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圧巻・絶景の写真160点超 世界の「いわく」を巡る異色の旅行記『迷宮ホテル』8月26日発売

update:
辰巳出版株式会社
秘密結社、伝説のアヘン王、客家土楼、プラナカン、熱帯建築家、奴隷貿易、からゆきさん、マタ・ハリ……迷宮のような歴史の因縁の宿と通りをさまよう濃密・空前の旅行記



フリーカメラマンの関根虎洸氏が10年以上を費やして世界各地を巡り、さまざまな歴史的な「いわく」のあるホテルと通りを巡った異色の世界紀行『迷宮ホテル』(辰巳出版)が発売されました。著者は「福建土楼」として世界遺産にも登録される中国・福建省の客家土楼(はっかどろう)を皮切りに、ザンジバル、上海、香港、スリランカ、マラッカ海峡に臨むマレーシア、タイ、シンガポール、インドネシアなどを訪ねています。各地では、歴史的な因縁と様々な人びとを巡る物語がある古いホテルに泊まり、いわくのある路地や旧跡を巡ってきました。本書はその成果をまとめた、ユニークで濃密、ディープな旅行記です。
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カバー写真はかつて日本人バックパッカーたちが「沈没」したいわくつきの宿

客家土楼、ザンジバル、上海マフィア、香港

関根氏は2013年に「土楼の王」と呼ばれる最も有名な福建土楼の一つ「承啓楼」に宿泊します。以降2度ここを訪れ、日本の正月にあたる春節、土楼で行われる伝統的な結婚式の様子など、通常の観光ではまず見られない行事の様子を取材してきました。
タンザニアのザンジバル島では、かつてアラブの君主やインドの貿易商が所有した築180年の豪奢な部屋に泊まり、街を歩き回って人々の日常や、その地ならではの光景を撮影しています。さらには、かつての奴隷市場の痕跡や、明治・大正期に海を渡って出稼ぎにやってきた日本人娼婦「からゆきさん」の暮らした部屋を訪ねています。
中国・上海では、伝説のギャングスタ―でアヘン王・杜月笙をはじめ、かつて魔都と呼ばれた都市を牛耳った秘密結社(マフィア)のボスたちの足跡をたどり、香港では民主化運動に騒然となる2019年11月に世界中のバックパッカーが集うチョンキンマンションに宿泊し、街の様子を含めて生の記録を残します。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/93966/433/93966-433-a48c57448f030433df7b5a569006f291-3000x2000.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「土楼の王」こと承啓楼。内部の表情を住民の姿や暮らしも含めていきいきと写している(写真・関根虎洸)

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ザンジバルのレストラン。潮の満ち引きで景色が変わる(写真・関根虎洸)

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ザンジバルのホテルの客室。アラブの君主が19世紀に建設した建物(『迷宮ホテル』より)

熱帯建築家ジェフリー・バワを巡る

スリランカでは「熱帯建築家」ジェフリー・バワ(1919-2003)の足跡を訪ね、彼が遺したホテルや建築物を巡ります。関根氏は、バワ建築の大きな特徴である建物の内と外がつながる開放的な構造の建築物を、外観だけでなく内装にいたるまで撮影しています。
旅で出会う人たちとの交流やホテルやツーリスト会社とのやり取りも現地の風土を濃密に感じさせてくれます。
距離にして150キロのダンブッラまで深夜に車を飛ばし、バワ晩年の代表作として知られるホテル「ヘリタンス・カンダラマ」へ向かいたい。現地のツーリストカー会社へ問い合わせると、翌日送られてきたメールには意外な内容が記されていた。
「深夜にダンブッラへ向かう車の運転は危険です。道は悪路で動物も出没します。以前、深夜に象と車の事故があり、我社では深夜の車の派遣はできません」(『迷宮ホテル』より)

写真と文章は、ホテルの従業員たち、サービス、料理、インテリアなどを幅広くとらえていています。不世出の熱帯建築家の業績だけでなく、生前の生活や精神が立体的に浮かび上がります。
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バワの理想郷であり、現在はホテルになっているルヌガンガのグラスルーム。内側の写真も必見(写真・関根虎洸)

