株式会社LeaguE(本社:東京都武蔵野市)が運営するクラウドファンディング専門メディア・CF NEWSは、2025年10月に自社メディア内で紹介したクラウドファンディングプロジェクトの分析レポートを発表しました。
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https://cfnews.jp/
本レポートでは、各プロジェクトのジャンル、支援総額、支援者数、リターンの特徴などのデータを集計・分析し、10月における人気ジャンル、資金調達状況、成功プロジェクトの傾向を明らかにしています。
調査会社:株式会社LeaguE
調査方法:CF NEWSの記事にて取り扱ったクラウドファンディングプロジェクトを集計・分析
調査期間:2025年10月1日 ~ 2025年10月31日
調査結果サマリー
- プロジェクト件数が多いジャンル:ガジェット系(約26.9%)、食品・飲料系(約22.6%) - 生活効率化ガジェットと食の新提案が多数を占めました。
- 平均支援総額が高いジャンル:ガジェット系(約994万円)、睡眠・リラックス系(約928万円) - 高機能ガジェットと快眠・癒しアイテムが大型支援を獲得しています。
- 支援者数を伸ばしたジャンル:季節の変化に対応した防寒・快適グッズや、日常を彩る食品・生活雑貨が多くの共感を集め、支援者数を押し上げました。
ジャンル分析
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ジャンル別プロジェクト件数割合(2025年10月)
ガジェット系、美容・ファッション系の人気は健在
10月にCF NEWSで紹介されたプロジェクト93件をジャンル別に見ると、ガジェット系が25件(全体の約27%)と最多で、引き続き市場の主流となりました。次いで食品・飲料系が21件(約23%)を占め、ガジェットと食関連で全体の約半数を占有しています。
これら人気ジャンルの強さから、市場は依然としてガジェットを中心とした日常の効率化と未来感を提供する製品が主流である一方、食の楽しみや新体験に関するプロジェクトも多く展開されていることがわかります
人気ジャンルの特徴
ガジェット系:日常の効率化と未来感
ファッション系:機能性と賢い消費の定着
食品・飲料系: 希少価値の高い「コト消費」
ガジェット系:日常をアップデートする先端性×高い実用性とユニークさ
ガジェット系の人気は健在で、多彩な最新テクノロジー製品が登場しました。
中でも、360°回転スタンド内蔵・最大200インチ投影が可能なバッテリー搭載プロジェクター「Aladdin Poca」は公開直後から大きな注目を集め、プロジェクト開始2日で支援総額5,000万円を突破する驚異的なスタートを記録しました。
また、高精度3Dスキャナー・CZUR ET MAXや超小型2Kドラレコ・PetaCame、次世代スマートソール型インソール・ardiなど、日常をアップデートする先端ガジェットが続々と登場し、高い実用性とユニークさで支援者の支持を獲得しました。
食品・飲料系:日常の食卓を豊かにするアイデア
食品・飲料系プロジェクトも件数で上位を占め、多様な食の提案が見られました。
ユニークな例として、老舗精肉店監修の会員制ステーキハウス開業プロジェクトや、名店寿司職人による江戸前鮨店の新規出店など、“体験型”のフードプロジェクトが登場しています。
さらに、家庭向けには調理の手間を劇的に省く有田焼き土鍋蒸し器・おせいろんが人気を博し、約948万円の支援総額と1,497人の支援者を集めました。こうしたプロダクトは「せいろ調理を簡単に楽しめる」という新発想で支持され、日常の食卓を豊かにするアイデアが多くの共感を得ていることがわかります。
美容・ファッション系:ブランド性×実用性
美容・ファッション系は15件と全体の約16%を占め、依然根強い支持があります。特に機能性とデザイン性を両立したアイテムが目立ちました。
ヴィンテージ素材と最新技術を組み合わせた究極のデニムセットアップ・VINTAGE SELVEDGE JEANSは約1,657万円の応援購入を集め、日本製生地の良さと機能性をアピールする内容で話題に。また、シリーズ累計で高評価を得ている着る寝袋の新作・モモンガや、東レグループ開発のオーダーメイドブラックフォーマルウェア・3D 体型カバーブラックフォーマルなど、冬の寒さ対策や着心地の追求といったテーマの商品が支持を集めました。
これらファッション系プロジェクトでは、伝統素材(栃木レザー、三河木綿など)を活かしつつ現代的な機能を備えた製品も登場し、ブランド性と実用性を兼ね備えたアイテムが順調に支援額を伸ばしています
冬の快適さ・健康志向アイテムの台頭
秋も深まり気温が下がる中、冬の快適さを追求したプロジェクトが各ジャンルで支持を拡大しました。
例えば、アウトドア系では耐水圧22,000mmの防水透湿フィルムを備えたスマホ操作対応・防水ニット手袋が登場し、1,505人もの支援者を集めています。豪雨でも手を濡らさず暖かさを保てるこの手袋は、「これからの冬に必須」と評判を呼び、約849万円の支援を獲得しました。
同じくアウトドア系では、焚き火の炎を手軽に楽しめる無煙のちいさな火ばちや、氷点下対応・魔法瓶ブランケット(約1,397万円・906人支援)など、冬キャンプや防寒に役立つアイテムが相次いで成功しています。
睡眠・リラックス系では、老舗寝具メーカー西川による極上の掛け布団・天然羽毛とろふわ掛け布団が約197万円の支援を集めるなど、質の高い睡眠を提供するプロダクトが高額支援を達成しました。
これらのプロジェクトには「寒い季節を快適に過ごしたい」「心身を癒やしたい」というニーズが色濃く反映されており、季節需要と健康志向を捉えた商品が多くの共感を得たといえます。
その他にも、健康・フィットネス系、ゲーム系、モビリティ系など幅広いジャンルでユニークな挑戦が続いています。プロジェクト件数としては少数派ながら、これら多様なアイデアがクラウドファンディングを通じて実現に近づいており、市場の裾野の広がりを感じさせます。
支援金分析
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ジャンル別支援総額(2025年10月)
2025年10月における総支援金額をジャンル別に集計すると、ガジェット系が約2億4,853万円にのぼり、全体(約5億5,675万円)の44.6%を占めました。
高機能プロジェクターやスマートデバイスなど、実用性と革新性を兼ね備えたガジェットが依然として資金面で突出した存在感を示しています。特に前述のAladdin Pocaを筆頭に、AI・IoT技術を取り入れた電子機器や生活家電が巨額の支援を集め、市場を牽引しました。
これは、日常生活をアップデートする製品への期待感が投資額にも直結していることを物語っています。
一方、ガジェット系以外のジャンルも着実に支援総額を伸ばしています。美容・ファッション系は総額約7,775万円(全体の約14%)、食品・飲料系も約6,829万円(約12%)を集め、ファン層の厚さを示しました。例えば食品ジャンルでは、一つひとつのプロジェクト単価はガジェットに比べて低めながら、多数のプロジェクトが積み上げた結果、全体として無視できない規模の資金を集めています。
睡眠・リラックス系も総額約6,497万円(約12%)と高水準で、少数精鋭の大型プロジェクト(高級寝具など)がこのジャンルの平均支援額を押し上げました。アウトドア系(約5,636万円、10%)も含め、これら上位5ジャンルで全体の約93%を占めており、人気ジャンルへの資金集中が見られます。
他にも、健康分野の足裏トレーニング器具は支援者数の多さで存在感を示し、ゲーム系のシューティングデバイスは約610万円の支援を得るなど、特定のターゲットに刺さるプロジェクトが成功を収めました。これらのジャンルでは熱心なコミュニティの支えによって高い支援者エンゲージメントが見られ、今後も隠れたヒットが生まれる可能性があります。
支援者数分析
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ジャンル別総支援者数(2025年10月)
ガジェット系や健康・フィットネス系、睡眠・リラックス系といった日常の効率化や快適さに関連するジャンルで支援者数が比較的多い傾向が見られました。
