おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

間違った事が伝わってるんやけど…公認撤回となった志摩の萌えキャラ『碧志摩メグ』がお願い

三重県志摩市の公認キャラクター『碧志摩(あおしま)メグ』の公認撤回が、同キャラクターを運営するMARIBONより11月5日発表された。
公認キャラクターの撤回はMARIBONから同市に対し申し入れ、それが受け入れられる形で決定した。

『碧志摩メグ』は同市の観光PRを目的に2014年に「海女萌えキャラ」として誕生した。
しかし後に一部の市民からキャラクターの見た目が「性的すぎる」「海女を侮辱している」といった批判の声があがり、公認撤回をもとめる署名が行われるなど騒動に発展していた。

  • 【関連:三重県志摩市に『海女萌えキャラクター』誕生】

    碧志摩(あおしま)メグ

    ■アンケートでは「問題ない」が半数以上

    反対の声があがる一方、こうした意見について「萌え絵を支えるオタク文化やそのような表現手法に対する著しい無理解と差別に基づく偏見」と、今度は「反対を反対する」声もあがりはじめ、ネット署名サイトchange.orgを通じて賛同者が募られるなど騒動が激化。

    そんな中、中日新聞が10月29日に伝えたところによると、騒動に関するアンケートで、70.1パーセントもの人が「公認について問題ない」、そして69.2パーセントの人が「デザインについて問題ない」と回答したそうだ。しかし同市が独自に行った調査によると、各地域の代表海女24人の約3割が公認取り消しをもとめたと中日新聞は伝えている。

    ■活動は「非公認」として継続

    騒動が激化するなか突如発表された、公認撤回。市からの申し出ではなく、運営からの申し出という事で決着がつけられた。

    申し出についてMARIBONは、碧志摩メグFacebookページでリリース文を発表。今後も 三重県志摩市“非公認”の「伊勢志摩海女萌えキャラクター 碧志摩メグ」として観光PRを続けていくと表明している。

    既に多くの企業から2016年に決定している『伊勢志摩サミット』へ向けコラボ企画の提案がよせられているそうだ。今後も海女業そのものを活性化させるべく「地方創生の象徴」として、新しい産業開発に貢献したいとしている。

    ■「みんなにお願い 間違った事が伝わってるんやけど」

    騒動は一段落したものの、今回の件について、11月6日にキャラクター公式Twitterアカウントから、「間違った事が伝わってるんやけど」という切り出しで、ひとつの重要なコメントが発表された。

    ▼碧志摩メグ(2015年11月6日10時42分より)

    みんなにお願い 間違った事が伝わってるんやけど志摩市の海女さん皆さん、本当に温かい人ばかりでメグの事『可愛い』って気に入ってくれてるんやに だから全国のみんなで"伊勢志摩"を応援してな! いつもありがとう

    騒動発生直後に、一部で「地元海女も反対している」といった声が大々的に紹介されてしまった事により、地元海女との関係を誤解する声がネットなどには散見していた。

    実のところは、騒動発生後に行われた地元海女との話し合いの場で「あくまでキャラクターとしては可愛らしいではないか」「海女という職業そのものを知らない人が沢山いるのでキッカケつくりとしては良い」「地域が活性化するのは嬉しいので頑張って続けて欲しい」といった前向きな声が多数よせられたという。

    ■キャラクターデザインは現状維持

    一部で「性的」と捉えられたキャラクターのデザインについては、支持する声も多かった事などから、このまま変更せず使用し続けることが発表されている。
    非公認でも最近は千葉県船橋市の『ふなっしー』のように、全国区で愛されるキャラクターになる事もある。志摩で誕生した碧志摩メグも、今後全国で愛される「非公認キャラクター」に成長することが期待される。

    あわせて読みたい関連記事
  • インターネット, 雑学・コラム

    「#達者でなニパ子」 ゴッドハンドのニパ子が引退 最初から見続けてきた記者がラス…

  • イベント・キャンペーン, 経済

    名古屋モーターショーで『痛レンタカー』お披露目!オリジナルキャラは二次創作OK

  • イベント・キャンペーン, 経済

    また貴方達ですか……コミケ「最後の企業ブース」業界に『自称萌えキャラ学会』参入!…

  • インターネット, 社会・物議

    『第一回 自称萌えキャラ学会』に200名が集結!

  • インターネット, サービス・テクノロジー

    電気シェーバー擬人化キャラの『松本イズミ』二次創作ガイドラインを制定―『萌えキャ…

  • インターネット, びっくり・驚き

    警視庁のケモノ娘が自由すぎて誰も止められない件

  • インターネット, 社会・物議

    三重県志摩市に『海女萌えキャラクター』誕生―名前とボーイフレンド募集してるぞ!

