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アナラック・チャンシヴォン ニューサウスウェールズ (NSW) 州産業・貿易大臣はこの度、州政府が新たに公表した「2035年に向けた貿易投資戦略」の一環として、日本の企業や投資家との連携を一層強化するさまざまな機会について講演で詳しく述べました。
本戦略は具体的な目標が明示された10か年計画で、NSW州の輸出の拡大と多様化、投資誘致、新規及び既存産業の育成強化、長期的経済繁栄の推進を目的としています。
大阪万博のオーストラリア館で本日行われた講演で、チャンシヴォン大臣は2035年に向けたNSW州貿易投資戦略が目指す次の達成目標を明らかにしました。
- NSW州輸出総額を2023-24年度額から1000億ドル引き上げ2450億ドルにする
- NSW州輸出先市場の多様化向上
- NSW州輸出品目の多様化向上
- 10年間で企業10,000社の業務拡大と新規輸出市場開拓を支援
- NSW州政府の投資誘致活動を通じて常勤換算30,000人の直接的雇用創出を支援
- NSW州に250億ドルの投資を誘致し、このうち175億ドルを州産業政策の三つの使命に充てる
日本は30年以上にわたりNSW州最大の物品輸出市場であり、オーストラリアに最も多くの外国直接投資を行ってきた国のひとつでもあります。日本とNSW州の間には誇るべき豊かな経済関係の歴史があります。
NSW州政府は日本の企業や投資家の方々とともに2035年に向けたNSW州貿易投資戦略に基づく成果を上げるとともに、住宅供給、ネットゼロとエネルギー移行、州内製造業の推進という産業政策の使命実現においても日本と連携していくことを願っています。
NSW州の住宅供給増加と革新的製造能力育成のために日本企業の知見を活用できる機会は多く存在します。これは主にMMC(Modern Methods of Construction)建築工法や持続可能な建築資材など、先端技術の利用とイノベーションによって行われます。
シドニー西部の新空港周辺に建設中の新都市ブラッドフィールドへの日本からの投資も、NSW州政府の製造業に関する使命実現にもつながります。
ブラッドフィールドは航空宇宙や防衛、電子機器、建設、教育、研究、観光、物流貨物など広範な産業における魅力的な投資機会を日本企業に提供します。
さらに、日本とNSW州はともにネットゼロへの移行に取り組んでいますが、将来NSW州が水素などの再エネ燃料を供給することで日本の脱炭素目標達成の一助となる可能性もあります。NSW州にとって日本は長年に渡り信頼関係を築いてきた重要なパートナーで、さらなる関係強化の可能性を秘めています。
アナラック・チャンシヴォンNSW州産業・貿易大臣からのメッセージ
「NSW州はオーストラリアで最も貿易および投資額が多い州ですが、我が州は2035年に向けたNSW州貿易投資戦略を通して、これをさらに次のレベルに引き上げます。弊州は明確な目標を設定して輸出を増やし、輸出品目と輸出先を多様化し、より多くの州内企業による海外展開と成長を支援していきます。この戦略で成果を挙げるためには世界の主要貿易相手国との連携が重要で、日本とはコラボレーションの機会が多数存在します。クリーンエネルギー移行分野はそうした機会の一例で、この分野には再生可能エネルギー、再生可能燃料、水素をはじめ魅力的な新規投資機会が存在します。また住宅分野においては、日本の知見を活かした革新的な建築工法を利用することができ、これは将来重要となる技術力を州内で構築することにもつながります。 日本企業は数十年間にわたり弊州経済に投資を行ってきました。今後も長期にわたり日本と弊州の貿易投資関係がさらに拡大・強化されることを期待しています。」
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