おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

メルカリに約340万円で出品されていたファミコンカセット1052本セット、無事購入される

 フリマアプリサービス「メルカリ」にて、ファミコンソフトのコンプリートまであと1本となる1052本が、約340万円で出品されていた件について、1月29日午後に「売り切れ」となったことが確認されました。

  •  このファミコンソフト1052本セットがメルカリに出品されたのは、2024年12月末のこと。当時こそあまり目立ってはいなかったものの、1月28日にゲーム系ニュースサイトが取り上げたことで一躍注目の的に。

     これを境に出品ページのコメントやいいねの数が飛躍的に増え、レトロゲームファンを中心に、多くの方が出品の行方を固唾を飲んで見守っていました。

     気になる出品者の名前は、メルカリユーザー「ヒゲかつお」氏。出品ページのコメント欄を見ると、今回の出品はどうやら「終活」の一環であるもよう。

     「死後にこのまま廃棄されるよりも、という意味で必要な方に譲れたらとの思いを持って、これ以外のコレクションを含めてもろもろ放出しようと発起した次第です」と出品の理由を説明しており、そのほかにもニンテンドウ64やPCエンジンHuカード、漫画、フィギュアといった、自身が収集してきたであろうコレクションの数々の出品が確認できます。

     今回注目を集めた理由としては、やはりその「出品価格」にあるでしょう。340万3千円(送料込み)という金額は、一見すると高額に見えますが、一本当たりで換算するとおよそ3234円。

     出品ページの画像を見る限り、箱や説明書が付属していない、いわゆる裸の状態ではあるものの、全ソフト動作確認済。なおかつ、ニューファミコン本体やファミリートレーナーもセットで、一部ソフトは攻略本が付属しています。徐々にその数自体が少なくなりつつあるファミコンソフトを探す労力を考えれば妥当、いや、むしろ安いくらいと言えるのかもしれません。

    ファミコン本体や周辺機器が付属

     ちなみに、ヒゲかつお氏が未入手となった残りの一本は、周辺機器データック専用ソフトである「バトルラッシュ」。同作は出荷本数が極端に少ないことから、ファミコンソフトコンプリートの最難関とも言われており、オークションサイトでの落札価格が100万円を超えることもある希少アイテム。これにはさすがに二の足を踏んだようです。

     それでも、出品からおよそ一カ月後となる1月29日に、ついに購入者があらわれたもよう。記事執筆時点(1月29日午後4時)でアイテムは「売り切れ」と表示されており、おそらくSNSでの盛り上がりやニュースを見た方が購入したものと思われます。

     単なるモノの売買ではなく、ゲーム文化の伝承ともいえるであろう、ファミコンソフト1052本の出品。購入者は不明ですが、ぜひヒゲかつお氏の想いごと、大切に大切に受け継いでほしいものです。

    <参考・引用>
    メルカリ出品ページ「ファミコンカセット1052本(コンプリートまであと1本) +ニューファミコン+α

    ※初出時、出品者の名前に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

    (山口弘剛)

