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AIが古文書を自動解読、日本の歴史研究は新時代へ。市民参加型コンテストから「武田信玄の墓」に関する新資料

update:
伊那市
「みんなで翻刻」古文書画像をAIで現代語訳する機能を実装。古文書解読コンテストは開始2ヶ月で84万文字達成!



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/163863/4/163863-4-be791854e7801dd75b8a887ee3f268d4-3000x2000.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
武田信玄の墓所の建設を「高遠石工」が依頼された際の資料。この墓所は今も現存する

市民参加型古文書解読プラットフォーム「みんなで翻刻」に実装されたAI自動解読・現代語訳機能を活用した「第二回:古文書解読コンテスト」において、開始2ヶ月で約84万文字の解読が達成され、「武田信玄の墓所」の建築に関する資料や、伊能忠敬関連の資料など、興味深い資料が多数見つかりました。
AI技術で歴史研究のハードルを下げ、eスポーツのように楽しみながら地域の課題を解決するこの取り組みは、全国に眠る未解読資料の研究を一気に推し進めるものと期待しています。


「みんなで翻刻」古文書自動解読AIを実装
オンライン翻刻プラットフォーム「みんなで翻刻」は、8月2日のリニューアルオープン後、次々と新機能を追加中です。
特に注目なのが、AIの自動解読機能。これは古文書の画像に含まれる「くずし字」をAIが瞬時に解読し、現代語訳まで行うものです。プラットフォーム上で古文書の画像から現代語訳までを行うサービスは日本初となり、全国に数億点あると言われている未解読資料の研究を飛躍的に加速させるものと期待しています。

「みんなで翻刻」は、国立歴史民俗博物館・京都大学古地震研究会・東京大学地震研究所のメンバーを中心に開発を進める古文書史料の市民参加型翻刻プラットフォームで、国立歴史民俗博物館准教授の橋本雄太氏が開発を手がけています。
2017年のリリース以来、「みんなで翻刻」では、通算10,800人強の参加者により、4,800万文字を越える翻刻がなされてきました。現在28の公式プロジェクトを公開している他、ユーザーが自由に作れるプロジェクトも増加中。全国各地のバラエティに富んだ古文書・古記録資料の翻刻をオンラインで誰でも楽しむことが出来ます。
※「翻刻(ほんこく)」とは、くずし字で書かれている古文書を、活字化して現代の私たちが読めるようにする作業のことです

【みんなで翻刻】
https://honkoku.org/
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/163863/4/163863-4-dbaca32b35d4b5a22a3cc0d1facf2d3e-1214x713.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「みんなで翻刻」現代語訳の表示画面


開始2ヶ月で84万文字達成! 古文書解読コンテスト
「みんなで翻刻」上で熱戦が繰り広げられている「第二回:古文書解読コンテスト」は、10月12日に中間発表を行い、上位10名のランキングが発表されました。
開始から2ヶ月で参加者のみなさまによる解読文字数が約84万文字に達し、その中からは、今も山梨県甲府市岩窪町に現存する「武田信玄の墓所」の建設を「高遠石工」が依頼された際の資料や、伊能忠敬率いる測量隊が高遠藩に測量にやってきた際の資料群など、興味深い資料が多数見つかりました。
残り2ヶ月、最終結果発表まで、ますます目が離せない状況です。

古文書解読コンテストは、古文書のくずし字を期間内に誰がたくさん読めるかというコンテストで、上位者には謝礼金として総額25万円を贈呈。コンテストの対象は、長野県伊那市立高遠町図書館所蔵の古文書資料で、全国で活躍した「高遠石工」に関する古文書史料など、853点を公開中です。
この事業は、長野県伊那市の地域おこし協力隊である前田和弘氏が企画し、「伊那市」、「みんなで翻刻」、合同会社AMANEの三者による共同開催で行っております。

【古文書解読コンテスト公式サイト】
https://komonjo-contest.com
【山梨県甲府市岩窪町に現存する武田信玄の墓所の場所】
https://maps.app.goo.gl/zPJKQypMLahGDxjr5
■開催概要
開催期間 :2025年8月2日~11月30日
参加対象 :18歳以上の古文書に興味をお持ちの方
参加方法 :公式サイト( https://komonjo-contest.com )からエントリー
賞金   :総額25万円(1位10万円、2位5万円、3位3万円、4~10位1万円)
日程   :
2025年8月2日 第二回:古文書解読コンテストスタート&みんなで翻刻リニューアルオープン
2025年11月30日 古文書解読コンテスト期間終了
2025年12月中旬 上位者発表
2025年1月下旬 表彰イベント(伊那市内&オンライン)

