ハムスターは見かけによらず運動量が多く、心身の健康を保つにはケージ内に回し車を設置するのが標準的な飼い方。ハムスターは暇があると、てってけてってけ回し車を回してランニング(?)に励みます。ところが、このハムスターさんはちょっと事情が違う様子。なぜか裏側に張り付き、外から一生懸命回しています。

 一風変わった回し車の使い方をしているのは、キンクマハムスターの男の子「もちち」くん。セーブルロングヘアの女の子「もぐたん」ちゃんと、飼い主さんのお家で暮らしています。

 ある日、飼い主さんがツイッターに投稿した、もちちくんの動画。「未だかつてこんな回し車の使い方をしたハムスターがいるだろうか…」の言葉通り、動画には回し車の裏側にしがみつく、もちちくんの姿が映っていました。

回し車を外側から回すもちちくんのツイート(スクリーンショット)

 手足を上手に使いながら、もちちくんは外側から回し車を結構なスピードで回します。いや、そんな風に使うものじゃないんだけどな……。

横から見るとこんな感じ(もちもぐ ハムスター日記さんさん提供)

 飼い主さんに話をうかがうと、もちちくんの外側から回す独特な方法は「家に迎えた時からずっとしています。先日、家をケージから水槽に変えたのですが、前とは違う外側からの回し方を始めた感じです」とのこと。発見したというよりは、もちちくん「これはこうやって回すもの!」と思っているのかもしれません。

軸受にしがみついて回している(もちもぐ ハムスター日記さんさん提供)

 普段はおっとり優しく、穏やかで臆病者だというもちちくん。「でも、もぐたんや高いところなど、興味のあることには興奮しつつ、どんどん突き進んでいく感じです」と飼い主さん。回し車の独創性も、そういった性格から編み出したものかもしれませんね。

 普段は別々のケージで飼われているもぐたんちゃん。どうやら、もちちくんの回し車の使い方に興味を覚えたようです。「初めは普通に回し車していたのですが、数日前くらいから、もちちと同じように外側から回すようになりました」と飼い主さんは、もちちくんの“外回し”を、もぐたんちゃんも真似し始めたと話してくれました。

 もぐたんちゃんにしても、きっと「もちちの回し方、あれはあれで面白いのかしら……?」と試したところ、意外に面白かったのかもしれません。走るのとは別の形で使われている回し車ですが、結果として運動になっているから、いいのかな?

<記事化協力>
もちもぐ ハムスター日記さん(@kinhamumochichi)

(咲村珠樹)