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バワも設計に関わったベントータ駅(写真・関根虎洸)

マラッカ海峡とプラナカン

主に15世紀以降、中国南部からやってきたマラッカ海峡沿岸部に移住して現地に同化した人たちを、プラナカン(海峡華人)といいます。関根氏は彼らの文化を訪ねて、マレーシアのマラッカ、ペナン、タイのプーケット、シンガポール、インドネシアのメダンを訪れます。
マイノリティでありながらイギリス植民地における特権階級という二重性を持ったプラナカンは、中国文化とマレー文化、西洋文化と東洋文化を折衷・融合させた文化を生みました。古いホテルの外観と内装や街並みなどの写真を通じて、そのユニークで奥深い魅力に触れることができるでしょう。
そこに、かつて著者が愛読した沢木耕太郎『深夜特急2』に記された夕日と娼館、からゆきさん、フランシスコ・ザビエル、映画「ザ・ビーチ」に主演するレオナルド・ディカプリオ、そしてパリに渡る以前の若き日のマタ・ハリといった様々な記憶が交錯していきます。
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かつて実業家として財を築いたプラナカンの多くが居を構えたことから「億万長者通り」と通称される(写真・関根虎洸)

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かつてプラナカンの実業家が暮らした家。今も子孫が暮らす(写真・関根虎洸)

[画像9: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/93966/433/93966-433-4490d9a8bf3c6585503f882ee74ec24e-3493x2477.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
映画『ザ・ビーチ』の撮影場所にもなったプーケットのホテル。プラナカン様式の建築(『迷宮ホテル』より)

【目次】

第一章 客家土楼、ザンジバル、上海マフィア、香港
客家土楼に泊まる(中国/福建省) 客家土楼の春節 客家土楼の結婚式
ザンジバル・エマーソン・スパイス(タンザニア/ザンジバル) ストーンタウンとエマーソン・オン・フルムジ ザンジバルのからゆきさん -- ジャパニーズ・バーを訪ねて
上海マフィアの建物・ツアーズ ソーホー ガーデン ホテル(中国/上海) 杜月笙の自邸とアヘン販売会社 教父(ゴッドファーザー)の自邸と第5夫人が暮らした「慧公館」
チョンキンマンション(重慶大厦)と民主化運動(香港)

第二章 ジェフリーバワを巡る
ヘリタンス・カンダラマ(スリランカ) パラダイスロード“ザ・ヴィラ” ベントータ バワの理想郷 ルヌガンガ コロンボのNumber11 を目指して ヘリタンス・アフンガッラホテル -- 旧トリトンホテル Boutique87 2度目のNumber11

第三章 プラナカンを訪ねる
プラナカンとマラッカの夕日 (マレーシア/マラッカ)
イースタン&オリエンタルホテルと同楽旅社 (マレーシア/ペナン) チョン・ファッ・ツィーマンションとプラナカンマンション ブルーマンションとからゆきさん
映画『ザ・ビーチ』とオンオンホテル(タイ/プーケット) 2ルームスブティックハウスとロマニー通り ウーギャラリー&ブティックホテルとペナンから来た中国系移民
ケサハウスとプラナカン博物館(シンガポール)
チョン・ア・フィー・マンションとマタ・ハリが滞在したホテル(インドネシア/メダン)

【書籍情報】

『迷宮ホテル』
著・関根虎洸
定価:1,980円(本体1,980円+税)
サイズ:A5判/176ページ
発売日:2025年8月26日
発行:辰巳出版株式会社

▼ご購入はこちらから
Amazon:https://amzn.to/3J1gcjB
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18251531/

【著者プロフィール】

関根虎洸(せきねここう) フリーカメラマン。1968 年埼玉県生まれ。2001年『DOG&GOD』(情報センター出版局)、2012年『Chelsea・桐谷健太』(ワニブックス)、2018年『遊廓に泊まる』
(新潮社)他。現在も国内外の様々な宿泊施設を取材している。元プロボクサー。ボクシングトレーナーとしても活動中。

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