おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

ドラクエ「ゾーマ」の大作レゴ 作者のこだわりがまさに「勇者の挑戦」

 世界中に多くのファンを持つ組み立て玩具の「レゴブロック」。子どもから大人まで幅広い世代に愛されるおもちゃとして有名です。また、レゴで作れないものはない、と言われるほどの自由度を誇り、さまざまな工夫を凝らした作品が度々SNSをにぎわせてきました。

 そんなレゴブロックの新たな大作がツイッターに投稿され注目を集めています。ドラゴンクエストシリーズで屈指の人気を誇るモンスター、第三作のラスボスである大魔王ゾーマをビッグスケールで作り上げた作品には2万件を超える「いいね」が付いています。これはあの戦闘BGMが脳内再生されるやつ……!

  •  作品の全長は約45cm、おおよそ1か月の製作期間を経て、大魔王ゾーマを作り上げたのはツイッターユーザーのFukuTakuさん(@FukuTaku10)。

     今年の4月からツイッターに自身が制作したレゴ作品を投稿し始め、フォロワー数が1000名を超えた記念にアンケートを採り、最も得票の多かった大魔王ゾーマの制作を決意したのだそう。

    ゾーマを象徴するポーズを完全再現

     FukuTakuさんが特にこだわったと語るのは「ゾーマの原画イラストを忠実に再現させることと、配色」とのこと。大きく前に突き出した両手の角度や、衣の袖や裾の陰影までこだわり抜いてブロックを組み、色については鮮やかで奥行きが出るように細かく調整。細部にまで一切の妥協のない作品となっています。

     また、そのこだわりは完成後の撮影にも。ゾーマの背景に見える光の筋はスーパーファミコン版の戦闘シーンを再現したものとのこと。ドラゴンクエスト3のリメイク作品の中でも特にファンの間で評価の高いスーパーファミコン版と言ってしまうあたり、FukuTakuさんの作品への愛があふれ出ています。

    マントの動きはもちろん見えない、裏側にも一切の妥協なし

     特に大変だった点をうかがうと、最後に着手したマントづくりとのこと。完成時の高さを抑えるためにやや中腰の姿勢をとっていますが、それによりマントの動きも大きくなり、なおかつ薄くてもろいため試行錯誤して何度も作り直したのだそう。その過程はツイッターにも投稿されており、苦労の程がうかがえます。

     粉骨砕身の末、ついに完成した8月11日にその喜びを作品の写真と共にツイートすると、瞬く間に大きな反響になるとともに、たくさんの祝福の声が寄せられました。

     FukuTakuさんは「自分が良いと思ってつくったものが、たくさんの方に共感していただけることは、とてもありがたいことと思います。また、労力は裏切らないなとも思いました。何よりドラゴンクエストという偉大なゲームに感謝です。これからもドラクエ愛を第一に、つくっていきたいと思います」と反響や作品に対する感謝思いをコメント。

     FukuTakuさんによるファンアート作品「勇者の挑戦」は一旦完結しましたが、ボスキャラや大作はまた何かの達成記念につくる予定とのこと。今後はドラゴンクエストのかわいいキャラクターを作ったり、リクエストで違うゲームキャラを作ったりしていきたいと、展望を楽しそうに語ってくれました。

    また、今回の作品は8月16日から約1か月(終了日未定)の間、ヤマシロヤ(東京都台東区上野)にて展示されるそうです。

    <記事化協力>
    FukuTakuさん(@FukuTaku10)

    (山口弘剛)