    あわせて読みたい関連記事
  • 「記録消去者即抹殺」25年前のメモリーカードに貼られた警告ラベルが不穏すぎる
    ゲーム, ニュース・話題

    「記録消去者即抹殺」25年前のメモリーカードに貼られた警告ラベルが不穏すぎる

  • 35年の時を経て蘇る!唯一の公式ゲーム「シティーハンター」が現行機に移植決定
    ゲーム, ニュース・話題

    35年の時を経て蘇る!唯一の公式ゲーム「シティーハンター」が現行機に移植決定

  • 「キン肉マン」ドットフィギュアチャームが予約開始 ファミコン風デザインにファン歓喜
    アニメ/マンガ, 商品・グッズ

    「キン肉マン」ドットフィギュアチャームが予約開始 ファミコン風デザインにファン歓…

  • 早すぎた名機「バーチャルボーイ」が令和にまさかの復活 Nintendo Switchでプレイ可能に
    ゲーム, ニュース・話題

    早すぎた名機「バーチャルボーイ」が令和にまさかの復活 Nintendo Swit…

  • メルカリ、胎児エコー写真の出品を禁止へ 8月29日より削除対象に
    インターネット, 社会・物議

    メルカリ、胎児エコー写真の出品を禁止へ 9月1日より削除対象に

  • テレビ神奈川の新番組「第三学区」が想像以上にエモかった 加藤茶さんが自身登場のゲームに挑戦
    ゲーム, ニュース・話題

    テレビ神奈川の新番組「第三学区」が想像以上にエモかった 加藤茶さんが自身登場のゲ…

  • 加藤茶、伝説の“カトケンゲーム”に挑戦 新番組「第三学区」放送開始
    エンタメ, 芸能人

    加藤茶、伝説の“カトケンゲーム”に挑戦 新番組「第三学区」放送開始

  • マクドナルド、メルカリと連携し転売対策強化 ポケモン付きハッピーセット発売にあわせ
    インターネット, 社会・物議

    マクドナルド、メルカリと連携し転売対策強化 ポケモン付きハッピーセット発売にあわ…

  • 初代ゲームボーイがレゴで復活 421ピースの精巧モデル、10月1日発売へ
    商品・物販, 経済

    初代ゲームボーイがレゴで復活 421ピースの精巧モデル、10月1日発売へ

  • メルカリ、取引トラブルに全額補償制度 7月1日に運用スタート
    企業・サービス, 経済

    メルカリ、取引トラブルに全額補償制度 7月1日に運用スタート

  • 山口 弘剛‌Writer

    記事一覧

    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • 実は永遠じゃない エレコムがモバイルバッテリーの寿命に注意喚起「目安はおよそ2年」
    ライフ, 雑学

    実は永遠じゃない エレコムがモバイルバッテリーの寿命に注意喚起「目安はおよそ2年…

  • 「シテの花 」がサンデーうぇぶりへ移籍 制作体制の最適化を目指し、47話から新連載形式に
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    「シテの花 」がサンデーうぇぶりへ移籍 制作体制の最適化を目指し、47話から新連…

  • アドビアプリが起動不能、告知不足にユーザーから不満の声 求められる「インフラ」としての対応
    インターネット, 社会・物議

    アドビアプリが起動不能、告知不足にユーザーから不満の声 求められる「インフラ」と…

  • 春巻きの皮で折り鶴制作 そのまま揚げる大胆アレンジにびっくり
    インターネット, おもしろ

    春巻きの皮で折り鶴制作 そのまま揚げる大胆アレンジにびっくり

  • まるで特殊詐欺現場? 「あつ森」複数台通信の光景を例えた妻の一言がもっともすぎた
    ゲーム, ニュース・話題

    まるで特殊詐欺現場? 「あつ森」複数台通信の光景を例えた妻の一言がもっともすぎた…

  • チョコクロ尽くしの「サンマルクカフェ福袋」発売 実用的×かわいいラインナップ
    商品・物販, 経済

    チョコクロ尽くしの「サンマルクカフェ福袋」発売 実用的×かわいいラインナップ

  • トピックス

    1. 汗冷え対策は「ヒートテックの下にエアリズム」 ユニクロ公式発の裏ワザが再び話題

      汗冷え対策は「ヒートテックの下にエアリズム」 ユニクロ公式発の裏ワザが再び話題

      屋内と屋外で寒暖差が大きく、着る服に悩みがちなこの季節、SNS上で「エアリズムの上にヒートテックを着…
    2. 「ドラクエ7リメイク」にキーファ再会エピソード追加 衝撃展開にSNSでは「恨み節」も

      「ドラクエ7リメイク」にキーファ再会エピソード追加 衝撃展開にSNSでは「恨み節」も

      2025年11月12日午前7時に配信された「State of Play 日本」にて、「ドラゴンクエス…
    3. アカウント1の投稿

      【前編】それでも私は、書くことを選んだ―― Temu不審アカウントに挑んだ無名記者の記録

      ある日の調査作業の過程で、SNS「X」上において、急成長中の越境EC大手「Temu」のサポート担当を…

    編集部おすすめ

    1. 「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理

      「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理

      小学館「週刊少年サンデー」で連載中の漫画「シテの花 -能楽師・葉賀琥太朗の咲き方-」の作者・壱原ちぐささんが11月18日18時、新たな投稿を…
    2. 松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み

      松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み

      俳優の松山ケンイチさんが11月17日、自身のXアカウント「松山ケンイチ(@K_Matsuyama2023)」でユーモア企画「誰も傷つけない悪…
    3. 悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ

      悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ

      小学館「週刊少年サンデー」で連載中の漫画「シテの花 -能楽師・葉賀琥太朗の咲き方-」の作者・壱原ちぐささんが11月17日、作品の掲載順に関す…
    4. 今年もやってきた“本番環境の事故録” Qiitaの「やらかしアドベントカレンダー2025」開幕

      本番環境などでの失敗談が集結 Qiitaの「やらかしアドベントカレンダー2025」開幕

      稼働中のサーバーでの作業ミスによるトラブルの顛末をつづる「本番環境などでやらかしちゃった人 Advent Calendar 2025」が12…
    5. 床掃除はおまかせ!「モップ機能つき生ルンバ」と化すビションフリーゼがかわいい

      床掃除はおまかせ!「モップ機能つき生ルンバ」と化すビションフリーゼがかわいい

      頭をぐりぐり動かしながら、床の上を滑っていく1匹のワンちゃん。飼い主さんが「モップ機能つき生ルンバ」と呼ぶビションフリーゼ・せとくんの動画が…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト