「M-1グランプリ2019」でコーンフレークを用いた漫才で歴代最高得点をたたき出し、見事チャンピオンに輝いたミルクボーイが、ついに日本ケロッグから正式にオファーを受け「ケロッグ公式応援サポーター」に就任することが決定。その就任式に行ってきました。

 ケロッグ公式応援サポーター就任式は、1月28日に東京・渋谷のヨシモト∞ホールで開催。マスコミはもちろん、平日の昼間にもかかわらず、多くのファンも駆けつけていました。

 ステージに登場したミルクボーイの駒場孝さんと内海崇さん。内海さんが「どうもー!コーンフレークボーイでございまーす!」「(駒場さんが客席のお客さんから)今、チョコワをいただきました」と、いつものボケを連発し、会場を沸かせていました。

 昨年12月の「M-1グランプリ」優勝後、生活が一変したという2人。内海さんは、「M-1前までは4回しかテレビに出たことがなかったですけど、M-1後1か月で54本のテレビに出させていただきまして、1か月で10年分働いています」とコメント。

 さらに「M-1グランプリ」優勝後に、内海さんの地元・兵庫県姫路市で凱旋公演を開催したそうなのですが、ミルクボーイを見ようと2000人が集まり、11時からの公演だったのにもかかわらず、朝5時半からお客さんが並ぶ人気ぶりで、整理券が配布されたとのこと。この時、内海さんは兵庫県警の方に守られながら移動していたそうなのですが、その光景がまるで「汚職議員みたいだった」と話し、会場に集まったファンを笑わせていました。

 しかし、司会から「ケロッグ公式応援サポーターに就任しますけど、コーンフレーク漫才って、コーンフレークに対して、かなり攻めたネタですよね?」と詰められる2人。すると、内海さんは「そうでしたっけ?」とすっとぼけ。駒場さんは「愛情あふれるネタだったと……」と誤魔化していました。

 そのため、就任式を行う前に検証の意味で、漫才のネタを振り返ることに。動揺する2人をよそに、ステージの大きな画面には「人生の最後はコーンフレークでええわけない」「まだ寿命に余裕があるから食べられる」「コーンフレーク側も最後のご飯に任命されたら荷が重い」「パッケージに書かれている五角形がめちゃくちゃデカい」「寝ボケている時だから食べられる」「生産者さんの顔が浮かばへん」「浮かんでくるのは腕を組んでいるトラの顔だけ」など、漫才の時に言ったセリフが次々と映し出される事態に……。

 ミルクボーイの2人は「早く消してください!」「誰ですか?こんなこと言ったの」「言うたかな?」「緊張してたから、あんまり記憶が……」と、公開処刑状態の仕打ちに動揺を隠せない様子でした。

 こんなことを言ったにもかかわらず、ケロッグ公式応援サポーターに就任させてくれたケロッグに懐の深さを感じる2人。内海さんは「あれで怒られていたら、僕らは炎上して燃えかすになってます」と話し、駒場さんも「(ケロッグ公式)Twitterの言い方が『ん?呼んだかい?』みたいな感じで、良い感じにツイートしてくれた。そのおかげで僕らが怒られずにすんだ」と感謝していました。

 ここで漫才の中で「浮かんでくるのは腕を組んでいるトラの顔だけ」と言われていた、キャラクターのトニー・ザ・タイガーが登場。ミルクボーイの2人に、公式応援サポーターの証である真紅のスカーフが授与されました。

 トニー・ザ・タイガーにスカーフを付けてもらう2人。しかし、内海さんにスカーフが巻かれると、会場に集まったマスコミ・お客さんに頭の中に既視感が……。内海さんもその雰囲気を感じ取ったらしく「散髪に来たみたいに……」と一言。会場は爆笑に包まれました。

 真紅のスカーフを巻き、無事に公式応援サポーターに就任した2人に、ここでプレゼントが……。それは「一番美味しい」と言われている、工場直送のコーンフロスティ!ケロッグ高崎工場長の松原さんが、わざわざお2人に届けてくれました。

 漫才の中で「生産者さんの顔が浮かばへん」と言われていましたが、ついに生産者さんとのご対面が実現し、2人は「すいませんでした」と平謝り。内海さんは「この顔は浮かばへんかった……」と話し、会場の笑いを誘っていました。

