おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

ポッチャマをクロスステッチで立体刺繍 生地はなんと金属製の「ザル」

 刺繍と言えば、針と糸を用いて布に縫うのが一般的ですが、実は金属製のザルにも縫えてしまうんです。

 ザルの丸みを利用し、刺繍の技法であるクロスステッチによって描かれたのは、ポケモンに登場するキャラクター「ポッチャマ」。愛らしいポッチャマの顔が、立体的に美しく再現されています。

  •  作品を制作したのは、刺繍を趣味としている「しゅげぇとんたん」さん。過去にはハエたたきに刺繍をしたり、刺繍で立体的なキーホルダーを作ったりと、型に捉われないユニークな作品を多く手掛けています。

    しゅげぇとんたんさんの過去作品

     そんなしゅげぇとんたんさんが、今回生地としてザルを選んだのは、「普段刺繍しない人にも興味を持って欲しい」という思いがきっかけ。

     自分が心を込めて作った作品を、せっかくなら多くの人に見てもらいたいと考えるのは、モノ作りをする人であれば当然のことです。より注目を集めそうな、ナナメ上の方向を目指して普通の人が縫わないものを探してたどり着いたのが、ザルでした。

    製作開始前の写真

     生地が決まったところで、次は何をモチーフにするか。初めはザルの丸さを活かして地球を縫うつもりだったそうですが、老若男女幅広い世代に人気のポケモンから、顔の丸みが特徴のポッチャマをモチーフにすることにしました。

     しかしながら、ザルに刺繍をしていくという作業は、想像以上に生地が硬くハードだったと言います。また、ザルにも個体差があり、網の部分の針金が丸い枠に対して垂直に張られていなかったこともあり、ポッチャマの顔がやや曲がってしまったという反省点も。なかなか思い通りに作業が進まなかったようです。

    生地にポッチャマの顔が徐々に出来がっていきます

     それでも、裏面までキレイに縫うなど、細部の美しさへのこだわりも忘れていません。しゅげぇとんたんさんが目指したのは、まるで機械で縫ったかのような、規則性や統一感。作業の難しさや苦労を感じさせない、縫い目の細やかさとポッチャマのかわいらしさが際立つ作品に仕上がっています。

    裏面まで美しく縫われています

    傾けてももちろん違和感はありません

     制作期間、約4か月にわたる作品を完成させた際は「やっと終わったー!」という達成感と共に「次のが縫えるぞー!」という、次作への意欲も同時に湧いていたとのこと。作品を制作している途中でも、次々と新しいアイデアを思い付いたようです。

     また、ツイッターで完成を報告すると、投稿には多くの祝福コメントがよせられました。

    「完成おめでとうのコメントをたくさんいただいたことで、うれしさが込み上げてきました。半分でやめないで、最後まで縫いきって良かったと思っています」と語るしゅげぇとんたんさん。

     当初の狙いであった「普段刺繍しない人にも興味を持って欲しい」という点についても、ツイッターでの反響をうけて、その結果に満足しているようすでした。

    完成した作品は過去作と共に飾られています

     完成した作品は、過去に制作した作品と共に、自宅に飾っているとのこと。次はどのようなユニークな作品を作るのか、今後の活動にも注目です。

    <記事化協力>
    しゅげぇとんたん(@sgtntn716)

    (山口弘剛)

    あわせて読みたい関連記事
  • 『ポケパーク カントー』が2026年2月にオープンへ!11月21日からチケット販売開始
    アニメ/マンガ, イベント・キャンペーン

    『ポケパーク カントー』が2026年2月にオープンへ!11月21日からチケット販…

  • スーツケースに押し込まれた特大ピカチュウぬいぐるみ かわいそうだけどかわいい?
    インターネット, おもしろ

    スーツケースに押し込まれた特大ピカチュウぬいぐるみ かわいそうだけどかわいい?

  • ポケモン公式が“逆転”現象に謝罪 やはり「メガカラマネロ」の仕業……だった?
    ゲーム, ニュース・話題

    ポケモン公式が“逆転”現象に謝罪 やはり「メガカラマネロ」の仕業……だった?

  • ポケモン公式Xで「逆転」現象 「メガカラマネロ」登場の匂わせ?
    ゲーム, ニュース・話題

    ポケモン公式Xで「逆転」現象 「メガカラマネロ」登場の匂わせ?

