイラストも多く使われています。世界の設定としては、(主に)スーファミのロマサガ三部作のパラレルワールドとなっています。
    音楽や効果音もフィールドBGMや戦闘BGM等でスーファミのロマサガ三部作のものが幾つも使われており、何と音色まで当時と同じです。90年代の興奮が甦ります。

    戦闘についても、ロマサガシリーズとの共通点を3点ご紹介します。
    ロマサガシリーズでは戦闘中にキャラクターの頭上に「ピコーン!」と電球が出現し、新たな技を閃くのですが、インサガでもこのシステムは健在。新しい技を閃くのは嬉しいものです。下記に技を閃いた瞬間のスクリーンショットを掲載しますのでご覧ください。

    豆電球01

    2つ目はライフポイント(LP)です。ロマサガシリーズではキャラクターのヒットポイント(HP)が0になるとLPが1つ減り、LPが0になると死んでしまいます。インサガでもこのシステムは健在。ブラウザゲーム『艦隊これくしょん』でもHPに当たる数値が0になるとパーティーから消えると話題になりましたが、インサガも「死んだら帰ってこない」という点で同様のシステムと言えます。

    3つ目は陣形です。陣形とは、戦闘中におけるキャラクターの立ち位置で、陣形によってキャラクターの防御力や素早さ等が左右され、戦い方に幅が生まれます。インサガに登場する陣形はロマサガシリーズに登場した陣形と同じであり、ロマサガシリーズプレイヤーにとっては腕の見せどころとなっています。 

    さてシステムの紹介はこれぐらいにして、ここからはインサガにおいてロマサガシリーズプレイヤーをニヤリとさせた名珍場面をご紹介していきたいと思います。

    ■ロマサガシリーズプレイヤーをニヤリとさせた名珍場面

    その1、七英雄のグラフィック
    インサガの過去の期間限定ステージにはロマサガ2の重要ボスキャラクターである七英雄がボスキャラクターとして登場する場面がありました。
    この七英雄は、グラフィックはスーファミ時代とそっくりなのですが、何と戦闘中にアニメーションで動くのです!スーファミ時代は動かなかったので、動く七英雄を見た時は大いに盛り上がりました。下記に七英雄が動いている瞬間のスクリーンショットを掲載しますのでご覧ください。

    ボクオーン01

    因みにインサガでは七英雄が仲間になってしまいます。これも夢のような展開です。下記に七英雄が仲間になった時のスクリーンショットを掲載しますのでご覧ください。ほらほら、ロックブーケ可愛いだろ!

    ロックブーケ01

    その2、ゲッコ族
    ロマサガ1にはゲッコ族という、知能を持ち言語を喋るトカゲの一族が登場しました。このゲッコ族が喋るゲッコ語は独特なもので、基本的には日本語と同じなのですが、「か」を「きゃ」、「が」を「ぎゃ」と発音します。
    きゃつてインターネット上のロマサギャファンは、ゲッコ族いぎゃいの台詞もゲッコ語に翻訳する遊びをしていたものです。
    そしてインサギャにもゲッコ族ぎゃ登場したのですぎゃ、あいきゃわらず、なつきゃしのゲッコ語を喋っているのです。きゃ記にゲッコ語を喋っている場面のスクリーンショットを掲載しますので、是非当時を思い出してお楽しみください。

    ゲッコ族01

    その3、ガラハド 
    ガラハドはロマサガ1の登場人物で、ロマサガ1のリメイク版『ロマンシング サガ ミンストレルソング』では頭がツルツルになってしまったことから、インターネット上ではガラハゲという愛称で親しまれていました。
    インサガではガラハドがミンストレルソング版の姿で登場したのですが、何と他の登場人物からガラハゲ呼ばわりされてしまいます。まさか公式でガラハゲって呼び名を見るとは思わなかったw下記にガラハゲ呼ばわりされる瞬間のスクリーンショットを掲載しますのでご覧ください。

    ガラハゲ01

    因みにロマサガ1ではガラハドに関連したエピソードとして、主人公一行が冥府の王・デスと面会する場面があります。そこでデスは仲間の命を要求してくるのですが、「はい! どうぞ!!」っていう酷い選択肢があるんですよ(笑)。
     インサガでもデスが登場し、仲間の命を要求してくるんですが、ここでも選択肢に「はい! どうぞ!!」って出てきたので、シリアスな場面なのに爆笑しちゃいました。下記にその選択肢のスクリーンショットを掲載しますのでご覧ください。

    はいどうぞ01

    その4、ギドラント町長
    ギドラントはロマサガ3に登場した村で、主人公一行は町長から、近くの洞窟に棲息する魔物の退治を依頼されます。しかし、主人公一行が洞窟を進んだ途端、洞窟の入り口が町長によって閉じられてしまいます。何と町長は最初から主人公一行を魔物の生け贄にするつもりだったのです! 