    あわせて読みたい関連記事
  • 「ドラクエ7リメイク」にキーファ再会エピソード追加 衝撃展開にSNSでは「恨み節」も
    ゲーム, ニュース・話題

    「ドラクエ7リメイク」にキーファ再会エピソード追加 衝撃展開にSNSでは「恨み節…

  • HD-2D版「ドラゴンクエストI&II」の配信ガイドライン公開 「2回目のスタッフロール後」に関する一文が話題に
    ゲーム, ニュース・話題

    HD-2D版「ドラゴンクエストI&II」の配信ガイドライン公開 「2回目のスタッ…

  • ゲーム, ホビー・グッズ

    「カードダス ドラゴンクエスト」2026年登場 描き下ろしSDイラストも公開

  • 「本物?」と二度見必至 超絶技巧で描かれた「はぐれメタル」の色鉛筆画に驚愕
    ゲーム, ニュース・話題

    「本物?」と二度見必至 超絶技巧で描かれた「はぐれメタル」の色鉛筆画に驚愕

  • 「勇者だけじゃない」働く人みんなにエール BOSS×ドラクエコラボで「全員カウント」広告
    ゲーム, ニュース・話題

    「勇者だけじゃない」働く人みんなにエール BOSS×ドラクエコラボで「全員カウン…

  • スライムかと思ったら猫だった 擬態の完成度が高すぎる
    インターネット, おもしろ

    スライムかと思ったら猫だった 擬態の完成度が高すぎる

  • 熊本県天草の海にホイミスライム出現!?目撃情報にSNS騒然
    ゲーム, ニュース・話題

    熊本県天草の海にホイミスライム出現!?目撃情報にSNS騒然

  • 初代ゲームボーイがレゴで復活 421ピースの精巧モデル、10月1日発売へ
    商品・物販, 経済

    初代ゲームボーイがレゴで復活 421ピースの精巧モデル、10月1日発売へ

  • 新品のはずなのに「削れない鉛筆」に共感の声続々 ドラクエ「バトエン」に反響
    インターネット, おもしろ

    新品のはずなのに「削れない鉛筆」に共感の声続々 ドラクエ「バトエン」に反響

  • 武器商人(撮影:Hasegawa Photo Pro.)
    ゲーム, ニュース・話題

    ドラクエ×バレエの名作に東京都交響楽団が初参戦 感動の30周年公演、2025年8…

  • 山口 弘剛‌Writer

    記事一覧

    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • アドビアプリが起動不能、告知不足にユーザーから不満の声 求められる「インフラ」としての対応
    インターネット, 社会・物議

    アドビアプリが起動不能、告知不足にユーザーから不満の声 求められる「インフラ」と…

  • 春巻きの皮で折り鶴制作 そのまま揚げる大胆アレンジにびっくり
    インターネット, おもしろ

    春巻きの皮で折り鶴制作 そのまま揚げる大胆アレンジにびっくり

  • まるで特殊詐欺現場? 「あつ森」複数台通信の光景を例えた妻の一言がもっともすぎた
    ゲーム, ニュース・話題

    まるで特殊詐欺現場? 「あつ森」複数台通信の光景を例えた妻の一言がもっともすぎた…

  • チョコクロ尽くしの「サンマルクカフェ福袋」発売 実用的×かわいいラインナップ
    商品・物販, 経済

    チョコクロ尽くしの「サンマルクカフェ福袋」発売 実用的×かわいいラインナップ

  • 「ホリデーマックフルーリー」11月19日より期間限定販売 広瀬すずさん&宮崎あおいさんの新CMも放映
    企業・サービス, 経済

    「ホリデーマックフルーリー」11月19日より期間限定販売 広瀬すずさん&宮崎あお…

  • 「犬も猫吸いをする」ほっこり瞬間 仲良しコンビの日常写真が注目
    インターネット, おもしろ

    「犬も猫吸いをする」ほっこり瞬間 仲良しコンビの日常写真が注目

  • トピックス

    1. 汗冷え対策は「ヒートテックの下にエアリズム」 ユニクロ公式発の裏ワザが再び話題

      汗冷え対策は「ヒートテックの下にエアリズム」 ユニクロ公式発の裏ワザが再び話題

      屋内と屋外で寒暖差が大きく、着る服に悩みがちなこの季節、SNS上で「エアリズムの上にヒートテックを着…
    2. 「ドラクエ7リメイク」にキーファ再会エピソード追加 衝撃展開にSNSでは「恨み節」も

      「ドラクエ7リメイク」にキーファ再会エピソード追加 衝撃展開にSNSでは「恨み節」も

      2025年11月12日午前7時に配信された「State of Play 日本」にて、「ドラゴンクエス…
    3. アカウント1の投稿

      【前編】それでも私は、書くことを選んだ―― Temu不審アカウントに挑んだ無名記者の記録

      ある日の調査作業の過程で、SNS「X」上において、急成長中の越境EC大手「Temu」のサポート担当を…

    編集部おすすめ

    1. 「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理

      「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理

      小学館「週刊少年サンデー」で連載中の漫画「シテの花 -能楽師・葉賀琥太朗の咲き方-」の作者・壱原ちぐささんが11月18日18時、新たな投稿を…
    2. 松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み

      松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み

      俳優の松山ケンイチさんが11月17日、自身のXアカウント「松山ケンイチ(@K_Matsuyama2023)」でユーモア企画「誰も傷つけない悪…
    3. 悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ

      悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ

      小学館「週刊少年サンデー」で連載中の漫画「シテの花 -能楽師・葉賀琥太朗の咲き方-」の作者・壱原ちぐささんが11月17日、作品の掲載順に関す…
    4. 今年もやってきた“本番環境の事故録” Qiitaの「やらかしアドベントカレンダー2025」開幕

      本番環境などでの失敗談が集結 Qiitaの「やらかしアドベントカレンダー2025」開幕

      稼働中のサーバーでの作業ミスによるトラブルの顛末をつづる「本番環境などでやらかしちゃった人 Advent Calendar 2025」が12…
    5. 床掃除はおまかせ!「モップ機能つき生ルンバ」と化すビションフリーゼがかわいい

      床掃除はおまかせ!「モップ機能つき生ルンバ」と化すビションフリーゼがかわいい

      頭をぐりぐり動かしながら、床の上を滑っていく1匹のワンちゃん。飼い主さんが「モップ機能つき生ルンバ」と呼ぶビションフリーゼ・せとくんの動画が…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト