災害や大規模な事故などで大勢の患者が出た場合、症状の緊急度に応じて治療の順番を決める「トリアージ」。新型コロナウイルス感染症でも話題となった言葉ですが、その言葉をリアルな「アジの顔をしたトリ」というダジャレイラストにしたTシャツがSNSで話題です。作者にお話をうかがいました。

 この「トリアージ」Tシャツ(税込2480円)は、様々なデザイナーが出店するデザインTシャツ通販専門ショッピングモール「Tシャツトリニティ」で、Twitterユーザーのペプチド(@peptido)さんが“医療従事者へお勧め”としてデザイン登録している作品。こちらでは「MONSTER’S」という名前で3年ほど前から出店されています。

 トリと魚のアジを組み合わせた、ダジャレネタだけど妙にリアルでインパクト抜群なイラスト。ネタ自体は散歩している時にふと浮かんだそうで、それを絵にしてTwitterに「こんなギャグ(?)思いつきました」といった感じで投稿しようと、アジと鳥の画像を見ながら描いてツイートしたとのこと。そして「いつものネタTシャツにもできるな」と、デザインをショップに登録したといいます。

 これ以外にも、ペプチドさんはケンタッキーならぬ「エンターキーフライドチキン」や、エコマークの地球の代わりに、ねこを抱いた「NECOマーク」といったダジャレネタをイラスト化。


 また、シュールな「アメリカンドッグの残った部分」という感じのネタイラストなどもデザイン登録されています。

 このようなネタは真剣に考えるというよりも、散歩中だったりTwitterを眺めている時だったり、全く関係のないイラストを描いている時だったりと、何か別のことをしている時に思い浮かぶことが多いとか。だからなのか、ふとした隙間に入り込んでくるような、妙な脱力感があるのかもしれませんね。

 今回の「トリアージ」以外で最も反響のあった作品をうかがうと、大学の新入生歓迎会の季節に思いついたという「吾輩は下戸である」という、ねこのようなキャラクターが差し出されたお酒を遠慮しているもの。「飲みの席で着て行ったら面白いかも」と、実際の状況をイメージして作ったそうで、確かにやんわりとお酒を断る口実に重宝しそう。

 ネタについては「どんなものが評判になるか、正直分からないので、とりあえず思いついたものは可能限り採用している」というペプチドさん。まだ実際に自身のイラストTシャツを着て歩いている人には遭遇していないようですが、もし出会ったら「嬉しいような、ありがたいような、少し気恥ずかしいような心境になるかと……」と、場面を想像して語ってくれました。

 ふと思いつくダジャレが源だけに「作品の更新は不定期ですが、これからも楽しんで頂けたら幸いです」とペプチドさん。Twitterのプロフィール欄からリンクされているTシャツのほかに、これからどのような作品が生まれるか楽しみです。

<記事化協力>
ペプチドさん(@peptido)

(咲村珠樹)