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ランドセルのセイバンが大人向けバッグを作る 新ブランド「MONOLITH」誕生

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 ランドセルで知られる株式会社セイバンから、大人向けのバッグブランド「MONOLITH」が誕生。ランドセルで培った丁寧なバッグづくりを反映させた大人向けギアを体験できる、プレス向けの先行お披露目・説明会が、都内で開催されました。

  •  ランドセルは小学校の6年間使える耐久性だけでなく、成長につれ体格が大きく変わっていく中でも、変わらぬ使い勝手の良さが要求されるため、様々なノウハウが詰め込まれています。「天使のはね」で知られるランドセルのトップメーカー、セイバンが大人向けのバッグを作るとどうなるのでしょうか。

     プレス向け先行お披露目・説明会に登壇したセイバンの泉貴章社長は、大人向けバッグブランド「MONOLITH」を立ち上げた理由として、少子化による事業多角化が背景にあると説明。「ランドセルが持つ機能性・耐久性・合理性を盛り込みつつ、普遍的でベーシックなデザインを持つMONOLITHから、セイバンの新しい可能性を広げていきたい」と語りました。

     MONOLITHのブランドディレクター、中室太輔氏は今回のブランド立ち上げにあたり、セイバンのランドセル工場に足を運び、ランドセルづくりに情熱を傾ける人々の熱気に触れてきたといいます。その上で「消去法で選ぶのではなく、MONOLITHをめがけて選んでいただけるブランドにしたい」と意欲を示しています。

     大人向けバッグブランド「MONOLITH」は、ブランドポリシーとして「次世代のスタンダードとなる最高のバッグ&ラゲージを提供する」というテーマを掲げ、STANDARD、OFFICE、PROという3つのラインで構成。それぞれのラインは、バックパック、2WAYバッグ、トートバッグ、ショルダーバッグの全4アイテム、サイズや色の違いを含めると計31アイテムとなります。

     採用される生地は、優れた耐久性で知られるCORDURAを中空糸で軽量化した、CORDURA BALLISTIC Hollofil AIRナイロンを採用。機能性を含め「ちょうどよい」ではなく「日常使いにはオーバースペック」なほどのクオリティで、長く愛用できるものを目指したといいます。

     すべての基本となるSTANDARDラインは、シンプルでありながら、どんなシーン、スタイルにも合う汎用性を意識したもの。各種のポケットは手の届きやすい場所に配置されています。カラーはブラック、ネイビー、グレーの3色展開。



     パソコンやデジタルデバイスを収納し、どこへでもオフィスを持ち運べるよう配慮されたOFFICEラインは、内容物を保護するパッドが入っているほか、止水ファスナーを採用。生地もSTANDARDより厚手で耐久性のあるものとなっています。カラーはブラックとネイビー。


     様々な荷物の持ち運びや、航空機での移動も想定して作られているというPRO。OFFICEライン同様、厚手の生地を採用しているほか、キャリーカートに装着できるようになっており、収容力と使い勝手を一層高めています。ブラックのみのカラーも、プロらしい質実剛健さを感じさせます。


     どの商品も、外見はシンプルにして幅広いスタイルに合うようにしている一方、内部に機能を凝縮。縫い目や材料の端が見えないような仕上げになっており、ランドセル作りで培った縫製技術が見てとれます。

     ブランド名の「MONOLITH」は、一枚岩という英語と同時に、日本語の「もの」も重ねた、とのこと。一見シンプルな「一枚岩」のようなバッグに「もの」としての品質と機能を詰め込んだ「MONOLITH」は、セイバンのランドセル同様、大人が長く使える道具としての魅力が光るバッグのように感じました。

    取材協力:株式会社セイバン

    (咲村珠樹)

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