具体的には、ガジェット系は1プロジェクトあたり支援者数の平均が約406人(中央値約317人)と突出しており、プロジェクト件数・資金調達額ともに市場を牽引するジャンルとなっています。
同様に、睡眠・リラックス系や健康・フィットネス系も平均支援者数が300人を超え、季節に合わせた快適グッズや健康志向のプロダクトが支援者数の伸びに寄与しました。
多くの支援者を集めたプロジェクトの特徴
支援者数上位のプロジェクトを見ると、共通して「価格帯が手頃で日常的な実用性が高い」ことが特徴として挙げられます。例えば、豪雨下でも使える防水ニット手袋のプロジェクトは支援者数が1500人以上にのぼり、開始3日で早くも1,000人超の支援者を集める驚異的な勢いを見せました。
この手袋のリターン価格はMakuake特別価格5,444円~と比較的安価に設定されており、多くの人が参加しやすい典型例でした。
また、ブランド力のあるガジェットも大勢の支援者を動員しています。高額ながら「ここでしか手に入らない先行モデル」といった訴求により着実に支援を集めたケースであり、知名度の高いブランドや革新的な製品は支援者数の面でも群を抜いています。
リターン(支援特典)の特徴と傾向
製品系リターンの価格は1万円台~3万円程度
プロジェクトのリターン価格帯は、数千円程度から数万円規模までジャンルによって幅広く見られました。製品系プロジェクトでは1万円台~3万円程度の価格設定が多く、美容・ファッション系では概ねその範囲に収まるリターンが中心でした。
実際、ブラックフォーマルウェアのプロジェクトでは一般販売予定価格32,600円に対し最大40%OFFの約19,560円から支援を募集し、設定サイズごとに2~3万円前後のリターンが用意されていました。
ガジェット系でも高機能スマートソールのプロジェクト・ardiが一般販売予定33,000円に対し超早割19,800円(40%OFF)からスタートし、段階的に早割21,120円(36%OFF)、そして通常の応援購入価格へと移行する価格戦略を取っています。
このようにほとんどのプロジェクトで早期割引(超早割・早割)が設定されており、早期支援者には通常より20~40%程度安い特別価格を提示するのが一般的です。また、製品の先行提供に加えて早期割引や限定カラーといった特典を用意するケースが多く見られます。
低価格帯リターンで支援者数は最大、高額リターンは限定性・割引率が重要
価格設定面では、低価格帯のリターンほど支援者数が多く集まりやすい傾向があります。実際、数千円台の小型ガジェット(例:薄型充電器やカラビナ型バッテリー)のプロジェクトでは数百人規模の支援者を集めており、手頃な価格と実用性で幅広い層の関心を獲得しています。
一方で数万円台後半~十万円超といった高額リターンも存在し、そうした高価格帯のプロジェクトでは「ここでしか入手できない先行モデル」「大幅セット割引」など独自の価値訴求によって着実に支援を集めていました。
2025年10月の傾向と今後の展望
10月のクラウドファンディング市場は、大型ガジェットの成功と冬季ニーズにマッチした快適グッズの台頭が際立つ結果となりました。季節性や生活課題の解決にフォーカスしたプロジェクトが支持を広げており、これから年末に向けては防寒アイテムやホリデーシーズン向けのユニークなガジェットのさらなる盛り上がりが期待されます。
クラウドファンディングのトレンドは常に移り変わりますが、CF NEWSでは引き続き最新の動向を追い、優れたプロジェクトや市場の変化をいち早くお届けしてまいります。
クラウドファンディングの最新情報や成功事例について、さらに詳しく知りたい方は、クラファン専門メディア・CF NEWSをご覧ください。業界の最新動向や注目プロジェクトについて、常に最新の情報を提供しています。
会社名:株式会社LeaguE
代表者:代表取締役 武智 翔太郎
本社所在地:〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2丁目8番4号 i-office吉祥寺
設立:2020年4月
事業内容:小売・卸事業、販売代行業、コンサルティング業
URL:https://league-jp.com/























