イカのことが大好きすぎて、イカのぬいぐるみを作ってしまったのは、X(Twitter)ユーザーの佐野まいけるさん。しかも、ただのぬいぐるみではなく解剖もできるんです!
「イカ解剖ぬいぐるみ」の動画をXに投稿すると沢山の人が注目。3万3000件を超えるいいねが付き、「勉強にもなる素晴らしいアート」などと絶賛されています。
佐野さんはイカの魅力を語るには、「3万字くらい必要」と言うほどイカのことが大好き。無脊椎動物とは思えない賢さや見た目の美しさ、奇妙な体の構造などに特に魅力を感じているそう。戦略的な繁殖生態も面白く、最近はイカについての新しい研究がどんどん出てきており、「それを追うだけでも飽きることがない」とのこと。
この佐野さんが構想から4年の歳月をかけて完成させたのがイカ解剖ぬいぐるみ。イカの胴体の部分がファスナーで開くようになっており、胴体の中にある臓器はそれぞれ取り外せる仕組みになっています。
元々イカ解剖ぬいぐるみは、イカの体の構造を深く知るために作ったそう。自分で作れるほど詳細に観察しようと思い立ったのがきっかけなのだとか。その後、実際に観察してみて「これなら作れる」と確信。計画を実行したといいます。
■ 裁縫や刺繍を勉強するところからスタート
ところがイカの知識はあるものの、裁縫や刺繍は家庭科の授業で習ったきりで他に経験はなく、得意なわけではありません。そのためYouTubeで動画を見たり書籍を読んだりして学び、半年以上も練習したそう。
一番時間がかかった部分は「腕」と佐野さん。一つ一つビーズで吸盤をつけていくのが苦痛だったと振り返ります。時には「自分は頼まれてもいないのに何をやっているのだろう」と自問自答することも。
イカ解剖ぬいぐるみのこだわりポイントは、「脳」と「食道」の部分。イカの脳はドーナツ状になっており、その中心を食道が貫いているそう。佐野さんはこのエキセントリックな構造が非常に好きで、再現するために何度も試作を重ねたといいます。
このような苦労を経て完成させたイカ解剖ぬいぐるみの出来映えに、佐野さんは「初めてにしてはよくできたのではないか」と満足している様子。ただし、軟甲やカラストンビ(口のあたりの部分)、漏斗軟骨器(イカのスナップボタンのような部分)の再現には課題が残ったそう。次回は「その部分を重点的に改良しようと思っています」と語っていました。
#イカ解剖ぬいぐるみ
いつでもイカを解剖する気分を味わえるぬいぐるみを作ったよ!
構想から4年かかった(試作2匹含む) pic.twitter.com/ur0x7QTYdX— 佐野まいける (@_maicos_) January 28, 2024
<記事化協力>
佐野まいけるさん(@_maicos_)
(佐藤圭亮)