東洋紡株式会社が、企業新CM「いろんな顔」篇(15秒、30秒)を12月29日より全国でオンエアします。が、そのCMがもの凄いインパクトです。顔の中に顔だらけ……。

 「すごくいろんな顔を持っている。」をコンセプトにしたこのCMは、一人の人の顔の中に様々な顔が。口の上には小さな顔、口の下にも逆向きに小さな顔。両目の上下にもそれぞれ小さな顔が描き込まれており、CMではその顔が一人一人喋っている形になっています。



 描き込まれた小さな顔、よく見ると違う顔をしており、女性だったり目の色が違ったり、ひょうきんそうなタレ目だったりと個性豊か。顔の面に6つ、そしてあたまに1つ。一人6役+1といったところ。さらにその顔たちが、それぞれセリフを持っているのです。

 繊維事業から始まった東洋紡、現在では繊維で培った技術を発展させ、フィルム・機能樹脂、産業マテリアルなど化学領域の事業を多数展開しており、創業時から続いている紡績部門よりも、非繊維部門の売上高が70%を超えているほど。このため多彩な顔を持つ企業として今回の「いろんな顔」というCMを打ち出したそうです。そして、その「顔」を表現するのに起用したのは、リアルな目やモノを描くボディペイントがSNSなどで国際的な注目を集めている、チョーヒカルさん。

 一番の見どころは、やはりチョーヒカルさんが描くリアルな顔の表情たちです。静止画ではなく、動きを伴う表現なので、顔の筋肉の動きなどを意識したペイントや、喋り方がリアルに見えるかなど、様々な課題を検証しながら進めているそう。特に、撮影に時間をかけ過ぎると塗料が乾いてきて描き直しになるので、そのあたりには細心の注意を払って制作作業を進めたとの事。



 今回のCMで“キャンバス”となった顔にたどり着くまで、多数の候補のオーディションを行なったそう。しかし、顔面をキャンバスにするためなかなかこの顔という人に巡りあえず、選定は難航。ところが、偶然、チョーヒカルさんとの打合せの際に同席したCM制作スタッフの中に、今回のアート制作のキャンバスとして非常にマッチした顔の人を発見した事で、今回の主演となったとの事。こうして、キャンバスになった顔にチョーヒカルさんのペインティングが施される事に。特に、表現のキモである、如何にリアルに見せるかについては一切の妥協が無く、自分の世界に入り込むチョーヒカルさんにスタッフ一同、頼もしさと尊敬の念を感じざるを得なかった様子。

 ひとりの顔にこれだけの顔を描き込んでいる今回のインパクトが凄いCM、人間も一つの顔だけでなくいろんな面があるんだよ、って話のタネになりそうなCMですね。

情報提供:東洋紡株式会社

(梓川みいな)