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収量を維持しながらCO2e排出量を30%削減:BASF、グローバルカーボンフィールドトライアルから稲作に関する新知見を発表

update:
BASFジャパン株式会社


- IRRIと共同で、気候変動に対応した稲作のための技術や介入策を検証
- 有望な介入策として、間断灌漑、乾田直播栽培、稲わら管理の改善を提示


コメは世界で毎日35億人以上の人々の食を支えており、食料安全保障において極めて重要な役割を担っています。農業が温室効果ガス(GHG)排出量の削減に取り組む一方で、稲作生産者は独自の課題に直面しています。それは、従来の稲作が農業のGHG排出量のおよそ10%を占め、膨大な淡水を消費していることを踏まえつつ、収量を損なわずに、いかに生産をより持続可能なものにするかということです。
こうした課題に対応するため、BASFは2024年、フィリピンにおいてInternational Rice Research Institute(国際稲研究所、以下「IRRI」)*1 とともに、Global Carbon Field Trial Program(グローバルカーボンフィールドトライアルプログラム)の一環として稲作に特化した取り組みを開始しました。目的は、気候変動に対応した稲作のための技術や介入策を評価することです。今回発表された報告書によると、有望な結果が示されています。

- 試験の結果、収量を損なうことなく、稲作における温室効果ガス強度(GHGi)を30%削減できることが示されました。
- 間断灌漑、乾田直播栽培、稲わら管理の改善といった水管理手法が、稲作における排出量や淡水使用量の削減に大きく寄与することが明らかになりました。
- 試験では、BASFのAgBalance(R)*2ライフサイクルアセスメントモデルが、ほ場の排出量を正確に推計できる有効な手段であることも実証されました。これは、生産現場において排出量を正確に把握する手段をこれまで持たなかった農業者にとって重要な課題解決となり、カーボン市場など新たなビジネスモデルへのアクセスを可能にし、経営に付加価値をもたらす可能性があります。


BASFアグロソリューション事業本部のグローバルストラテジックマーケティング担当シニアバイスプレジデントであるマルコ・グロズダノビッチは次のように述べています。「昨年、5つの主要作物におけるGlobal Carbon Field Trialsの最初の結果*3を発表しましたが、今回の稲作に関する新たな知見は、気候変動に対応するソリューションが、まさに最も重要な現場であるほ場で実施・拡大されなければならないことを改めて示しています。実際の栽培条件で試験することによってのみ、有意義で信頼できる結果につながるのです。」

今回の試験は、気候レジリエンスの重要性も浮き彫りにしています。IRRIの所長であるイヴォンヌ・ピント氏は次のように述べています。「BASFと実施したグローバルフィールドトライアルは、気候変動に対応する稲作が排出量を削減すると同時に、農業者が異常気象や厳しいほ場条件に適応することを支援できる可能性を明確に示しています。これは、IRRIが重視する科学的根拠に基づくパートナーシップと完全に一致するものです。私たちは、今後もこの協力関係を継続し、新たな機会を共に探求していきたいと考えています。」

[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/92340/36/92340-36-af04b8a20079c5f8c7f9159904af3bc7-2835x2126.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
フィリピンのラグナにて、BASFとIRRIの研究者たちが、2期連続の栽培シーズンにわたり、気候変動に対応した稲作技術と介入策を評価


農業における排出削減への広範な取り組みの一環、グローバルカーボンフィールドトライアル

グローバルカーボンフィールドトライアルは、BASFが2030年までに5つの主要作物のCO2e排出量を30%削減する*4という、広範な取り組みの一環です。この目標に向けて、世界の研究開発ユニット、オペレーション、コマーシャルのチームが連携し、さらに顧客やサプライチェーンのパートナーとも協力して、個別に対応したソリューションの提供に取り組んでいます。

「ほ場試験が進展しているとはいえ、研究だけでは変化をもたらすことはできません。複雑なバリューチェーンの一員として、実質的な影響をもたらすには、農業者や研究機関、業界のパートナーとの協力が不可欠です。グローバルカーボンファーミングプログラム*5を通じて、私たちは得られた知見を大規模な実践に移します。農業者がカーボン市場に参入し、気候変動に対応した農業を実践し、気候への効果を検証可能な価値として生み出すことを支援します」とグロズダノビッチは述べています。

レポートに関する詳細については、https://agriculture.basf.com/global/en/sustainable-agriculture/climate-smart-farming/carbon-field-trial-program をご覧ください。

*1 https://www.irri.org/
*2 https://agriculture.basf.com/global/en/sustainable-agriculture/climate-smart-farming/sustainability-assessments
*3 https://www.basf.com/jp/ja/media/news-releases/global/2024/10/p-24-270
*4 https://agriculture.basf.com/global/en/sustainable-agriculture/climate-smart-farming
*5 https://agriculture.basf.com/global/en/sustainable-agriculture/climate-smart-farming/carbon-farming

※この資料はBASF本社(ドイツ)が2025年9月22日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

■BASFのアグロソリューション事業本部について
私たちのすべての行動の理由は、「農業が、好きだから」。農業は、急速に増加する人口に対応するため、健康的で手頃な価格の食料を安定的に供給するとともに、環境負荷を低減することが求められています。そのため私たちは提携パートナーや農業の専門家と協力し、あらゆるビジネス上の判断を持続可能性(サステナビリティ)を基準に行っています。2024年には9億1900万ユーロを強力な研究開発パイプラインに投資し、革新的なアイデアから実用的なソリューションを生み出しています。当社のソリューションは、さまざまな作物システム向けに設計されています。種子、作物の形質、化学農薬、デジタルツールとサステナビリティのアプローチを組み合わせ、農業者・生産者とバリューチェーンにおけるステークホルダーが最高の結果を出せるよう支援しています。研究所、生産現場、オフィス、製造拠点のチームと共に、農業の持続可能な未来を築くために全力を尽くしています。2024年の売上高は98億ユーロでした。アグロソリューション事業部についての詳細は https://www.agriculture.basf.com/jp または各種ソーシャルメディアをご覧ください。

■BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。私たちは、持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、経済的な成功とともに環境保護と社会的責任を追求しています。また、お客様のグリーントランスフォーメーションを可能にする、選ばれる化学会社になるという意欲的な目標を掲げています。全世界で約 112,000 人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献しています。ポートフォリオは、コア事業の事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、ニュートリション&ケア)、スタンドアローン事業の事業セグメント(サーフェステクノロジー、アグロソリューション)から成ります。2024 年の BASF の売上高は 653 億ユーロでした。BASF 株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASF の詳しい情報は https://www.basf.com/global/en.html をご覧ください。

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