突然ですが皆さん、「香川県」にどういう印象を持つでしょうか?恐らく多くの方はこう答えるでしょう。「うどんが美味い!」と。
そんな“うどん県”香川。全国でも最小の面積ではあるものの、実は他の都道府県に負けないくらい様々な名所があったりします。その中のひとつとも言えるのが、小豆島をはじめとした個性豊かな島があること。香川を面する瀬戸内海は世界でも有数の多島海でもあり、香川だけでも100以上の島嶼(とうしょ)が存在します。
(見だし写真は「ネコノシマホステル(本稿公開時点休業中)」にて許可を得て撮影されています/三谷ユカリさん提供)
その中のひとつでもある、多度津町にある諸島群でもある塩飽(しわく)諸島にある佐柳島(さなぎしま)。この島もまた香川を代表する島であり、なおかつ有数の観光地。そんな佐柳島の特徴はというと……猫なんです。
実はこの佐柳島は別名「猫の島」。島民は100人にも満たないのですが、生息しているといわれている猫ちゃんたちが島内の至るところで闊歩しているんです。その様子が近年話題になり、動物写真家である五十嵐健太氏の写真集「飛び猫」(KADOKAWA)の表紙にも採用された、堤防と堤防を飛び越えていく猫の景色でも広く知られるようになりました。
この堤防を飛び越えている猫たちのインパクトは絶大で、SNS上でも度々賑わせており、香川県在住のWebデザイナー三谷ユカリさん(以下三谷さん)が、先日自身のTwitterにて「猫街diary」と銘打って投稿したツイートもそのなかのひとつ。背景に瀬戸内海の鮮やかな水面が映っていく中で、堤防と堤防を飛び越えていく猫の姿は、見ているだけでまるで佐柳島にいるように錯覚してしまうほどのインパクト。
三谷さんも以前から佐柳島の飛び猫の存在は知っており、いつか行ってみたいと思っていたそうなんですが、ちょうど今から3か月前の今年5月に自身のTwitterを開設して、趣味である写真を投稿するようになったこともあり、「ちょうどいいタイミングかなと思って」と先日島を訪問したとのこと。
とはいえ、いくら島内に猫がいるといってもそんな絶妙なタイミングでファインダーに納めるのは難しいだろうと訪問前には考えていた三谷さん。ところが実際に入島してみたところ、そこには驚きの光景が広がっていたそう。
「想像以上に猫ちゃんがいてビックリしました。それに加えてその日は家族と一緒に行ったんですが、コロナ禍の影響もあって島の訪問客が私たちだけだったんです。こんな機会はそうないと思ったんで撮ることにしました」
そうしたこともあり、佐柳島内で気になった風景を撮影していったという三谷さん。猫ちゃんの佇まいや島内の様子を納めた写真の一部をご紹介いただきましたが、猫ちゃんはもちろんのこと、島内から見える瀬戸内海を映し出す風景の鮮やかさに思わず吸い込まれそうになりました。
実は学生時代は香川で過ごしていた筆者は、お恥ずかしながら佐柳島の存在を存じ上げておりませんでした。今回三谷さんのツイートを見て初めて知ったのですが、どうやら我が第二の故郷の香川にはまだまだ魅力的なスポットがあるようですね。このコロナ禍がひと段落したら久しぶりに佐柳島を含めた香川旅行をしたいと思います。
猫街diary. pic.twitter.com/Y2iCJtYvg1
— 三谷ユカリ -『幻想花世界』発売中 (@mitsuyuka_lp) August 8, 2020
<記事化協力>
三谷ユカリさん(Twitter/Instagram:@mitsuyuka_lp)
(向山純平)