 出来立てのため、まだパッケージのデザインがプリントされていないコーンフロスティをさっそく食べてみる2人。松原さん「風味があって美味しいと思います」と話すと、「美味い!」と絶賛。司会からの「改めて聞きます。この工場直送のコーンフロスティは、人生最後のご飯にいかがですか?」の質問に、「食べれます!晩御飯でも食べれます!」と答えていました。

 2人の回答に会場からは拍手が起こりましたが、ここでまたネタの追及が……。それは栄養面の表示で「五角形は得意分野で勝負している」「牛乳も含んだ栄養素になっている」という点。松原さんによると、実は五角形ではなく十角形とのこと。

 そして、司会から「たしかに得意分野かもしれないが、10個も得意分野があるのは凄くないですか?これで許してもらえませんか?」との言葉で、ケロッグ側がミルクボーイの2人に頭を下げてお願いする展開に発展……。2人は慌てて、会場に集まったマスコミたちに「撮らんといて!」と叫んでいました。

 さらに商品パッケージには、牛乳を含んだ場合と含まない場合の栄養素が記載されていることも判明。ミルクボーイの2人は「こちらこそ、間違えていて、すみませんでした」と謝罪し、松原さんと仲直りすることに成功していました。

 無事松原さんと仲直りし、晴れて公式応援サポーターとなった2人に、今後の予定が発表されました。それは「ミルクボーイ出演CM動画制作」と「日時限定 ケロッグの中の人就任 コーンフレークやないか!開催」の2つ。「ミルクボーイ出演CM動画制作」の方は詳細が決まっておらず、後日ホームページで発表されるとのこと。

 一方の「日時限定 ケロッグの中の人就任 コーンフレークやないか!開催」の方は、Twitter企画で、2人がケロッグ公式Twitterの中の人に期間限定で就任するというもの。一般のTwitterユーザーがコーンフレークの写真を投稿すると、2人から「コーンフレークやないか!」とツッコミが来て、コーンフレーク以外の写真を投稿すると「コーンフレークと違うやないかっ!」とツッコミが来るそうです。こちらも、詳細は後日ホームページやSNS等で発表されるとのことです。

 最後に公式応援サポーター就任記念として、改めてコーンフレーク漫才を披露することになった2人。実際に見てみると、今日の出来事を経て、いろいろと修正をされていました。

駒場「死ぬ前の最後のご飯もそれで良いっていうねん」
内海「ほな、コーンフレークと違うかぁ。人生の最後がコーンフレークで良いわけないもんね」
内海「って言いましたけども、あらためて食べたら、人生の最後はコーンフレークでも良いかもしれない。栄養満点やから、寿命も延びるかもしれへん」

駒場「なんであんなに栄養バランスの五角形があんなにデカいのかわからん」
内海「コーンフレークやないか!パッケージに描かれてる五角形めちゃめちゃデカいんやから」
内海「と言うてましたけど、五角形じゃなくて、あれは十角形なのよ。これは凄いことよ。それくらい栄養が入っているっていうことなんやから」

駒場「食べてる時に、誰に感謝していいか分からんらしい」
内海「コーンフレークやないか!コーンフレークは生産者さんの顔が浮かばへんのよ。浮かんでくるのは腕を組んでるトラの顔だけ」
内海「って言うてましたけども、工場長さんとお会いしたから、これからは工場長さんの顔が浮かびますし、トラもね、ちゃんとトニー・ザ・タイガーっていう名前があるのよ」

駒場「でもオカンが言うには、『コーンフレークではない』って言うのよ」
内海「ほな、コーンフレークと違うやないか!というかね、コーンフレーク、コーンフレークって言うてきたけども、あのトラのパッケージのやつは『コーンフロスティ』っていう名前なのよ」

 そして、最後に「ちびっ子もコーンフロスティを食べて、みんな大きくなろう」と漫才を締めた2人。このケロッグ公式バージョンの漫才には、会場のお客さんから大きな拍手が送られていました。2人は「(これからはケロッグ公式応援サポーターとして)頑張ります!」と力強く宣言し、ステージを降りていきました。

取材協力:吉本興業株式会社

(取材・撮影:佐藤圭亮)