おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

リリースプラス

曲げ強度従来比1.4倍のインダクタ用磁性封止材を開発

update:
レゾナック・ホールディングス
~最先端の反応解析により、従来の3分の1の開発期間で曲げ強度向上に寄与する添加剤を選定~



株式会社レゾナック(代表取締役社長 CEO:高橋秀仁、以下、当社)は、曲げ強度(*1)が当社従来品と比較して1.4倍に向上した磁性封止材を開発しました。本製品は、スマートフォンなどの機器に搭載されるインダクタ(*2)用の材料で、衝撃や湿度などによるインダクタの機能低下を抑制し、機器の信頼性向上に貢献します。本開発品は、2026年の量産開始を予定しています。
本製品開発にあたり、当社は、独自技術である最先端の量子化学計算に基づく反応解析を活用し、磁性封止材中の樹脂と磁性粉の接合メカニズムを解析することで、従来の3分の1の期間で開発を完了し、市場投入までのスピードを高めることに成功しました。


近年、AI(人工知能)や5G(第5世代移動通信システム)、ADAS(先進運転支援システム)などの技術が普及、拡大し、スマートフォンからxEV(電動車)まで、あらゆる機器において、信号のノイズ除去や電圧の制御など、より複雑な機能が求められるようになっています。これにともない、インダクタの需要は拡大し、インダクタ用磁性封止材の需要も増加しています。また、インダクタに対する性能要求も高まり、磁性封止材の信頼性が製品全体の品質に直結するようになっています。
電源回路に用いられるインダクタには、主に、導線がコイル状に巻かれた巻き線インダクタが使われます。巻き線インダクタは、巻き線を樹脂と磁性粉から構成される磁性封止材で成型しますが、樹脂と磁性粉の界面において強度が保てず、実装後、外力が加わった際に磁性封止材が破壊して、不具合を招くという信頼性の課題が指摘されています。そのため、磁性封止材に対しては、樹脂と磁性粉の接合強度の向上が強く求められています。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/102176/167/102176-167-056be3e1d472cc3e0e90bdd2ba8df194-1465x678.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
インダクタ搭載例および磁性封止材イメージ図

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/102176/167/102176-167-db5e8296b7f4d84e4135d2f5cd8c7815-208x196.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
インダクタ用磁性封止材

当社は、課題解決のため、カップリング剤(添加剤)に着目しました。しかし、カップリング剤の種類は非常に多く、全てを実験により評価すると、時間もコストもかかります。そこで、当社は、量子化学計算に基づく高度な反応解析により、磁性粉のコーティングと樹脂の接合に対するカップリング剤の影響を解明し、本課題解決に最適なカップリング剤を探索、選定しました。その結果、樹脂と磁性粉の界面での接合力が向上し、従来のカップリング剤を添加した場合に比べて、曲げ強度が1.4倍に向上した磁性封止材を開発しました。
本製品の開発で活用した技術は、磁性粉のように金属を含む材料との接合強度の向上が期待できるため、金属の種類にかかわらず、金属と樹脂が接合する複合体への展開が期待されます。


当社計算情報科学研究センターでは、物理法則に基づいたシミュレーション解析を行う「計算科学」と、データに基づいてAI等を用いた解析を行う「情報科学」を駆使して、研究開発や事業開発を加速することを目指しています。また、新たな価値創出につながる技術の特許を出願することで、技術としての価値を高めています。
当社は、今後も時代が求める機能をいち早く創出することにより、グローバル社会の持続的な発展に貢献します。


*1 材料が曲げられる際に亀裂が発生したり破壊したりするまでの力を表す値
*2インダクタは、導線がコイル状に巻かれた受動素子(電子部品)です。巻線型、薄膜型、積層型があり、高周波/低周波信号の選択、信号のノイズ除去を行う高周波回路用インダクタと、電圧の制御を行う電源回路用インダクタ(パワーインダクタ)に分類されます。