  • ゼニガメ希望のはずがピカチュウ!? 手作りケーキに起きた“育児あるある事件”
    インターネット, おもしろ

    ゼニガメ希望のはずがピカチュウ!? 手作りケーキに起きた“育児あるある事件”

  • 子どものためにクレヨンで描いたイーブイ 妻が気に入りまさかの額装
    インターネット, おもしろ

    子どものためにクレヨンで描いたイーブイ 妻が気に入りまさかの額装

  • 「推し愛」で生まれた海の化身 ナス製カイオーガ精霊馬が24万いいね
    ゲーム, ニュース・話題

    「推し愛」で生まれた海の化身 ナス製カイオーガ精霊馬が24万いいね

  • マクドナルドのポケカ騒動 期間中の店舗を訪れた記者が感じた“異様な雰囲気”
    社会, 経済

    マクドナルドのポケカ騒動 期間中の店舗で感じた“異様な雰囲気”

  • マクドナルド、メルカリと連携し転売対策強化 ポケモン付きハッピーセット発売にあわせ
    インターネット, 社会・物議

    マクドナルド、メルカリと連携し転売対策強化 ポケモン付きハッピーセット発売にあわ…

  • まさに「まな板の上のコイキング」……粘土で再現されたファンアートが切ない
    ゲーム, ニュース・話題

    まさに「まな板の上のコイキング」……粘土で再現されたファンアートが切ない

  • 山口 弘剛‌Writer

    記事一覧

    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • アドビアプリが起動不能、告知不足にユーザーから不満の声 求められる「インフラ」としての対応
    インターネット, 社会・物議

    アドビアプリが起動不能、告知不足にユーザーから不満の声 求められる「インフラ」と…

  • 春巻きの皮で折り鶴制作 そのまま揚げる大胆アレンジにびっくり
    インターネット, おもしろ

    春巻きの皮で折り鶴制作 そのまま揚げる大胆アレンジにびっくり

  • まるで特殊詐欺現場? 「あつ森」複数台通信の光景を例えた妻の一言がもっともすぎた
    ゲーム, ニュース・話題

    まるで特殊詐欺現場? 「あつ森」複数台通信の光景を例えた妻の一言がもっともすぎた…

  • チョコクロ尽くしの「サンマルクカフェ福袋」発売 実用的×かわいいラインナップ
    商品・物販, 経済

    チョコクロ尽くしの「サンマルクカフェ福袋」発売 実用的×かわいいラインナップ

  • 「ホリデーマックフルーリー」11月19日より期間限定販売 広瀬すずさん&宮崎あおいさんの新CMも放映
    企業・サービス, 経済

    「ホリデーマックフルーリー」11月19日より期間限定販売 広瀬すずさん&宮崎あお…

  • 「犬も猫吸いをする」ほっこり瞬間 仲良しコンビの日常写真が注目
    インターネット, おもしろ

    「犬も猫吸いをする」ほっこり瞬間 仲良しコンビの日常写真が注目

  • トピックス

    1. 汗冷え対策は「ヒートテックの下にエアリズム」 ユニクロ公式発の裏ワザが再び話題

      汗冷え対策は「ヒートテックの下にエアリズム」 ユニクロ公式発の裏ワザが再び話題

      屋内と屋外で寒暖差が大きく、着る服に悩みがちなこの季節、SNS上で「エアリズムの上にヒートテックを着…
    2. 「ドラクエ7リメイク」にキーファ再会エピソード追加 衝撃展開にSNSでは「恨み節」も

      「ドラクエ7リメイク」にキーファ再会エピソード追加 衝撃展開にSNSでは「恨み節」も

      2025年11月12日午前7時に配信された「State of Play 日本」にて、「ドラゴンクエス…
    3. アカウント1の投稿

      【前編】それでも私は、書くことを選んだ―― Temu不審アカウントに挑んだ無名記者の記録

      ある日の調査作業の過程で、SNS「X」上において、急成長中の越境EC大手「Temu」のサポート担当を…

    編集部おすすめ

    1. 「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理

      「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理

      小学館「週刊少年サンデー」で連載中の漫画「シテの花 -能楽師・葉賀琥太朗の咲き方-」の作者・壱原ちぐささんが11月18日18時、新たな投稿を…
    2. 松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み

      松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み

      俳優の松山ケンイチさんが11月17日、自身のXアカウント「松山ケンイチ(@K_Matsuyama2023)」でユーモア企画「誰も傷つけない悪…
    3. 悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ

      悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ

      小学館「週刊少年サンデー」で連載中の漫画「シテの花 -能楽師・葉賀琥太朗の咲き方-」の作者・壱原ちぐささんが11月17日、作品の掲載順に関す…
    4. 今年もやってきた“本番環境の事故録” Qiitaの「やらかしアドベントカレンダー2025」開幕

      本番環境などでの失敗談が集結 Qiitaの「やらかしアドベントカレンダー2025」開幕

      稼働中のサーバーでの作業ミスによるトラブルの顛末をつづる「本番環境などでやらかしちゃった人 Advent Calendar 2025」が12…
    5. 床掃除はおまかせ!「モップ機能つき生ルンバ」と化すビションフリーゼがかわいい

      床掃除はおまかせ!「モップ機能つき生ルンバ」と化すビションフリーゼがかわいい

      頭をぐりぐり動かしながら、床の上を滑っていく1匹のワンちゃん。飼い主さんが「モップ機能つき生ルンバ」と呼ぶビションフリーゼ・せとくんの動画が…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト