
株式会社Gran Manibus(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:ミゲル アンヘル エステベス アベ、以下 グランマニブス)と上智大学(四谷キャンパス:東京都千代田区、学長:杉村 美紀)は、AI時代における新たな経営人材の育成に向けたプログラムの開発を目的とした共同研究を2025年10月から開始しました。
1.背景・目的
AIの進展は業務効率化にとどまらず、リーダーシップや意思決定の在り方に変革をもたらしています。企業経営においても、AIを単なる技術ではなく、戦略的な意思決定のパートナーとして活用する視点が求められています。こうした潮流がグローバルに広がる一方で、日本企業では、AIの導入や活用が技術部門に偏りがちであり、経営に関わる人材がAIの本質や可能性を十分に理解し、戦略的に活用する体制が整っていないという課題があります。上智大学 百瀬研究室による主要国の動向分析においても、日本企業は現場任せのボトムアップ的な改善活動にとどまっていることに加え、経営トップによる大胆な変革が欠如していることが、AI導入による成果の低さに直結していることが明らかになりました。このような状況を打破し、経営人材がAIを使いこなし、組織の価値創出に活かすためには、AIリテラシーに加え、AIに関する戦略的判断力や概念的思考力といった多層的なスキルの習得が不可欠です。
こうした背景のもと、グランマニブスと上智大学(研究担当:大学院応用データサイエンス学位プログラム 百瀬 公朗特任教授)は、AIを経営に活用できる人材の育成に向けて、理論と実践を融合した研修プログラムの共同開発に着手することとなりました。研修プログラムは、企業の経営層、執行役員、本部長クラスを主な対象とし、AIを活用した戦略的意思決定や組織変革を担う人材の育成を目的としています。
2.共同研究概要
本プログラムは、AI時代の経営者に求められる2つの重要な思考様式に基づいて設計されます。
1つ目は「コインテリジェンス(Co-Intelligence)」。これは、AIの知識を活用して経営をエンパワーする力を指します。経営人材がAIで何ができるのか・何ができないのかを肌感覚で理解し、経営の現場で自らAIを戦略的に活用して価値を創出する能力です。
2つ目は「コンセプチュアル・フルーエンシー(Conceptual Fluency)」。これは、AIの技術的専門性を持たずとも、AIの複雑性を把握し、戦略的に舵取りするリーダーとしての実践的な思考力を指します。
これら2つの思考様式を軸に、理論と実践を往復しながら、AIを経営に活かすプログラムの開発と研修を行います。研修の有効性はアンケート調査を通じて検証され、2026年度中に完成を目指して、理論と実践の両面からチューニングを重ねていきます。
また、本研究の成果は、書籍や教材として発信し、企業現場での実践的な活用につなげていく予定です。
3.共同研究に対するコメント
AIが産業構造を根本から変革する技術となっている今、経営に携わる人材には、AIの仕組みを理解するだけでなく、経営課題に対してAIをどう活用するかという実践的なノウハウが不可欠です。共同研究によって確立したプログラムを当社のコンサルティングに組み込んで提供することで、企業の意思決定力と競争力の向上を支援していきたいと考えています。
Gran Manibus 代表取締役社長 ミゲル アンヘル エステベス アベ
生成AIの波に乗り遅れることは、もはや許されません。AIを技術者に「丸投げ」する経営では、変化のスピードに対応できず、やがて企業の存続そのものが脅かされます。
今、問われているのは経営トップの覚悟です。本研究で構築する理論と実践のプログラムは、経営者がAIを「他人事」から「自分事」へと転換し、企業の競争優位を築くための戦略的思考力と実践知を提供します。このプログラムを通じて、未来を勝ち抜く経営人材の育成に貢献してまいります。
上智大学 大学院応用データサイエンス学位プログラム 特任教授 百瀬 公朗
株式会社Gran Manibusについて
Gran Manibus(グランマニブス)は、住友商事・SCSKグループに属するビジネスコンサルティングファームです。私たちは、テクノロジーをビジネスと切り離せない価値と捉え、両者を同時並行で構想することで、クライアントのビジネス価値の最大化を支援します。変化の激しい時代において、私たちはテクノロジーを駆使し、自らも変革を続けながら、グローバルに価値を創出し続けます。
https://www.granmanibus.com
上智大学について
1913年にカトリックのイエズス会によって設立された総合大学。多様な文化や価値観を受け入れ、グローバル社会の発展に寄与するリーダーの育成に取り組んでいます。世界 87ヶ国・地域の400を数える大学と協定を結び(2025 年 9 月時点)、学術面での交流や在学生の相互交換を積極的に進めています。英語による学位プログラムや、国際機関やグローバル企業との協働、多彩な留学プログラムの他、国内外でのインターンシップ科目の充実にも注力しています。
https://www.sophia.ac.jp/
※本資料の配布先記者クラブ:文部科学記者会
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