子ども用の「裏起毛でない長袖Tシャツ」は9月の今のうちに購入しておこう、という趣旨の呼びかけが話題になっています。実は本格的に寒くなる頃には、洋服屋の長袖シャツは裏起毛の製品であふれ、「裏起毛でない長袖Tシャツ」はほとんど残っていない状態。
しかし、子どもは暑がりな子が多く、裏起毛の製品だと冬でもたくさん汗をかいてしまい、風邪を引いたり肌トラブルの原因になってしまいがち。こうした理由から冬でも「裏起毛でない長袖Tシャツ」を求める方は少なくありませんが、いざ買いに行っても前述した事情から「売り切れて買えなかった」という経験者はめずらしくありません。
全国のパパママに向けて「裏起毛でない長袖Tシャツを買うなら今!」と呼びかけを行ったのは、2人の兄弟のママであるツイッターユーザーのからあげちゃんさん(@yNAhoaK)です。
■ 自身の失敗経験を元にツイート「裏起毛でないロンTは今しか売ってない」
今回の呼びかけには自身の失敗談が元になっているのだそう。「10月に入っても半袖で生活してる子供たちが長袖を欲する頃には、世間は裏起毛に埋め尽くされているんですよね。あー今年も遅かったか、と毎年後悔です」と過去購入が出来なかった経験を話してくれたからあげちゃんさん。
もちろん寒くなってからも長袖Tシャツを売っているお店はあるのですが、店頭に残っている分だけで「欲しいサイズが売り切れ」「デザインがいまいち」なことが多々。そこで仕方なくネットで買うもいざ着てみるとサイズが合わなかった、という失敗を繰り返していたのだそう。
さらにからあげちゃんさんの2人のお子さんはアトピーで裏起毛の製品は医師から禁止されており、こうした観点からも長袖Tシャツを早い段階で購入しておくことが必要でした。
失敗から学んだ教訓をつい先日思い立ち、早めに洋服屋を訪れるとたくさんの「裏起毛でない長袖Tシャツ」が残っている状態だったそう。「良い時期に買えた!」と思うと同時に「ツイッターのフォロワーさんたちにも呼び掛けておかなきゃ」と思ったことが、ツイートに至ったきっかけなのだとか。
■ 元アパレル店長が洋服屋目線で解説「秋物を買うなら晩夏が良い」
実は筆者は過去アパレル業界に身を置いていました。店長としても働いた経験があり、こうした状況は非常に良く分かります。
「裏起毛でない長袖Tシャツ」は春物や秋物に分類され、入荷は実は7、8月ごろから始まります(春物は1月ごろから)。なので実需期である9、10月はもうピークアウト。徐々に在庫を減らし冬物を入荷させる時期なのです。
いわゆる裏起毛の製品は冬物にあたるため、子どもが半袖は寒そうにしてきたしそろそろ長袖買おうかな?という頃には、もう裏起毛の商品で売場が埋め尽くされているという状態になっているのです。
じゃあ実需期に在庫をそろえれば良いのでは?と思うかもしれませんが、こうすると必要以上に在庫が残ってしまい、消化の為に値下げに頼らざるを得ない、最悪いつまでも売場に残ってしまい、商品価値や見栄えの低下、売場の圧迫などのリスクが高くなります。洋服屋のシーズンが前倒しなのはこの為なのです。
特に今年は例年に比べ気温の低下が早い為、いつも以上に早く普通のロンTは売場からなくなってしまうことが予測されます。必要になりそう、という方はまだ半袖でも過ごせる今のうちから、購入しておくことをオススメします。
(聞こえますか…暑がりな子供を持つ、世のママたちよ…
今…あなたの心に…直接…よびかけています…
長袖Tシャツを買うのです…
あっという間に…裏起毛で売り場が埋め尽くされます…
裏起毛でないロンTは…春先まで使えます…緊急事態宣言下でもTシャツは必要です…今しか…売ってないのです…)— からあげちゃん (@yNAhoaK) September 6, 2021
<記事化協力>
からあげちゃんさん(@yNAhoaK)
(山口弘剛)