
エイベックス・クリエイター・エージェンシー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:加藤信介、以下:ACA)が運営するオルタナティヴ・スペース【WALL_alternative】では、現在9月27日(土)まで、大野修 個展「Bug-Fi」を開催中です。
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Photo by Keizo Kioku
大野は、音楽カルチャーの視点を取り入れたアプローチを基軸に、内面から湧き上がる「衝動」を創作の原動力とし、プラスチックや使えなくなった楽器など、日常にあふれる様々な人工的な素材を組み合わせて造形する「ブリコラージュ」と呼ばれる手法を用いて作品を制作するアーティストです。
本展では、大野の原点でもある《Chunk》シリーズに、印象的な三角錐を組み合わせた4点の新作を展示。
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Photo by Keizo Kioku
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そして、ヴィンテージギターから着想を得た《Cover》シリーズも展示。本展ではシリーズの新たな挑戦として立体作品20点を新作発表しているほか、本展初発表の3mにわたる《Frame》シリーズも展示しています。
本展初めての試みとして、音楽家・梅原徹と協働したサウンドインスタレーション作品も発表。作品と音が反射し溶け合うことで、立体的で没入感のある空間を形成します。なお、サウンド作品は大野自身が制作した特別パッケージに収められ30個限定で販売しています。
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3連休初日の9月13日(土)には大野修と梅原徹によるトークやブリコラージュした自作楽器による特別演奏などを予定しています。(申込URL:https://forms.gle/NrpE1nG1fX2MBiia8 )
そのほか、会期中に併設されるバーでは本展に合わせ、大野の出身地・福岡県のワイナリーとのコラボレーションや、福岡県産の食材を使った特別メニューを提供いたします。
この機会に音と視覚による新感覚の展示をお楽しみください。
大野修個展に寄せて | レジリエンスとしてのブリコラージュ
時は2012年。大野は2年半にわたるニューヨーク滞在のため渡米する。その直後の同年10月、 世界有数の大都市ニューヨークをハリケーン・サンディが直撃する。この自然災害は、 大野の公式サイトにも影響を受けたと記載されているように、彼の作品制作の大きな方針を決定する要因となっている。
ハリケーン・サンディは、ニュージャージー州沿岸部に上陸し、ニューヨーク市とその周辺に甚大な被害をもたらした。マンハッタンでは、チェルシー地区にある多くのアートギャラリーが浸水被害を受け、水が約1.5メートルの高さに達した場所もあったとされる。これにより、 複数の作品が破損・水没し、一部のギャラリーは再開に向けて大規模な修復が必要となる規模の災害だった。
そして2012年という年は、日本の東日本大震災である2011年の翌年にあたる。今回、 私は大野に2011年の震災時の話を聞いた。千葉県柏市に住んでおり、住宅が波打つような揺れや、計画停電による街の変貌を目の当たりにし、その光景がディストピアだったと語った。こうした経験や環境から渡米を決意したという彼の姿勢は、彼の創作活動が自己表現に留まらず、社会や環境の変動に影響されていることが伺える。
そして、大野はニューヨークに渡り、災害後の無秩序を、組み合わせアート作品として昇華させるというアプローチを意図せず始めることになる。ハリケーンで倒れた巨木を刻んだ丸太を持ち帰り、彫刻作品の素材として使用し 「Chunk」 シリーズがスタートした。 彼の制作は、生活圏で出会う様々な素材からインスピレーションを受けて行われる。 これはレヴィ=ストロースが「野性の思考」で取り上げた手元にあるあり合わせの材料を駆使する器用な思考と実践を示すブリコラージュさながらのプロセスで、大野自身が描く具象的な彫刻をつくりあげている。
災害によって破壊され、無秩序に街に散乱した素材から新たな作品を生み出す行為は、 単なる修復を超え、環境の変化に適応し、逆境から立ち直る力である「レジリエンス」を表現しているとも言える。2010年代前半の日本やニューヨークが直面した自然の脅威、 そして絶え間ない変化の時代において、大野の直面した2つの災害、そしてそこで立ち上がったレジリエンスとしてのブリコラージュは、アート、そして生活を再構築し続けるための重要な思考なのではないだろうか。
吉田山
大野修 / Shu Ohno
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Photo by Keizo Kioku
1981 年生まれ福岡出身。九州産業大学で彫刻表現を学び、東京藝術大学の大学院を修了。
