
円安を追い風に訪日タイ人客が急増する一方、旅行者のニーズは定番ルートを巡る体験から、まだ見ぬ日本の魅力を体験することへと関心が高まっています。本調査は、この新たな潮流をデータで捉え、変化するタイ人顧客のインサイトを明らかにすることを目的としています。
調査概要
調査期間 : 2025年6月
調査方法 : インターネット調査
調査対象 : 訪日経験のあるタイ人
総回答者数 : 105
調査主体 : 株式会社コアストーリー
調査結果サマリー
- タイ人観光客の主な関心は「自然」「郷土料理」「温泉」「雪景色」など、ユニークな文化体験への需要が高い。
- 過去の訪問先は東京、大阪、京都が中心な一方、次回訪れたい都道府県は北海道がトップ。佐賀や山形など、地方への関心も高まっている。
- 情報収集の主な手段は、FacebookとYouTubeが中心。
- 地方旅行の懸念は、交通の不便さに加え、言語、インターネット、キャッシュレス決済といったデジタル環境の未整備。
- 旅行の同行者はカップルや家族が主で、滞在日数は3~4日の短期が中心。
定番のゴールデンルートから「まだ見ぬ地方」へ
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これまで訪れたことがある都道府県は、東京が最も多く、次いで京都、大阪といったゴールデンルートの都市が上位を占めています。これは、日本の玄関口としてのアクセスの良さや知名度の高さが理由と考えられます。
一方で、北海道や沖縄も上位にあり、旅行者が有名な都市だけでなく、自然景観や特定の目的を持って訪問先を選んでいる傾向がうかがえます。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/166029/1/166029-1-a9c4b71c4ef93c64df123a7133229282-2000x1125.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
次回訪れたい都道府県では、北海道が圧倒的な人気を誇っており、豊かな自然や食、雪景色への高い関心がうかがえます。大阪、福岡、山梨も人気ですが、注目すべきは、佐賀、和歌山、山形といった地方がトップ10にランクインしている点です。
訪日リピーターが増加し、関心が定番の観光地から「まだ見ぬ日本の魅力」を求めて地方へと分散していることを示唆しています。
関心ごとは「モノ消費」から「コト消費」へ
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/166029/1/166029-1-2e8627a68f4ad435dcf5825b276a1aa4-2000x1125.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]次回訪れたい都道府県を選んだ理由において、「自然を満喫するため」が最も多く、次いで「その土地ならではの郷土料理を味わうため」となっています。
特に注目すべきは、「有名な温泉がある」「スキーや雪景色を楽しむため」といった体験を目的とする項目が、「ショッピングや街の雰囲気を楽しむため」を上回っている点です。
このことから、タイ人旅行者の関心が、物を買う「モノ消費」から、その場所でしかできない体験を重視する「コト消費」へシフトしていることがわかります。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/166029/1/166029-1-b79ba9e463fd77b5c62b3c7c9bcac7af-2000x1125.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
次回の日本旅行で試したい体験について、最も多かった回答は「ヴィンテージショッピング」、「伝統的な祭り参加」でした。他にも「スキー・スノーボード」、「登山・ハイキング」、「古民家宿泊」などが上位にあることから、より深く日本の文化や自然に溶け込める体験への関心が高いことがわかります。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/166029/1/166029-1-3d52b2f93fbff021b63b01b9a6581468-2000x1125.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
日本旅行を検討する際、タイ人旅行者が主に参考にする情報源として、「Facebook」や「YouTube」などのSNSが圧倒的に多いことが明らかになりました。
訪日観光のプロモーションにおいては、テキストベースの情報提供に加え、動画を活用したプロモーションも必須といえます。
地方への関心高まる一方、課題は「交通・言語・ネット環境」。デジタル整備が誘客の鍵に
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地方旅行の際の最も大きな懸念点は「言語の問題」ですが、「交通の不便さ」や、「リアルタイム情報を得にくい」、「インターネット環境の不便さ」、「キャッシュレス決済の不便さ」といったデジタル関連の不安が僅差で続いています。
これはスマートフォンでの情報収集や決済に慣れているタイ人にとって、物理的なアクセスだけでなく、シームレスなデジタル環境の整備が地方誘客の重要な鍵であることを示唆しています。
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/166029/1/166029-1-74f88754d2f6f6698af57fb713965042-2000x1125.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
旅行時の同伴者については「カップル/配偶者」「家族」が最も多く、これらを合わせると全体の半数以上を占めます。対照的に「一人旅」が最も割合が低い結果となりました。
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滞在日数は「3~4日」が最も多く、「5~7日」と合わせると8割以上が1週間以内の短期滞在であることがわかります。
このことから、タイの旅行者が連休などを利用して気軽に、そして繰り返し日本を訪れる旅行スタイルであることが示唆されます。
[画像9: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/166029/1/166029-1-1c4445fc1cad8adcc97af063d05e81c0-2000x1125.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
次回の日本旅行の予算については「20,000~40,000バーツ」が最も多い結果となりました。一方で、「60,001~100,000バーツ」と「100,000バーツ以上」を合わせると全体の2割が高価格帯の予算を組んでおり、コストを重視する層だけでなく、特別な体験に支出を惜しまない富裕層も確実に存在することがわかります。
株式会社コアストーリーについて
株式会社コアストーリーは、「日本のコアストーリーを世界に浸透させる集団になる」というビジョンを掲げています。日本には世界中の人々の心を動かす素晴らしいコンテンツが溢れています。同社は、その背景にある「コアストーリー」を、言葉と文化の壁を越える架け橋となって世界中の日常に届けて参ります。
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