    魔物を退治した主人公一行がギドラント町長の元へ行くと、町長は衝撃的な一言を言い放ちます。
    「私が町長です。」
    えっ、これだけ!?謝罪は?お礼は?当時のロマサガ3のプレイヤーはテレビ画面に向かって「ふざけんなボケェ!!」と叫んだことでしょう…。

    さて、インサガにもギドラント町長が登場し、洞窟に棲息する魔物退治を依頼してきます。一行が洞窟を進むと、町長によって入り口が閉じられてしまいました。またかよ!何で20年前と同じ手に引っ掛かってるんだよ!無事、魔物を退治した登場人物達は、プレイヤーの気持ちを代弁するかのように町長に対する怒りを爆発させ、町長の元に殴り込みをかけます。遂に20年の時を超えてプレイヤーの鬱憤が晴らされる瞬間が訪れるのか!!わくわく。

    しかし、殴り込みかをかけられた町長は衝撃的な台詞を言い放ったため、笑ってしまいました。下記に町長の台詞のスクリーンショットを掲載しますので、ロマサガ3をプレイしたことがある方は当時を思い出しながらお楽しみください。

    ギドラント町長01

    結局、プレイヤーの積年の怨みが晴らされることはありませんでした。

    以上に見たように、『インペリアル サガ』はかつてのサガシリーズをプレイした我々30代にとっては非常に懐かしいネタが満載となっています。本稿で紹介したエピソードの他にも、ロマサガ3の登場人物・ノーラとか、同じく教授とか、お馴染みの面々が次々と登場しますので、サガシリーズのキャラクターと再会したい方は是非プレイしてみてくださいね。

    (文・コートク)

    あわせて読みたい関連記事
  • 華の会メール・バナー
    PR

    オトナ世代の恋愛マッチング

  • 華の会メール・バナー
    PR

    趣味でつながる30代からの恋愛マッチング \華の会メール/

  • プロジェクトの概要図
    ゲーム, ニュース・話題

    ゲーム開発で使われたモニター、3500台を寄付 スクエニなど大手3社が社会貢献

  • TBSテレビとスクエニ、新たなゲームIPで協業 グローバル展開も視野に
    ゲーム, ニュース・話題

    TBSテレビとスクエニ、新たなゲームIPで協業 グローバル展開も視野に

  • ファイナルファンタジー9が25周年で特設サイト公開 SNSでは「FF9リメイク」に期待の声
    ゲーム, ニュース・話題

    ファイナルファンタジー9が25周年で特設サイト公開 SNSでは「FF9リメイク」…

  • あいだいろ描き下ろし続編ティザービジュアル
    アニメ/マンガ, 放送・配信

    「地縛少年花子くん2」7月から続編放送!ティザービジュアルも公開

  • スクエニクリエイターに焦点を当てた企画展 名古屋で2024年2月開催
    イベント・キャンペーン, ゲーム

    スクエニクリエイターに焦点を当てた企画展 名古屋で2024年2月開催

  • FINAL FANTASY XIV CRYSTAL SHARDS
    ゲーム, ホビー・グッズ

    「ファイナルファンタジーXIV」のギターピックが登場 フェンダーコラボ新作

  • 「吉田だるま店」の職人によって一つひとつ丁寧に作られた逸品
    ゲーム, ニュース・話題

    「ファイナルファンタジーXIV 必勝だるま」が予約スタート!ナマズオorリミット…

  • 黒執事展 -Rich Black-
    アニメ/マンガ, イベント・キャンペーン

    連載15周年記念「黒執事展」 東京・大阪・兵庫・石川で開催

  • 月刊ガンガンJOKER連載中の「ヴァニタスの手記」がTVアニメ化
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    月刊ガンガンJOKER連載中の「ヴァニタスの手記」がTVアニメ化!CVに花江夏樹…

