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pium、“カスハラ声明”きっかけに炎上 接客批判受け謝罪と改善策

 アパレルブランド「pium」が9月30日、店舗スタッフの接客に対する多数の指摘や批判を受け、公式Xにて謝罪文を公開しました。

 併せて再発防止策として、外部講師による接客研修や第三者機関による覆面調査を導入する方針を発表しています。

  • ■ 発端は28日の「カスタマーハラスメント声明」

     今回の事態のきっかけとなったのは、同社が9月28日に公開した「カスタマーハラスメントへの対応方針」です。そこで同社は、具体的に以下のような行為を「断固としてお断りする」と明示しました。

    ・度重なる過剰な要求や威嚇行為
    ・過度なサービス要求
    ・暴言や侮辱的な発言
    ・業務の正常な運営を妨げる行為

     さらに、悪質な場合は警察や弁護士と連携して法的措置も辞さないとする強い姿勢を示しました。

     しかしこの投稿を受け、SNS上では「そもそも店舗スタッフの対応に問題があるのでは」「試着中に嫌みを言われて悲しかった」といった声が次々と噴出。「高圧的で見下すような態度をとられた」「不快になるほど雑な対応を受けた」との体験談も相次ぎ、スタッフの接客姿勢そのものに強い不満が集中しました。

     結果として議論は一気に炎上し、ブランド側にとっても想定外の事態へと発展しています。

    28日のカスタマーハラスメントに対する声明

    ■ pium公式は2日後に謝罪と改善策を発表

     こうした声を受け、piumは9月30日に改めて声明を発表。

    「店舗での接客に関して多くのご意見・ご指摘をいただきましたことを真摯に受け止めております」
    「お客様にご不快な思いをおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます」

     と謝罪し、再発防止に向けた具体策を提示しました。外部講師を招いた接客研修の実施、第三者機関による覆面調査の導入、さらにスタッフ教育・指導の徹底を掲げています。

     また、要望や意見はスタッフ個人宛ではなくブランド公式のお問い合わせフォームから受け付けるよう呼びかけ、寄せられた問い合わせはすべて確認し、改善につなげるとしました。

    30日の謝罪文

    ■ 企業側に問題があったとしても、度が過ぎたカスハラはNG

     今回の件は、企業側の対応や接客体制に課題があったことを浮き彫りにしました。一方で、たとえ不満があったとしても、誹謗中傷や行き過ぎた要求といった「カスタマーハラスメント」が許容されないことも事実。

     企業と顧客の双方が「適切なサービス提供と健全な利用」の関係を築くことが、今後ますます重要になっていきそうです。

     piumは「かわいいを諦めない」をブランドコンセプトに掲げるアパレルブランド。着ることで自分に自信が持てる「自分のためのおしゃれ」を提案し、シルエットやディテールにこだわったアイテムを展開しています。実店舗は「SHIBUYA109」と「LUMINE EST新宿」に展開中です。

    <参考・引用>
    pium(@pium__official

    (山口弘剛)

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  • 山口 弘剛‌Writer

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    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

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