  • イベント・キャンペーン, 経済

    『自称萌えキャラ学会』第1回が渋谷で開催!―“北乃カムイ”に“いまいち萌えない娘…

  • エンタメ, サブカル

    岐阜県大垣市で『全国萌えキャラフェスティバル2014』開催

  • おたくま編集部Editor

    記事一覧

    おたくま経済新聞・編集部による監修or執筆

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • 宝塚宙組「PRINCE OF LEGEND」公演、25日の東京公演が急きょ中止
    エンタメ, 舞台

    宝塚宙組「PRINCE OF LEGEND」、25日の東京公演が急きょ中止

  • 住まいを選ぶ際の考慮
    社会, 経済

    「春と秋、こんなに短かったっけ?」約9割が実感する“二季化”と住まい選びに与える…

  • テキストエディター「EmEditor」でセキュリティインシデント 公式サイトのダウンロード導線に不正改変か
    インターネット, サービス・テクノロジー

    テキストエディター「EmEditor」でセキュリティインシデント 公式サイトのダ…

  • 親の約9割が「農業体験をさせて良かった」
    社会, 経済

    α世代の半数超が1年以内に農業体験 スマホ時間に悩む親の選択肢に

  • 新WEB-CM「ティーチャーズの不思議なBAR」篇
    商品・物販, 経済

    杉野遥亮「…好き」に注目 サントリー「ティーチャーズ」で酒類CM初出演

  • シートタイプのWebMoney
    企業・サービス, 経済

    WebMoney、事業をビットキャッシュへ承継 一部サービスは終了へ

  • トピックス

    1. テキストエディター「EmEditor」でセキュリティインシデント 公式サイトのダウンロード導線に不正改変か

      テキストエディター「EmEditor」でセキュリティインシデント 公式サイトのダウンロード導線に不正改変か

      テキストエディター「EmEditor」を提供するEmurasoftは12月23日、公式サイトのダウン…
    2. 今、令和だよな?「魔法のプリンセス ミンキーモモ」31年ぶりの新作OVA制作決定

      今、令和だよな?「魔法のプリンセス ミンキーモモ」31年ぶりの新作OVA制作決定

      1980年代と90年代、多くの少女たちを夢中にさせた伝説の魔法少女が帰ってきます。「魔法のプリンセス…
    3. 「LINEグループ作成」を要求する詐欺メールに注意 海外のサイバー監視が日本向け攻撃を警告

      「LINEグループ作成」を要求する詐欺メールに注意 海外のサイバー監視が日本向け攻撃を警告

      海外のサイバー脅威情報を発信する「Hackmanac」が12月19日、日本国内の複数の組織を標的とし…

    編集部おすすめ

    1. シートタイプのWebMoney

      WebMoney、事業をビットキャッシュへ承継 一部サービスは終了へ

      オンラインゲームの課金手段として知られる「WebMoney」が事業の節目を迎えます。auペイメントは2026年3月31日付でWebMoney…
    2. 「完全在宅」「未経験OK」のはずが…求人をきっかけに高額契約 消費者庁が注意喚起

      「完全在宅」「未経験OK」のはずが…求人をきっかけに高額契約 消費者庁が注意喚起

      育児などを理由に在宅で働きたいと求人サイトを利用した人が、結果的に高額な契約を結ばされるケースが相次いでいます。「完全在宅」「未経験OK」と…
    3. Netflix映画『10DANCE』

      Netflix「10DANCE」、海外SNSで広がる“困惑と魅了” 「情緒が崩壊した」人も

      Netflixで12月18日に配信が始まった映画「10DANCE」が、海外SNSで大きな反響を呼んでいます。BL作品であることに戸惑いながら…
    4. 「漆黒の指輪」は実在したものの……サン宝石、カプセルトイ「中二病が疼くリング」の“誇大表現”を謝罪

      「漆黒の指輪」は実在したものの……サン宝石、カプセルトイ「中二病が疼くリング」の“誇大表現”を謝罪

      アクセサリーや雑貨の販売で知られる「サン宝石」は12月16日、同社が展開するカプセルトイ「中二病が疼くリング」について、公式サイトおよびSN…
    5. 雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく

      雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく

      国土交通省と気象庁は12月16日、雨や洪水などの危険を伝える「防災気象情報」について、2026年(令和8年)の大雨シーズンから新たな運用を始…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト