
アセントロボティクス株式会社(以下「アセントロボティクス」)は、アルフレッサ株式会社(以下「アルフレッサ」)と共同で最先端のAIソリューションを医薬品デジタルツインおよび包括的な医薬品DBに適用し、医療DXの実現に向けての資本業務提携を締結しました。
現在、世界規模で医療・医薬品の需要と供給の整流化に加え、各タッチポイントにおける可視化と効率化に対する要望が高まっており、医薬品物流領域のみならず医療現場における更なる情報の利活用、介護施設や調剤薬局を含めた包括的なソリューションの開発が求められています。
本提携を契機として、アセントロボティクスが有する最先端のAIソリューションおよびデジタルツイン技術[1]を活用した高精度の認識ソリューション、および知能ロボティクスに加え、アルフレッサが有する広範な医療・医薬品に係る流通・ネットワーク・知見を活用し、医薬品物流や医療現場のさらなる改革を目指します。
医薬品デジタルツインデータで学習されたインテリジェントロボットは、処方薬の箱を正確かつ丁寧に取り扱う(動画)
[動画1: https://www.youtube.com/watch?v=0eABkZ1OQi8 ]
アセントロボティクスのAI技術により細部まで構造化された医薬品デジタルツイン例(処方薬箱、PTPシート、錠剤)
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/65558/8/65558-8-5d8b4633583f68333a5bed633a3c99e3-3900x2194.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
切り取り線や糊付けされた箱側面も正確にデジタルツイン化
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/65558/8/65558-8-7dca01cfe7f896c95576584fc0f61024-3900x2194.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
PTPシートと錠剤は高精細構造化デジタルツインモデルとして生成
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/65558/8/65558-8-31a18a315667a9ce3757d821620b1795-3900x2194.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
素材情報データ、および製造プロセスに基づき生成されたPTPシート裏面
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/65558/8/65558-8-39e7722f4854ec33d32ac128955ae7c1-3900x2194.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
形状だけでなく素材、色合い、エンボスや割線が正確に生成された錠剤のデジタルツイン
■アセントロボティクス株式会社 代表取締役CEO 久夛良木 健のコメント
全世界における医薬品は、2023年時点における市場規模1兆6,068億ドル(約233兆円)[2]、製薬メーカー数で6千社以上[2]、認可済み処方薬数で数万点規模[2]に及ぶなど、巨大な産業分野に拡大しています。日本国内においてもその市場規模は10.6兆円[2]、製薬メーカー約5百社[2]、認可済み処方薬数で約5万7千点[2]と及んでいます。一方で世界的に対処すべき喫緊の課題となっている偽造医薬品に目を向けると、その市場規模は約20兆円規模[2]と推定されるなど、量的にも質的にも非常に重要性の高い領域と言えます。
現在、医師・薬剤師向けの各処方薬に対する詳細な成分や処方に関する情報は各種整備されていますが、一方、医薬品の流通過程および医師や薬剤師による医薬品に係るハンドリング業務については、未だ人手によるオペレーションに依存している状況が続いており、医療・介護現場の大きな負担となっています。併せて医薬品を扱う国内の主要な物流拠点においても、デジタル化と自動化の進捗がなかなか思うように進んでいない状況にあります。
日本国内においても数万点にも及ぶ医薬品の正確な識別を可能とするデジタルツインを活用したAI技術は、物流現場における自動化だけでなく、医療現場における作業効率の向上と医薬品に係るさらなる安全性の担保に貢献できるものと期待しています。この度の資本業務提携を通じ、アセントロボティクスの最先端のAI技術と構造化デジタルツインソリューションを、アルフレッサを始めとする医薬品流通業界に広範に適用することで、上記課題群の解決に積極的に取り組んでいきます。
パイプライン化された医薬品デジタルツイン生成(動画)
[動画2: https://www.youtube.com/watch?v=1qDEZhlE3ts ]
■アルフレッサ株式会社 代表取締役社長 福神 雄介のコメント
医薬品の取り扱いにおいては、常に品質が最優先されるべきであります。しかし、それは効率を度外視する意味ではなく、医薬品流通に携わる企業として、品質と効率の両立は目標として求め続けて行かなければならないと考えています。今般、アセントロボティクス社の高度なAI技術により医薬品物流の大幅なデジタル化や自動化に向けたソリューション開発に着手できました。流通の各段階、中でも医療現場における業務効率化にスピード感を持って取り組んで行く所存です。
また、世界の医薬品産業にとって、Falsified Medicine(偽薬、偽ブランド、低品質品)は大きな問題となっています。偽薬は患者さんの貴重な治療機会を奪うことを意味するため、単なる経済的損失だけでは済まされない社会的損失を生んでしまいます。医薬品のパッケージは品質を守る包装素材や、取り間違いを防ぐ表示などノウハウの集積です。今回の取り組みはそうした医薬品パッケージを識別子として活用することで、医薬品流通に大きな変革をもたらす可能性を有し、さらなる医療への貢献につながるものと高い期待を持っています。
■アルフレッサグループについて
純粋持株会社であるアルフレッサ ホールディングス株式会社を親会社として、医薬品等の開発・製造から流通、そして調剤薬局の運営に至る事業を展開する連結売上高2兆8,000億円を超える医療用医薬品卸売上高国内No.1の企業グループです。「すべての人に、いきいきとした生活を創造しお届けします」を私たちの思いとして理念体系に掲げ、15,000人超の国内外で共に働く人々※が、日本の医療を支える社会インフラである医薬品等のサプライチェーン全体を支え、幅広い医療ニーズに貢献しています。
※ アルフレッサグル―プでは、従業員を「共に働く人々」と表現しています。
<会社概要>
名称:アルフレッサ ホールディングス株式会社
代表取締役社長:荒川 隆治
事業内容:医薬品、医療用検査試薬、医療機器・用具の卸販売、製造販売、輸出入等ならびに調剤薬局の経営とこれらに付帯する事業を行う子会社の管理など
設立:2003年9月
資本金:18,454百万円
従業員数:15,557人(連結、2024年3月31日現在)
本社所在地:〒101-8512 東京都千代田区大手町一丁目1番3号
URL: http://www.alfresa.com
■アルフレッサ株式会社について
アルフレッサは、2004年の設立以来20年にわたり、病院や薬局に医療用医薬品を供給する卸売事業を中心に、人々の健康に貢献するさまざまなサービスを提供してきました。医療用医薬品に加え、医療機器、検査試薬、栄養食品などを国内外約1,000社のメーカーから仕入れ、病院・診療所や薬局に安心・安全にお届けしています。近年では、全国約170拠点のネットワークを活かし、各地域の事情に合わせたそれぞれの地域包括ケアシステムの構築をサポートしています。また、さまざまな情報サービスやソリューションツールを通じて、医療現場の業務効率化や医療の質向上に寄与する活動を行っています。
<会社概要>
名称:アルフレッサ株式会社
代表取締役社長:福神 雄介
事業内容:医療用医薬品、医療機器、医療用検査試薬、介護用品、健康食品、一般用医薬品等の卸売販売
設立:1949年8月
資本金:4,000百万円
従業員数:5,834人(2024年3月31日現在)
本社所在地:〒101-8512 東京都千代田区神田美土代町7番地
URL: http://www.alfresa.co.jp
■アセントロボティクス株式会社について
会社名:アセントロボティクス株式会社
代表取締役CEO:久夛良木 健
事業内容:デジタルツインの生成、デジタルツインを活用したAIソリューション、および産業用ロボティクス向け自律型AIソフトウェア群の開発、販売
設立:2016年9月
資本金:100百万円(2024年12月末現在)
従業員数:28人(2025年3月4日現在)
本社所在地:東京都渋谷区広尾一丁目10番5号
URL: https://ascent.ai/ja/
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/65558/8/65558-8-01f5243624219123f3ac884b60d44bf3-2998x648.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]アセントロボティクス株式会社
pr@ascent.ai
[1]デジタルツイン 技術:
・外観的な特徴のみならず、文字、色彩、デザイン、用途、素材、物理特性、内部構造などの現実世界に存在する様々な情報を統合的に扱うことが可能な最先端技術領域
[2] 各種市場データの参照元または推定に用いた情報は以下のとおりです:
・世界および日本における医薬品の市場規模:第一三共株式会社のウェブサイト(世界の医薬品市場)
・世界における製薬メーカー数:CITELINE (2024) ‘Pharma R&D Annual Review 2024 - Total number of pharmaceutical companies with active R&D pipelines worldwide from 2001 to 2024’
・世界における処方医薬品数: U.S. Food & Drug Administration (2024), FDA at a glance における認可済み処方薬数( 23,000以上)などを基にした推定値
・日本における製薬メーカー数、処方医薬品数:厚生労働省等の公表データを基にした推定値(2024年12月末現在)
・世界における偽造医薬品の被害額:World Health Organization (2024) ’Substandard and falsified medical products, SWI swissinfo.ch (2024) ‘急増する偽造医薬品との戦い’等、関連する機関や偽造医薬品に関連した専門家見解を踏まえた推定値