以上

【Resonac(レゾナック)について】
レゾナックは、2023年1月に昭和電工と旧日立化成が統合して発足した機能性化学メーカーです。
2024年度の半導体・電子材料の売上高は、約4,500億円に上り、特に半導体の「後工程」材料では世界トップクラスの企業です。2社統合により、材料の機能設計はもちろん、自社内で原料にまでさかのぼって開発を進めています。社名の「Resonac」は、英語の「RESONATE:共鳴する・響き渡る」と、Chemistryの「C」の組み合せです。今後さらに共創プラットフォームを生かし、国内外の半導体メーカー、材料・装置メーカーとともに技術革新を加速させていきます。詳しくはウェブサイトをご覧ください。
株式会社レゾナック・ホールディングス https://www.resonac.com/jp/

最近の企業リリース

トピックス

  1. 藝大卒の声楽家が1時間1000円で自分を貸し出す理由 フリー芸術家ならではの戦略

    藝大卒の声楽家が1時間1000円で自分を貸し出す理由 フリー芸術家ならではの戦略

    プロの声楽家として活動する傍ら、1時間1000円から自分の時間を「レンタル」している男性。キャリア豊…
  2. ドムドムが“カニまるごと”の衝撃バーガーを再販 新作コチュジャン味を食べてみた

    ドムドムが“カニまるごと”の衝撃バーガーを再販 新作コチュジャン味を食べてみた

    ドムドムハンバーガーは10月14日に、カニを丸ごと挟んだ「丸ごと!!カニバーガー」を販売開始しました…
  3. 丸山製麺が「ラーメン大好き小泉さん」とコラボ!小麦麺使用の新感覚「らーめん缶」を実食

    丸山製麺が「ラーメン大好き小泉さん」とコラボ!小麦麺使用の新感覚「らーめん缶」を実食

    丸山製麺が10月6日から、人気ラーメン漫画「ラーメン大好き小泉さん」とコラボした「らーめん缶」を、東…

編集部おすすめ

  1. 毛玉とるとる Pro(KC-NW825)

    ストッキングやタイツも可の毛玉取り器誕生 マクセルイズミ「毛玉とるとる Pro」を発売

    マクセルイズミ株式会社は、ストッキングやタイツなどの繊細な衣類にも対応する毛玉取り器の新モデル、「毛玉とるとる Pro(KC-NW825)」…
  2. キヤノンの名機が「ガシャポン」で復活 歴代カメラ5種を精密ミニチュア化

    キヤノンの名機が「ガシャポン」で復活 歴代カメラ5種を精密ミニチュア化

    キヤノンが、バンダイの「ガシャポン」とコラボレーション。歴代のカメラとレンズをミニチュア化した「Canon ミニチュアカメラコレクション」を…
  3. 時事通信、男性カメラマンを厳重注意 生配信中に「支持率下げてやる」発言

    時事通信、男性カメラマンを厳重注意 生配信中に「支持率下げてやる」発言

    時事通信社は10月9日、自民党本部での取材中に「支持率下げてやる」などと発言した本社映像センター写真部の男性カメラマンを厳重注意したと発表し…
  4. 「ちいかわの世界に行きたい」ファン、考えた末に鎧さん化 再現度がガチすぎた

    「ちいかわの世界に行きたい」ファン、考えた末に鎧さん化 再現度がガチすぎた

    言わずと知れた人気コンテンツ「ちいかわ」。かわいくもハードなあの作品世界に入っていきたいと願う人は多いはず。筆者もその1人です。しかし二頭身…
  5. ネカフェの個室に不気味なトランプが……Xユーザーの“恐怖体験”に17万いいね

    ネカフェの個室に不気味なトランプが……Xユーザーの“恐怖体験”に17万いいね

    キーボードに差し込まれたトランプのジョーカーと、その裏に書かれた「げぇむすたあと」の文字。Xユーザーの「たーけ」さんが、たまたま入ったネット…
Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

提携メディア

Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト