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魔王さえ使えない!話題の「仏教用語禁止クエスト」、制作のきっかけはフリーレン?

 仏教用語である「魔王」や、南アメリカ大陸由来の「ジャガイモ」が、どうして“中世西欧風の異世界”に存在するの?異世界ファンタジー作品をめぐってたびたび議論になる、世界観設定の問題。

 もし本当にツッコミどおりに世界観に制約をかけたら、果たしてどんな物語体験になるのでしょうか。そんなコンセプトをもと制作されたノベルゲーム「仏教用語禁止クエスト」が話題です。

  • ■ アニメ「葬送のフリーレン」をきっかけに誕生した「仏教用語禁止クエスト」

     フリーゲームのクリエイターである「かに@がっかり亭」さんがこのほど、ノベルゲーム投稿サイト「ノベルゲームコレクション」に公開したのは、仏教用語を使うと即死してしまう「仏教用語禁止クエスト」です。

    かに@がっかり亭さんの投稿

     ブラウザ上で誰でも無料でプレイできる本作は、冒頭にも述べた「異世界ファンタジーにおける世界観設定の問題」をテーマに制作されたもの。

     トラックに轢かれて異世界に転生することになってしまった主人公が、仏教用語を使用すると死んでしまうという制約をかけられた中で、魔王退治に挑むというストーリーが展開されます。

    異世界転生へ

    仏教用語が禁じられた世界

     そもそも「魔王」という単語からして仏教用語。「そこにいたか魔王!」「俺が必ず魔王を倒してみせます」などと威勢よく言い放った瞬間、死んでしまうのです。

     そんなハードな世界観設定のなか、プレイヤーは「仏教用語が含まれていない」選択肢を選んで物語を進めていく必要があります。

    正しい選択肢を選んでストーリーを進める

    間違った単語を選ぶとゲームオーバー

     間違って「仏教用語が含まれている」選択肢を選んでしまった場合はゲームオーバーですが、代わりに仏教用語の解説を受けることができるので、間違えた方がちょっとお得です。

     異世界ファンタジー作品を巡り、Xでたびたび起こる世界観設定の論争。仏教用語のみならず、南アメリカ大陸由来のジャガイモやトマトが、よく舞台に用いられる中世西欧ベースの世界に存在していいのか、といったことが議論されています。

     少し前には、異世界を舞台にしたアニメ「葬送のフリーレン」第1期12話にハンバーグが登場し、「実在する地名由来の食べ物が異世界にあるのはおかしくないか?」などと話題になりました。

     そうした論争を見ている中で「逆にそれを禁止したら脚本が成り立たないのではないか」と思うようになったかに@がっかり亭さん。中でも前述したアニメ「葬送のフリーレン」の「ハンバーグ論争」が大きなきっかけとなり、制作にいたったそうです。

    ■ 続編として「仏教用語オンリークエスト」を考えているも……

     制作にあたってかに@がっかり亭さんが危惧していたのが「ネタ被り」でした。事前に検索した限りでは、僧侶が開催した「仏教用語を使わずに法話」というイベントがあるくらいで、類似の先行作品はなし。

     とはいえかに@がっかり亭さん自身、発想自体は目新しくもないと思っていたため、「誰かに作られる前に作らなきゃ」という思いで仕上げたのだとか。

     ちなみに続編として「仏教用語オンリークエスト」という逆テーマの作品も考えているそうですが「私自身、別に仏教に詳しいわけではないので、構想で止まっています」とのことです。

     「テンプレ崩し」はエンタメを盛り上げる要素。本作では言葉の観点から、全編にわたってそれを楽しむことができます。

    “ハンバーグ”も登場

     ファンタジーの定番用語「魔王」や「四天王」が封じられた世界では、どんな言葉が用いられているのでしょう。

     プレイ時間は15分ほどと短く、時間がないときでも大丈夫。また、本作はフリーゲームのため、お金がない学生でも安心して遊ぶことができるのがありがたいです。

     油断していると、思わぬ仏教由来用語にたくさん往生させられてしまうこと間違いなし。大げさかもしれませんが「絶対にクリアするぞ」という覚悟で、諦めずに何度も挑んでみてください。

     ちなみにこの文章の直前の2段落には、8つの仏教用語をもりこんでいます。「仏教用語禁止クエスト」とあわせて探してみてください。

    <記事化協力>
    かに@がっかり亭 さん(@sawamurafuumi
    仏教用語禁止クエスト

    (ヨシクラミク)

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