今年(2017年)10月に、創業70周年を迎える明太子の老舗メーカー『ふくや』。戦後、創業者の川原俊夫が作り出した明太子は、製造特許や商標登録を取得しなかったことで、様々な明太子メーカーが誕生し、博多名物になったと言われています。
ふくやは明太子のお店として有名ですが、1948年の創業前に、「アルプス」という屋号でアイスキャンデーを販売していたことをご存じですか?
そして、創業70周年を記念し、2017年5月から「ふくや創業前夜の味」として、アイスキャンデーが復活しているのだそう。
戦後間もない物が少ない時代に、アイスキャンデーはきっと貴重な甘味だったでしょう。現在販売しているのは、ソーダ、あずき、甘夏、抹茶、ミルク、あまおうの全6種。当時より種類も増え、素材も厳選された物を使用しています。
ソーダは佐賀県友桝飲料のソーダシロップ、あずきは北海道産、甘夏は福岡の能古島産、抹茶も福岡県八女市矢部村千代乃園の無農薬玉露、ミルクは熊本県阿蘇郡南小国町のジャージー牛乳、そして、福岡JA柳川のあまおうがあまおうアイスに使用されています。素材を聞いているだけで美味しそうですよね。
Twitterでふくやのアイスを検索してみると、福岡の人気アナウンサーがアイスキャンデーを持っている写真が載っていたりします。
また、アイスキャンデーの袋のデザインには「隠れ〇〇」というのが2つあるのだそうです。「明太子を食べている人」が隠れ〇〇のひとつなのですが、もうひとつ、ふくやにちなんだ何かがあるそうですよ。これを探すのも楽しそうですね。
現在は一部店舗を除く直営店にて1本180円で購入することが出来る他、12本入り2500円で通信販売も行われています。
九州では他にもひよこ本舗吉野堂の南十字星、村岡総本舗のようかんアイスキャンデーなど、直販店の店先などでアイスキャンデーを見かけることがあるのですが、お菓子屋さん以外で見かけるのは珍しいかもしれないそうですよ。
(天汐香弓 / 画像提供・株式会社ふくや)