株式会社ヤマダデンキは12月2日、会員向け銀行サービス「ヤマダNEOBANK」にて展開する「ヤマダ積立預金 満期特典」を中止すると発表しました。
理由については「弊社の想定を遥かに上回るお客様からお申込みを頂き、また、一部の方からの大量のお申込みがあった」とのこと。どうやらユーザーにとって”お得すぎた”ことが原因であるようです。
その驚愕の内容とは「積立金総額に対して10%※のポイント還元を保証する」というもの。さらに元本保証、なおかつ複数の契約ができる仕様で、多くの資産家や投資家から注目を集めていました。(※通常還元は積立総額の5%+キャペーン特典の5%=10%)
仮に1年満期で毎月5万円積み立てを行ったならば、総額60万円の預金で6万円分のポイントが受け取れるという算段になります。金額上限も設けられていないため、もしも1億円積み立てたならば1年後に1000万円分のポイントがノーリスクで受け取れることに。生活必需品もヤマダ電機で購入できることを考えれば、それだけでも十分資産の多くを注ぎ込む価値があると言えるでしょう。
一見バグであるかのように思える仕様に、やはり多くの方が反応したようで、キャンペーン初日に申し込みが殺到。長期的な資産形成や、積み立て目標額の達成といった本来の積立預金の目的から大きく外れることとなったため、即日の撤回を余儀なくされる形となったようです。
今件について、ヤマダデンキは「特典について、事前の想定・準備において弊社の見通しが甘かった」と事態を重く受け止めているもよう。SNSにも「中身を見て、まあ無理だろうなあと思ってみていて、やっぱり無理でしたね」「結局ヤマダ電機は何したかったのか」と、批判や落胆の声が相次いで寄せられています。
なお、すでに口座を開設、申し込みを行った方には、一口座につき3000ポイントを付与するとのことですが、それでも10%還元を信じて、他社の金融商品を解約した方などがいたら……少し気の毒と言わざるを得ません。
<参考・引用>
ヤマダ電機公式HP「【お詫び】『ヤマダ積立預金 満期特典』中止のお知らせ」
(山口弘剛)