  • ゲーム, ニュース・話題

    スクエニ「すばらしきこのせかい」がアニメ化決定 「Anime Expo Lite…

  • おたくま編集部Editor

    記事一覧

    おたくま経済新聞・編集部による監修or執筆

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • 魔改造カップヌードル
    商品・物販, 経済

    日清食品「魔改造カップヌードル」4品を新発売 定番フレーバーを背徳アレンジ

  • 企業と株主対立を“見える化” ストラテジックキャピタル、ガンホー批判サイト公開
    社会, 経済

    企業と株主対立を“見える化” ストラテジックキャピタル、ガンホー批判サイト公開

  • 無料クーポンリレー
    イベント・キャンペーン, 経済

    ファミリーマート、ファミペイ新規登録者向け「無料クーポンリレー」開始へ

  • 「文藝きっかわこうじ」表紙
    イベント・キャンペーン, 経済

    吉川晃司60歳記念「文藝きっかわこうじ」発行 UL・OSとコラボキャンペーン開始…

  • 芳根京子さん、地震保険の新広報キャラクターに就任 新CMで「なまベェ」と共演
    企業・サービス, 経済

    芳根京子さん、地震保険の新広報キャラクターに就任 新CMで「なまベェ」と共演

  • メガ焼豚ラーメン
    商品・物販, 経済

    喜多方ラーメン坂内、“肉の壁”に挑む期間限定「メガ焼豚ラーメン」販売

  • トピックス

    1. 小学生の耳からシャーペン消しゴム 耳鼻科で無事摘出

      小学生の耳からシャーペン消しゴム 耳鼻科で無事摘出

      小学6年生の男児が耳の痛みを訴え受診したところ、耳の奥からシャープペンシルの消しゴムが摘出されました…
    2. マクドナルド非公認レシピ「改造てりたま」

      マクドナルド非公認レシピ!夏のてりたま欲を満たす「改造てりたま」を作ってみた

      春限定の人気商品「てりたまバーガー」を夏でも味わうため、筆者が考案した「改造てりたま」の作り方を紹介…
    3. 江頭2:50の“トルコ伝説”がポテチ化 ファミマ限定「伝説のケバブ風味ポテトチップス」を実食

      江頭2:50の“トルコ伝説”がポテチ化 ファミマ限定「伝説のケバブ風味ポテトチップス」を実食

      江頭2:50さんが60歳の節目に放つ、まさに“レジェンド級”のコラボ商品が登場です。YouTubeチ…

    編集部おすすめ

    1. 「なんかやってる」4羽の文鳥 まるで連続写真?

      「なんかやってる」4羽の文鳥 まるで連続写真?

      「なんかやってる……」Xで飼い主さんにこうつぶやかれたのは、4羽の白文鳥さんたち。添えられた写真には、4羽が棚の上に連なって集まり、まるで連…
    2. 法事でオリジナルTシャツ!?音楽フェスのような斬新な引き出物が話題

      法事で配られた家紋&没年入りTシャツが話題 “フェス感”漂うセンスに爆笑

      法事の引き出物(お返し)といえばお菓子やカタログギフトが王道ではないでしょうか。しかしときには予想だにしない品をもらうこともあるようで……。…
    3. 災害関連死ゼロを目指す「EDAN」発足 フィリップ モリスら民間団体が連携

      災害関連死ゼロを目指す「EDAN」発足 フィリップ モリスら民間団体が連携

      フィリップ モリス ジャパン(PMJ)が、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)と共同で、避難生活に特化した支援ネットワーク…
    4. 「週刊文春」2025年9月4日号(8月28日発売)

      週刊文春、最新号表紙は「白紙」 48年続いた和田誠さんの表紙絵に幕

      総合週刊誌「週刊文春」は、2025年8月28日発売の9月4日号で48年間にわたり表紙を飾り続けたイラストレーター・和田誠さんの絵を終了し、大…
    5. 作文嫌いの救世主 親子で楽しむ「魔法のワークシート」が超便利

      作文嫌いの救世主 親子で楽しむ「魔法のワークシート」が超便利

      夏休みの宿題において、多くの小学生が悩まされる「作文」。特に低学年の子どもにとっては「何から書けばいいのか分からない」壁にぶつかることもしば…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト