
フリーランスマッチングプラットフォーム『Lancers』を運営するランサーズ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 CEO:秋好 陽介、東証グロース:4484、以下「ランサーズ」)は、『フリーランス実態調査 2024年』を発表しました。本調査では、2024年のフリーランス人口は1,303万人、経済規模は20兆3,200億円に達し、10年前と比較して約40%の成長を遂げていることが明らかになりました。一方で、生成AI活用の遅れ、スキル習得の課題、社会保障の未整備といったフリーランス市場の課題も浮き彫りとなりました。ランサーズは今後も、「個のエンパワーメント」の実現をミッションに掲げ、フリーランスの働き方に関する最新情報や課題を発信することで、持続可能なフリーランス市場の発展に貢献して参ります。
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調査結果ダウンロードはこちら::https://www.lancers.jp/research_news/2024
■結果サマリー
- フリーランス市場は10年間で約40%成長:フリーランス人口1,303万人、経済規模は20兆円超
- フリーランス収入は年収99万円以下が7割:収入に「満足している」フリーランスはわずか32%
- 仕事の満足度は副業フリーランスが高い傾向:収入源の確保とスキル活用が生活の質向上に寄与
- 6割がスキル習得を希望:20~30代はデジタルスキル、40代以降は生成AIや外国語への関心
- 生成AI活用は低水準:活用率3割以下、AI活用に関心が薄いフリーランスが約半数
- アフターコロナの影響:約半数が「変化」を実感。仕事量は増えているが収入に課題
- 全世代で顕在化する70歳以降の経済的不安:老後に備えた貯蓄・投資、健康管理も重視
※本プレスリリースで紹介する「フリーランス実態調査 2024年」の結果は調査の一部です。
■調査結果
▼フリーランス人口・経済規模
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2024年のフリーランス人口は1,303万人、経済規模は20兆3,200億円に達しました。2021年はコロナ禍でリモートワークが普及し、フリーランスの需要が急増しましたが、2024年はアフターコロナによる働き方の変化や生成AIの影響で減少傾向にあります。しかし、10年前と比較するとフリーランス人口は+39.1%、経済規模は+38.8%増加しており、コロナ禍という特殊要因を除くとフリーランス市場は拡大傾向にあると言えます。
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また、日本の労働力人口がこの10年間で増加(※)しているのに伴い、労働力人口に占めるフリーランスの割合も約30%増加しています。フリーランスという働き方が、より一般的で重要な選択肢となっていることがうかがえます。
(※)参考:総務省「労働力調査」
▼フリーランスの年間収入額
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フリーランスの年収を調査した結果、年収99万円以下の層が約7割を占め、特に「10万円未満」の層が最多となりました。ワーカータイプ別に見ると、副業系・複業系ワーカーは収入が少ない傾向にある一方で、自由業系・自営業系ワーカーは比較的高い収入を得ている傾向が見られます。
なお、副業系・複業系ワーカーについては、100万円未満の割合が高いものの「低収入=収入が不安定」とは一概に言い切れません。副業系・複業系ワーカーの場合、企業に所属し本業で安定した収入を得ているケースも多く、自身の希望する収入水準でフリーランスとして活動している可能性もあると考えられます。
▼フリーランスの収入満足度
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収入満足度に「満足している」と回答した人は32.0%にとどまり、多くのフリーランスが収入に対して満足感を得られていない現状が浮き彫りとなりました。この背景には「単価への不満」と「スキルアップへの意欲」といった2つの要因が考えられます。今後は、スキルのアップデートや専門性の向上によって、収入アップを目指す動きがより重要になっていくと推定されます。
▼フリーランスの働き方満足度
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フリーランスの働き方に満足している人の割合は比較的高いものの、副業としてフリーランスを行っている「企業に所属するフリーランス」の方が、ワークライフバランスや収入面での満足度が高い傾向が見られました。副業を行うことで、新たな収入源の確保やスキル活用が満足度向上に貢献しており、生活の質が向上していると考えられます。
▼フリーランスが今後学びたいスキル
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約6割が「学びたいスキルがある」と回答。20~30代はプログラミングやWebデザインといったデジタルスキルに関心が高く、40代以降は生成AIや外国語に興味を持つ人が多い傾向にありました。若年層のフリーランスは、スキル未収得・成長途中の方が多く、高単価な仕事を獲得するためにデジタルスキルを学び、キャリア成長や市場価値の向上を目指す傾向があると考えられます。一方、40代以降はすでに専門スキルを持つ人が多く、仕事の変化に対応しながら専門性をさらに高め、安定した案件を獲得することを重視する傾向があると推測されます。
▼フリーランスの生成AIの活用状況
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言語生成AIの活用率は3割以下、画像生成AIは2割以下、動画生成AIは約1割にとどまりました。さらに「生成AIを活用していないし、興味もない」と回答した人が約半数を占め、フリーランスの生成AI活用への関心が低いことが浮き彫りとなりました。生成AIは文章作成・デザイン・データ分析など、業務効率化とアウトプットの質向上に大きな可能性を持つため、今後、活用の有無によって生産性や案件獲得の差が広がり、市場での競争力低下が懸念されます。
・『Lancers』に登録しているフリーランスとの生成AI活用率の比較
