それは1つのメールから始まった……。「主演の池田エライザが風疹のため、急遽欠席。本日のイベントは貞子のみで実施します」。一抹の不安を抱えながら、5月20日、TOHOシネマズ新宿で開催された「映画『貞子』公開直前!池田エライザ×貞子デート応援イベント」に行ってきました。
元々、「映画『貞子』公開直前!池田エライザ×貞子デート応援イベント」は、「“容赦ない”恐怖といわれている『貞子』だけに、集まったカップルたちの距離が急接近する可能性も!?」という考えのもと、池田エライザさんと貞子もMX4Dを体験したり、貞子が当日来場したカップルに「ポップコーン&ドリンク」を振る舞ったりして、恐怖とともに映画館デートを盛り上げる!という内容でした。
しかし、当日、イベントスタッフから開始4時間前にメールで、池田エライザさんが風疹のため、急遽欠席し、「本日のイベントは、貞子のみで予定通り実施いたします」という冒頭も紹介したメールが届いたわけです。「え?貞子だけでイベント?」「貞子って、話せないよね?」「イベント、成立するの?」「つば九郎※みたいにフリップ芸で乗り切るつもり?」などなど編集部は一瞬ざわつきました。主演がいない公開直前イベント……、貞子はこのピンチをどう乗り切るのか?むしろ見てみたい!と思い、予定どおり取材に行ってきました。※東京ヤクルトスワローズのマスコットキャラクター。
会場に着いたのは受付30分前。通常ならすでに他社の記者たちが15人くらいはいるのですが、まだ3人くらいしかきていませんでした……。その後、徐々に増えて、通常のイベントくらいの人数に。
そんな中、始まった“映画出演者は貞子のみ”の「映画『貞子』公開直前!池田エライザ×貞子デート応援イベント」。幸いにして司会の女性がいたのですが、貞子を舞台に呼び込む際、その女性から「たぶん、緊張していると思います。ぜひ、みなさん温かい目で応援していただければと思います!」という前置きが……。やはり貞子も緊張するんだ……。そして流れるいつもの音楽「feels like “HEAVEN」の「く~る~ きっと、くる~」のフレーズとともに登場した貞子。
しかし、司会からの「今日、頑張っていきましょうね!」という言葉に、イマイチな反応。「緊張してますか?」という問いに、大きくうなずいていました。会場からは貞子を応援する声援と拍手がおくられ、早くもどっちが応援するのか、分からない状態に……。
その後、司会から「貞子は怨霊です。話せないので、呪念を送ってもらい、私が読み取り、言語化して伝えていきます」と、イベントを進行していく上での説明が行われました。事前にMX4Dを体験したという貞子に、司会が感想を聞くと、さっそく呪念を送る貞子。「マジで怖かった。貞子が茉優(池田エライザさん)を背後から腕を掴むシーンが怖かった」とのことで、しっかり自分のシーンを宣伝していました。しかし、イベントが進むにつれて、呪念が徐々にジェスチャーゲームに……。
司会が「令和になって恐怖も進化した本作ですが、具体的にどのように進化しましたか?」という問いに、スマホを操る動作やtik tok(ティックトック)をする動きをして、「『見たら呪われる』から『撮ったら呪われる』になり、LINEやtik tokとかにも初めてチャレンジするようにもなった」と伝えていました。そんな貞子に会場から「可愛い!」の声も。
さらに、今回はカップルを応援するイベントということで、理想のデートプランを考えてきたという貞子。スタッフに渡されたフリップを見せると、そこには貞子の出身地でもある「伊豆大島」と書かれていて、会場から笑いも起きていました。
続いて、映画の設定である「撮ったら呪われる」にちなみ、抽選で当たったカップル1組限定で、貞子と記念撮影をするコーナーに……。貞子が抽選箱から座席番号を引いて、そのカップルと記念撮影をしたのですが、その際、カップルに「貞子の髪の毛でできた“愛の髪の毛リング”」を小指に通す演出もありました。ちなみに、貞子からカップルへ、呪念を通して、「(長く付き合う秘訣は)互いを違う存在として認め、リスペクトすること。あと、呪わないこと」とアドバイスする場面も。また、カップルのためにハートポーズをする貞子に、会場から再び「可愛い!」と声援が。
そして、最後に貞子から「何卒、何卒、よろしくお願いします!」と、頭を深々と下げて、メッセージが送られ、イベントは無事に終了しました。イベント終了後、お客さんも交えてのフォトセッションがあったのですが、再び、舞台に登場すると、お客さんに手を振ったり、カメラマンの「もう少し、右を向いて」という指示に素直にしたがったり、映画とは正反対のキャラクターを見せ、会場を盛り上げていました。
そんな貞子が活躍する映画「貞子」は、5月24日から全国ロードショーされます。イベントとは違った貞子が、どんな進化を遂げて、私たちを恐怖のどん底に陥れるのか?期待したいですね。
(c)2019「貞子」製作委員会
取材協力:KADOKAWA
(取材・撮影:佐藤圭亮)