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/163863/4/163863-4-757965dad661133420babe24315b3116-1267x796.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
古文書解読コンテストのWebサイト。エントリーはこちらから

日本の歴史が再発見される時代の幕開け。AIと市民の力が数億の未解読資料を解き明かす
日本全国には江戸時代の古文書・古記録資料が数億~数十億あると言われていて、その数や種類は世界的に見ても桁違いです。そのボリュームに反し、崩し字を読める専門家の数は非常に少なく、未解読の資料が全国各地に山積しています。長い期間放置されている間に、多くの資料がゴミとして処分されたり、火災や災害によって失われたりといった状況が続いています。
本事業はその課題解決に挑み、「AIの技術革新」と「市民参加のゲーミフィケーション」という新しい二つの力によって、専門家だけでは不可能だった、大量の古文書・古記録の解読を飛躍的に加速させます。多くの一般市民が参加し、自らの興味、自らの手で歴史を発見していくことで、日本の歴史・文化は余すところなく掘り起こされ、今よりもさらに奥深く、はっきりとした輪郭を表すことになるでしょう。この取り組みは、自信と誇りを持ってこの国を次世代に手渡すための道筋を作るものだと考えています。

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/163863/4/163863-4-e657b6dbe42982a8a534d679efdbce5b-3000x2000.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
雨で測量ができない時に、伊能忠敬が天文学や蝦夷地について話をしたものを書き留めた資料

<国立歴史民俗博物館:橋本雄太氏のコメント>
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/163863/4/163863-4-38c2f488d0aca9c4d7503e8bfdc4effd-1365x1365.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

今回のリニューアルでは、全文翻刻AIの他に、ユーザーフォーラムや、ユーザーによる翻刻プロジェクトの作成機能など、新しい機能を多数追加しています。前のシステムは2019年に公開したものなので、使っている技術が一世代二世代古くて、長く運用している間に参加者の方々から色々とリクエストもいただいて、こういう機能を付け加えたいねというところが溜まってきたので、メジャーバージョンアップをして、新しいシステム、新しい技術で一からシステムを作り直そうということで、今回のリニューアルに至りました
本年度中に公開したいねっていう話をしていたところに、この古文書解読コンテストの話が来たので、やるなら今だというところで、そういう意味でいい機会になったなと思っています。



<伊那市地域おこし協力隊:前田和弘氏のコメント>
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/163863/4/163863-4-bc27fc163239353ca9dc90c453577bd4-1365x1365.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

伊那市高遠町には古文書が4万3000点くらいあるんですけど、僕が協力隊として入った時は、それらをどう活用していったらいいかわからない、解読もほとんど進んでいないという状態だったので、それを解決するために資料のデジタルアーカイブ化を進めて、古文書解読コンテストを立ち上げました。eスポーツみたいに全国の方々とのバトルを楽しんでいただきながら、同時に古文書の課題を解決していき、地域のPRにも繋げていくという事を目指しています。
「みんなで翻刻」の新バージョンは、とにかくAIが凄まじいので、古文書解読のこれまでのやり方、常識が根底から変わってしまう衝撃があります。日本全国に数億~数十億あると言われている未解読の古文書をどんどん解読していく準備がようやく整ったなと思います。すべての解読が済んだ時、日本がどんな姿になるかワクワクしています。



関係リンク
【古文書解読コンテスト公式サイト】 https://komonjo-contest.com
【古文書解読コンテスト公式X 】 https://x.com/Komonjo_Contest
【みんなで翻刻】https://honkoku.org/
【合同会社AMANE】https://amane-project.jp/
【長野県伊那市】https://www.inacity.jp/
【高遠石工が武田信玄の墓所の建設を依頼された際の資料】
https://app.honkoku.org/transcription/0ac046e2d0a32d9029d0232920de20eb/3/translation?from=%2F
【山梨県甲府市岩窪町に現存する武田信玄の墓所の場所】
https://maps.app.goo.gl/zPJKQypMLahGDxjr5

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