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【予報成功率95%】ブレイン、トカラ列島群発地震を直前予報。デマを否定し住民の安全な避難・帰島に貢献

update:
ブレイン
 地磁気・地電流など3つの前兆を捉える独自技術でM5級地震を科学的に予知・予報。鹿児島県十島村と連携し、『7月大震災説』を否定し島民の不安を軽減し防災行動を支援



 地震予報サービスを手掛けるブレイン(静岡市)は、2025年6月下旬から活発化した鹿児島県トカラ列島近海の群発地震を、独自開発した『3種前兆地震予知法』により科学的に直前予知・予報しました。被災地である十島村役場へ直接予報を提供し、『7月(5日)大震災説』或は『7月(5日)大災害予言』などと流布されていたデマを科学的根拠により否定。島民の安全な避難・帰島に貢献しました。
【地震予知・予報の経緯及び発生地震状況】
 九州南部の観測点では6月16日より地磁気・地電流の異常が発現し、九州地方南部(同沖)でM5級の中規模地震発生が予知されました。更に6月21日よりトカラ列島近海でM4級以下の小規模地震の群発が観測され、これらが前震活動であると判定されました。このため九州地方南部(同沖)を対象としてM5級地震の発生が直前予知され、M7級以上の大地震の発生は否定されたとして、6月22日にM5級中規模地震予報を配信しました。
 図1に地震予報図及び発生地震分布図を示します。赤線楕円が九州地方南部(同沖)でM5級地震(M5.5±0.5)の発生を直前予報した予報円であり、メール予報は6月22日11時00分から配信開始し、アプリ予報は同日12時22分から配信開始しました。
 特にメール予報では、群発地震が本格化する前の6月29日配信分から、予報範囲をトカラ列島近海にピンポイントに絞り込んだ上で、「トカラ列島では今後最大震度5強程度が発生する可能性があるため、十分な注意が必要です」と、M5級地震に対する一段の注意喚起を配信し続けました(図1中の桃色線楕円はピンポイント予報円)。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/154247/5/154247-5-964aad6e58237d2a19979b7ba7d481c0-3300x2473.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図1 地震予報図及び発生地震分布図(赤線楕円は6月22日11時00分、同日12時22分配信分、桃色線楕円は7月2日11時00分配信分の各予報円・折線は南海トラフ~琉球海溝、丸印は発生地震:予報円以外の出典はUSGS)

 予報の対象とするM5.0以上又は最大震度5弱以上の地震は、初回が予報配信から約6時間後の6月22日17時15分頃に、トカラ列島近海でMw5.1(最大震度4)が発生しました。
 以降7月16日2時15分頃までに、トカラ列島近海でM5.0~M5.6(内最大震度6弱が1回、同5強が2回、同5弱が4回、同4が17回、同3が5地震)の計29地震、M4.9(最大震度5強)が1回の合計30地震が大規模群発しました(図1中の白丸印及び黄色丸印)。
 発生した30地震は、何れも震源域の場所、規模、発生日時において予報の範囲内でした。
【トカラ列島近海群発地震被災地への予報提供】
 トカラ列島近海群発地震による被災地向けの地震予報提供として、鹿児島県十島村役場(久保源一郎村長)宛へ、7月9日、7月16日、7月23日及び7月30日の4回に渡って地震予報をメール送信しました(図2・7月16日送信分の予報メール)。
 被災地の鹿児島県十島村悪石島では、7月4日に島外避難を開始しましたが一部の島民が残ったため、4回の予報ともに「M7以上又は最大震度7の大地震は発生しない見込みです」と最悪の事態は避けられる見通しであることを繰り返し伝え、7月大震災説を明確に否定し安心感を確保しました。
 7月16日の予報では避難島民向けとして、「当初帰島の目安であった7月11日より1週間程度避難を延長するのが望ましいです」、7月23日の予報では「揺れの危険度はやや低下したと見込まれるため、希望される方は帰島を進め、引き続き家具の固定や防災備品などを準備し十分注意して下さい」などの避難・地震防災行動を推奨しました。
 各予報メール送信直後の7月17日及び7月25日(25日は台風の影響で29日に延期)に避難者の帰島が行われ、地震予報に準じた避難・防災行動が実施されました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/154247/5/154247-5-99f5720bde3219dfa8b9b02b09544615-1558x1190.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図2 トカラ列島近海群発地震被災地へ提供した地震予報(7月16日送信分)

【まとめ、今後の展望】
 トカラ列島近海で発生した大規模群発地震を科学的手法により直前予知・予報し、予知情報を地震予報として全国へ配信することで、デマ情報として流布されていた7月(5日)大震災説を科学的根拠に基づいて否定しました。また震源域に近い鹿児島県十島村役場へ直接メール送信し、島民の島外避難や地震防災活動に寄与するなどにより、安全性及び安心感の確保に貢献しました。
 特に今回のような浅い場所で発生した直下型群発地震では、M5級地震であっても最大震度4~6弱の強い揺れが多数回発生し、また緊急地震速報は全ての強い揺れに対して間に合いませんでした。このため、島民の安全性確保だけでなく不安感の軽減及び体調維持も重要な課題であり、科学的根拠に基づいた高精度な予知・予報が一定の役割を果たし、震災に対する被災地の事前準備態勢や初動対応力が強化されました。
 今回の事例を踏まえ、今後は被災地域及び被災が事前に予測される地域に対して、地震予知・予報の情報をプッシュ型で通知・拡散し、人的被害の抜本的な低減及び心的被災リスクの軽減に貢献してまいります。これにより国民の皆様の命と安全と安心を守り続け、北海道地震、能登半島地震を最後として、震災での犠牲者をゼロに近付けることを目指してまいる所存です。
(以下ご参考・追加ご説明資料)
【地震予知・予報の方法、経緯】
 ブレインでは、地震学に加え電磁気学、音響学、振動工学、破壊力学などを複合し、地磁気・地電流異常、低周波音及び前震活動からなる3種類の地震前兆を総合的に分析・判定する高精度な地震予知法「3種前兆地震予知法」を開発し、2016年より予知結果を全国のエンドユーザーに向けて、メールやアプリにより配信する地震予報ネットワークを実用化しました。
 3種類の前兆現象のうち、低周波音は地震発生の1ヶ月~2ヶ月程度前に発生するため、中長期地震予知に適用し、地磁気・地電流異常は1週間~2週間程度前に発生するため、短期地震予知に適用します。前震活動は地震発生の数時間~数日程度前に発生するため、直前地震予知ならびに発生した地震がその後収束するか、あるいは更に規模が大きい本震につながるかの判定に用います。
【地震前兆現象の原理(地磁気・地電流異常)】
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/154247/5/154247-5-563c82e609883f25865adfe7c2dacb66-450x301.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図3 地磁気・地電流異常の原理

 地磁気・地電流の異常(図3)は、トラフや断層を構成する岩石が破壊する直前に「圧電効果」と呼ばれる原理により発生することが、岩石破壊実験や各種地震観測などにより確認・検証されています。
 この現象は、岩石破壊現象の前駆過程(破壊過程そのもの)であるため、地震発生とほぼ100%の相関性があり、前兆現象として必要十分条件と言えます。これを前兆現象として採用することで地震の1週間から2週間前までの短期予知精度が大幅に向上しました。
【地震予報の実績、精度】
 3種前兆地震予知法の採用により地震予知・予報の精度が大幅に向上し、2016年熊本地震以降に国内で発生したM5.0以上又は最大震度5弱以上の地震に対する予報成功率は、2025年7月31日現在で95.0%でした。最大震度7又はM7級大地震の予報成功事例は、以下となります。
・2016年 熊本地震(Mj7.3、最大震度7・試行段階)
・2018年 北海道胆振東部地震(Mj6.7、最大震度7)(*1)
・2021年 宮城県沖地震(Mw7.0、最大震度5強)
・2022年 台湾島東部地震(Mj7.3、最大震度6強)
・2024年 能登半島地震(Mw7.5、最大震度7)
 北海道胆振東部地震において、最大震度7(改正メルカリ震度階級X以上)の大地震が短期予知・予報されたのは、世界的に前例がなく初の事例です(*1)。
 本地震予知法の特徴は従来の「VAN法」などとは基本的に異なり、地震前兆波形の周期特性及び振幅量を中心パラメータとした、比較的簡明な原理及び予知ロジックに基づく独自手法です(*2)。
 ギリシャでは「VAN法」による地震情報が公的機関より公表されていますが、概ねM5.5以上の地震が予測された際に1年に1回程度公表される不定期予報であり、予報成功率は60%~70%と報告されています。予報成功率が90%を超える高精度な定期地震予報の実用化は、世界的に前例がなく初の事例です((*2)、静岡地震防災研究会調べ)。
(*1)1975年に中国・遼寧省で発生した海城地震Mw7.0は、発生当日に直前予知・予報されましたが、最大震度は改正メルカリ震度階級IX(気象庁震度階級6強相当)でした。能登半島地震は最大震度7の予知・予報事例として2例目となります(静岡地震防災研究会調べ)。
(*2)本リリースは2023年度日本地震予知学会で発表済みの下記論文より抜粋加筆したものです。
「地中電磁波による高精度地震予知法の開発と適用:その1全体概要」,日本地震予知学会2023年度学術講演会予稿集pp23-17(43MB)
https://www.eqpsj.jp/docs/2023EqPSJabsract.pdf
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/154247/5/154247-5-4bc20774a6b02221b863e1b6fd91a6e8-1181x748.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
写真1 観測点調査、メンテナンスを行うブレイン代表・内山義英

 「ブレイン地震予報」、アプリ「ゆれズバ」について更にお知りになりたい方は、下記URLのホームページ、ネット記事などをご覧ください。
1. ブレインホームページ
https://www.brain-s.com/
2. 文教速報デジタル版(ブレインの「3種前兆地震予知法」、9割超で的中 能登半島地震も予測アプリ「ゆれズバ」に適用中)
https://bunkyodezi.com/research/15662/
3. 文教速報デジタル版(地震予報アプリを開発 ブレイン・内山義英代表の奮闘 「被災者の命を守り、犠牲者をゼロにしたい」)
https://bunkyodezi.com/research/17208/
4. PR TIMES(能登半島地震から1年 大地震予報の結末と教訓)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000154247.html
5. PR TIMES(命を守る【緊急大地震予報】を事前通知・大規模拡散)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000154247.html
 ブレイン代表者のプロフィール、職務経歴などについて更にお知りになりたい方は、下記URLのプロフィールをご覧ください。
講演依頼.com https://www.kouenirai.com/profile/4277/

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