在学中は、主に石を素材とした彫刻の研究に取り組み、アカデミックな造形と音楽からの影響を感じさせるものをモチーフとして構成し、現代における彫刻の在り方に揺さぶりをかけるような緊張感のある作品を制作。内面から沸き起こる「衝動」を重要な要素と捉え、廃材やコンクリートなど人工的な素材を用いながらも、決して軽薄でない「もの」としての強度を保った立体作品が特徴的である。
2012 年から 2 年半のニューヨーク 滞在中に辿り着いたブリコラージュによる制作スタイルで、「破壊と修復」を繰り返しながら素材と向き合い、時間の経過に内包された造形美を探求している。
2023年11月、東京 / 西麻布に ACA(エイベックス・クリエイター・エージェンシー)がオープンしたWALL_alternative では、第一回目の展示として個展 [VERSE] を発表。
Instagram:https://www.instagram.com/shu.ohno/
【EVENT】
■PERFORMANCE EVENT本展覧会についてのトークとサンプル音源の演奏など
日程:9月13日(土)
時間:18:30-19:30
出演者:大野修、梅原徹
※事前申込制/入場無料※ワンドリンク制
会場:WALL_alternative(東京都港区西麻布4-2-4 1F)
お申し込みURL:https://forms.gle/NrpE1nG1fX2MBiia8
<登壇者プロフィール>
梅原徹 / Tetsu Umehara
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/65348/163/65348-163-9d79fac0ebba1f699cd6b11bb2c89a4f-1500x1000.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
Relational Steps_27.07.2023 / 2023
1996年神奈川県生まれ。都市と環境の構造が生み出す時空間的なダイナミクスと、そこに見えかくれするリアリティ、或いはフィクションへとアプローチした音響作品を制作している。
映像やダンス作品の劇伴制作、海外レーベルからのアルバムリリースやミックスの提供など活動分野は多岐にわたる。ドイツ/デュッセルドルフでの在住経験を経て、2018年横浜国立大学理工学部卒業。2020年東京藝術大学大学院美術研究科修了。近年の主な活動として、個展「Rumble」(The 5th floor、東京、2024)や、個展「Parallax +Drive」(Arts ISOZAKI、水戸、2023)、グループ展として「ATAMI ART GRANT 2023」(熱海、2023)、「TRANSLATION for ALL」(渋谷PARCO、東京、2023)への参加など。2024年12月、英small measuresより2ndアルバム「Ephemeral」をリリース。
Instagram:https://www.instagram.com/tetsu_umehara/
【SPECIAL MENU】
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/65348/163/65348-163-5a978a255b2065d2e7a39c303df56a3d-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]西農園トマトの生ハムロール ぶどう山椒とともに
[画像9: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/65348/163/65348-163-813a47d1f9c5d287417e10a243434183-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
福岡産あまおうシェイク
会場では本展限定の特別メニューをご用意しています。
大野の出身地・福岡県産のトマトを使ったソースで味わう生ハムロール、福岡県産「あまおう」を贅沢に使用したいちごシェイク、さらに地元ワイナリー「シンドウワインズ」のワインもお楽しみいただけます。
【展示概要】
大野修 個展「Bug-Fi」会期:2025年9月3日(水)~9月27日(土)
※日曜定休 、ただし9月14日(日)は営業
時間:18:00-24:00
会場:WALL_alternative(東京都港区西麻布4-2-4 1F)
入場:無料・予約不要
HP URL: https://avex.jp/wall/exhibition/674
企画・主催:WALL_alternative
企画協力:吉田山(FLOATING ALPS LLC.)
音楽・サウンドデザイン:梅原徹
グラフィックデザイン:関川航平
協力:Focusrite Group
【WALL_alternative概要】
営業時間:18:00-24:00 ※日曜定休
住所:東京都港区西麻布4-2-4 1F
Instagram:https://instagram.com/wall_alternative
Web:https://avex.jp/wall/