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デジタル人材が多く登録する『Lancers』のフリーランスに向けて実施した調査では、生成AIの活用率は約50%に達しました。この結果と比較すると、「フリーランス実態調査 2024年」における生成AI活用率が3割以下という結果は、低水準であると言えます。また、この結果から『Lancers』に登録するフリーランスは、一般のフリーランスより生成AI活用が進んでいる可能性が示唆されます。その理由として、アンケート調査に回答する『Lancers』のフリーランスは、積極的にフリーランス活動している層であることが推測されます。フリーランスとしてスキル向上や業務効率化を意識している人ほど生成AIの導入に前向きであり、生成AIを活用することで作業効率の向上や高単価案件の獲得につなげようとする方が多いと考えられます。
※本項目のみ、「フリーランス実態調査 2024年」とは別に、『Lancers』に登録するフリーランス向けに生成AI業務活用の実態について調査を行った結果である。
・「生成AI業務活用の実態」調査概要
調査期間:2024年12月10日(火)~23日(月)
対象者:『Lancers』に登録するフリーランス
調査方法:オンラインアンケート
有効回答数:604名
▼アフターコロナによるフリーランスの変化
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アフターコロナにおいて、「変化を感じる」と回答した人が約半数という結果になりました。変化の内容としては、「新たな案件や仕事の機会が増えた」と感じる方が一定数いるものの「収入や案件単価が下がった」と感じる人が多く、案件の増加が収入向上にはつながっていないことが明らかとなりました。単価の下落は、フリーランス市場の競争激化による価格競争の加速が主な要因と考えられます。特に、低スキル・汎用的な業務では顕著で、生成AIの進化による業務の一部自動化も影響している可能性があります。安定した収入を確保するには、単価交渉力の向上や高付加価値スキルの習得が不可欠だと考えられます。
▼フリーランスが考える将来
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すべての年代において「年金だけでは生活が難しい」「老後の生活費の不足」といった金銭面の課題が上位を占め、将来の経済的不安を抱える人が多いことがわかりました。一方で、「自由な働き方を楽しみながら充実した生活を送りたい」という前向きな意識も共通しています。20~30代はスキル習得や成長志向が強く、40代以降は「70歳を過ぎても働きたい」という意識が高い傾向にあります。
■まとめ
今回の調査から、フリーランス市場は長期的に成長を続けているものの、収入の二極化、スキル習得の課題、生成AIの活用遅れ、社会保障の未整備といった実態が明らかになりました。これらの課題を解決し、フリーランスが持続可能な働き方を確立するためには、以下の施策が必要と考えられます。
- 企業との協業モデルの確立(長期契約の促進・新たな働き方の提案など)
- 適正な報酬を得るための環境整備(単価交渉支援・価格転嫁の促進など)
- スキル習得・生成AI活用の支援拡充(学習機会の提供・活用事例の共有など)
- 社会保障の整備と情報提供(フリーランス向け年金・健康保険の拡充など)
特に、スキルの習得は市場競争力と収入の安定化に直結するため、学習支援の充実が不可欠です。さらに、生成AIの活用スキルは今後のフリーランス市場に大きな影響を与えると考えられ、実践的なAI活用トレーニングの提供が求められます。また、市場の持続的成長には、発注側である企業との協力関係の強化と、新たな協業モデルの確立が不可欠です。適正な単価設定や安定した案件獲得の仕組みづくり、フリーランス自身のスキル向上による高単価案件への移行支援が必要となります。
フリーランス市場が今後も拡大していく中で、フリーランスが安心して働ける環境を整備することは、日本経済全体の発展にも寄与すると考えられます。
■調査概要
調査期間:2025年1月16日~ 1月20日
対象者:2024年1月~12月にフリーランス(副業・社員一人の法人等を含む)として業務の対価報酬を得た全国の20~69歳の男女
調査方法:独立調査会社マクロミル社によるオンライン調査
有効回答数:2,929名
本プレスリリースで紹介した「フリーランス実態調査 2024年」の結果は調査の一部です。調査結果資料には、ほかの項目や考察もまとめているので、ぜひ調査結果もご参照ください。
調査結果ダウンロードはこちら::https://www.lancers.jp/research_news/2024
■掲載データの転載・引用に関するガイドライン
「フリーランス実態調査 2024年」の調査結果を転載・引用される際は、以下のガイドラインをご遵守ください。
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1.ランサーズ株式会社 2.フリーランス実態調査 2024年 3.https://www.lancers.jp/research_news/2024
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本調査結果を引用・使用する場合は、1.社名・2.資料タイトル・3.資料ダウンロードURLの以下3点を必ずご明記ください。
1.ランサーズ株式会社 2.フリーランス実態調査 2024年 3.https://www.lancers.jp/research_news/2024(QRコードの掲載も可)
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[画像12: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/10407/234/10407-234-3ae288f787ecd57d56d35cb05ad99437-216x216.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
フリーランス実態調査 2024年
・転載・引用の表記例
ランサーズ株式会社「フリーランス実態調査 2024年」より引用:https://www.lancers.jp/research_news/2024
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