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研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)実装支援(返済型)株式会社エキュメノポリスへの開発支援の決定について

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JST


JST(理事長 橋本 和仁)は、研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)実装支援(返済型)の2024年度募集において、株式会社エキュメノポリス(本社:東京都新宿区、代表取締役:松山 洋一)に対する開発支援を決定しました。

AIによる会話型診断の課題

 近年、マルチモーダルAI注1)の進展が著しく、音声、テキスト、映像、視線といった複数の情報源を統合し、診断や評価を行う技術が急速に発展しています。従来は、単一モーダルのデータ(音声のみやテキストのみ)を用いたAI技術が主流でしたが、異なるモーダルを同時に処理できるマルチモーダルモデルが登場したことで、AIによる言語理解や対話の精度が飛躍的に向上しています。
 教育分野においても、マルチモーダルAIの導入が進んでおり、英語スピーキング試験や面接評価では、音声、表情、ジェスチャーを含む包括的な点数化が試みられています。しかし、現行の技術は依然として単一モーダルに依存する部分が大きく、発話内容の正確性や流暢性などを評価するテストは存在するものの、相互作用の質(やりとりの力)までは測定できていませんでした。

LANGX:「やりとりの力」を測れる会話AIエージェント

 株式会社エキュメノポリス(以下、EQU社)の会話AIエージェント注2)技術は、AIエージェントとの会話を通じてユーザーの潜在能力や潜在ニーズを自然に引き出す対話戦略を有しており、会話により得られたマルチモーダルなデータを統合的に解析することで、より精緻な会話能力の診断を可能としています。これにより、単なる発話の正確性だけではなく、会話における「やりとりの力」を測定することができます。
 また、診断結果に基づいて、個人ごとに最適化された対話シナリオやカリキュラムを生成し、効果的な学習を提供します。
 EQU社は現在、英会話能力の診断・自己学習アプリケーション「LANGX Speaking(ラングエックス・スピーキング)」を提供しており、今後、対話型診断・学習支援技術を基盤として、英会話以外の言語教育や対人スキルの評価、カウンセリングや会話を通じた高度な診断など多様な分野で会話AIエージェントの活用を目指しています。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/139562/10/139562-10-4a8d026bff3fb66b1051bb8d097fa820-978x548.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
LANGXにおける会話AIエージェントのイメージ

高品質、高信頼な会話AIエージェントを大規模かつ低コストで提供可能に

 EQU社は本事業の支援により、会話AIエージェントを大規模、高品質、高信頼かつ低コストで開発、運用可能なプラットフォーム「EQU AI Platform」の構築を目指します。さらに、開発したプラットフォーム上で日本語の会話に特化した診断評価・学習支援向け会話AIエージェントアプリケーションを開発します。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/139562/10/139562-10-7eb1d617835cfe0fddbb453e721f5127-1316x741.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
LANGXサービスイメージ

 EQU AI Platform上では、AIエージェントとの会話を通じた能力診断とトレーニングを高度化するアプリケーションの開発が可能です。これにより、多様な会話AIエージェントアプリケーションをエンドユーザーへ提供可能となります。EQU社はこのプラットフォームを通じて、英会話にとどまらない言語教育のDXを推進するとともに、実社会で求められるコミュニケーション能力の向上へ貢献します。

<用語解説>
注1)マルチモーダルAI
2つ以上の種別(モダリティ)の情報を統合的に処理する人工知能(AI)の総称。

注2)AIエージェント
設定に従ってユーザーに代わり高度なタスクを実行する人工知能(AI)を活用したプログラムの総称。単純な応答システム(例:チャットボット)を超えて、複雑な判断や対話戦略の設計を可能とする。

開発の概要

1.開発課題名
 診断評価・学習支援向け会話AIエージェントプラットフォームの開発

2.技術シーズを創出した大学等の研究者
 早稲田大学 グリーン・コンピューティング・システム研究機構 知覚情報システム研究所
主任研究員(研究院 准教授) 松山 洋一

3.開発実施企業
[表: https://prtimes.jp/data/corp/139562/table/10_1_1597ba456c205569dbc75d1a455ee05e.jpg ]

▶ A-STEP実装支援(返済型)の概要

1.制度概要
大学等の研究成果(技術シーズ)の社会実装を目指すスタートアップ等を対象に、革新的な製品・サービス創出に向けた実用化開発を開発費の貸し付けにより支援するものです。

2.対象企業:スタートアップ等

3.支援規模
 ・開発期間:最長3年間
 ・開発費:上限5億円(四半期ごとに概算額を前払い)

4.返済条件:
 ・返済額 :JSTが支出した開発費の全額
 ・利 率 :無利子
 ・返済期間:開発終了後、10年以内(うち最長3年間は返済猶予が可能)
 ・返済方法:一括又は分割(事業計画に応じる)
 ※開発終了後の事後評価結果(高評価順にS,A,B,C)がB評価以上の場合です

5.担保または保証:開発費総額の10%相当分

6.ご相談期間:通年で随時受付中

詳細を見る

▶お問い合わせ先
国立研究開発法人科学技術振興機構 スタートアップ・技術移転推進部 実装支援グループ
●E-Mail:jitsuyoka[at]jst.go.jp([at]を@に置き換えてください)
●Webフォーム:A-STEP お問い合わせ/ご意見・ご要望フォーム
●Tel:03-5214-8995

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