
三井住友信託銀行株式会社が設置している「三井住友トラスト・資産のミライ研究所」(所長:丸岡 知夫)(以下、ミライ研)は、1万人を対象とした独自アンケート調査を2025年1月に実施しました。
1.持ち家購入時、住宅ローン利用者は約8割
持ち家購入時の住宅ローンの利用有無についてお伺いしたところ、【図表1】の結果となりました。全年代では、利用している(返済中)が32.1%、利用していた(返済完了)が46.3%、利用していないが21.5%と、住宅ローン利用経験者は78.5%でした。この住宅ローン利用経験者の割合は、過去5回ミライ研が実施してきた調査とほぼ同程度です。
【図表1】住宅ローンの利用有無
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/109/55547-109-9fc04dbc3fc1194736f2663309626521-1428x462.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
(出所)特に出所を示していない場合、三井住友トラスト・資産のミライ研究所「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2025年)よりミライ研作成 *端数処理の関係上、割合については合計で100%とならない場合があります *回答者:持ち家購入者(相続・譲渡などでの取得者は除く)を集計 *表内年代は、アンケート回答時の年齢
2.20歳代・30歳代の2割がペアローンを利用
次に、住宅ローン利用経験者の借入形態について確認したところ、全年代では単独ローンが71.4%、ペアローンが9.4%でした【図表2】。年代に注目すると、20歳代、30歳代はいずれもペアローン比率が20.6%となっており、他の年代と比較してペアローンの利用者の割合が高く、全年代のおよそ2倍の水準でした。
2024年1月にミライ研が実施した前回調査におけるペアローン利用は、20歳代が16.5%、30歳代が18.6%であったため、若年世代を中心にペアローン利用がより高まっていることが伺える結果となりました。
【図表2】住宅ローン借入形態(単独ローン・ペアローン)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/109/55547-109-0dea9bc4c66b2982640922a64e2c5d98-1427x437.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
*回答者:住宅ローン利用経験者 *表内年代は、アンケート回答時の年齢
3. 当初借入額は、単独ローンよりもペアローンが大きい
単独ローン、ペアローンそれぞれの借入金額について確認します。
まず、単独ローンの場合、全年代で最も多いのが2,000万円以上~3,000万円未満の32.5%、次いで1,000万円以上~2,000万円未満の30.8%で、借入金額の中央値はおよそ2,341万円でした【図表3】。ミライ研の前回調査では、単独ローンの借入金額の中央値は2,373万円であったため、ほぼ同水準といえます。
【図表3】住宅ローン借入額(単独ローンの場合)
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/109/55547-109-e11beda8d8f1f50e56607f3b1f810a04-1430x482.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
*回答者:住宅ローン利用経験者 *表内年代は、アンケート回答時の年齢 *5.0%未満はグラフ内表記省略 *借入金額「わからない、覚えていない」を除く ※中央値は、50%部分が含まれる選択肢から概算値を算出。なお、回答は各選択肢内で均等に分布していることを前提とした。中央値は四捨五入
次に、ペアローンの場合、全年代で最も多いのは2,000万円以上~3,000万円未満の21.3%、次いで3,000万円以上~4,000万円未満の21.1%で、借入金額の中央値はおよそ3,419万円でした【図表4】。前回調査では、ペアローンの借入金額の中央値は2,833万円であったため、高額化が伺える結果となりました。
【図表4】住宅ローン借入額(ペアローンの場合)
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/109/55547-109-428eb8e9e15ec6a6720c18e5a3f3e1c8-1432x497.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
*回答者:住宅ローン利用経験者 *表内年代は、アンケート回答時の年齢 *5.0%未満はグラフ内表記省略 *借入金額「わからない、覚えていない」を除く ※中央値は、50%部分が含まれる選択肢から概算値を算出。なお、回答は各選択肢内で均等に分布していることを前提とした。中央値は四捨五入
不動産価格の高騰などを背景に、若い共働き世帯を中心に“世帯として理想とする住まいを手に入れるために、夫婦・パートナー双方が力を合わせて借入れをする”といった取り組みも増えてきているものと思われます。
一方で、足元では住宅ローン金利が上昇しています。このような環境下では、住宅ローンの借入れに関して「現在の家計状況や世帯の希望をもとに、借入内容を決める」だけではなく、「今後続く住宅ローンの返済と世帯の将来のライフプランの兼ね合い」についても視野を広げて検討することが、より一層求められます。
◆上記の記事に加え、より多くのデータをまとめた資産のミライ研究所のアンケート調査結果
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/55547/109/55547-109-eee95449ff5194b79dcfed6974166794-1475x830.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2025年)より
令和の“住まい”と住宅ローン事情(2025年)
を資産のミライ研究所のHP(https://mirai.smtb.jp/category/report/2969/)に掲載しています。
是非、ご覧ください。
【調査概要】
(1)調査名:「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2025年)
(2)調査対象:全国の20~69歳 ただし関連業種(金融、調査、マスコミ、広告)従事者を除く
※2022年4月の成年年齢引き下げを受け、調査対象年齢を「18歳~69歳」に拡大をして実施しているが、本件分析にあたっては過去調査との比較のため、20~69歳に絞って集計・分析した。
(3)調査方法:WEBアンケート調査
(4)調査時期:2025年1月
(5)サンプルサイズ:11,327
(6)備考:端数処理の関係上、割合については合計で100%とならない場合があります
■記事内容、アンケート結果に関する照会先
三井住友信託銀行 三井住友トラスト・資産のミライ研究所(丸岡)
E-MAIL:mirai@smtb.jp