「ガリガリ君でガリガリ君を作りました」と、ツイッターに投稿したのはネンドザイカーSNAILさん。

 文面だけではイマイチどういうことなのか想像がつきませんが、一緒に投稿された写真を見てみると……「ガリガリ君」のアイスバーに、同商品のキャラクター「ガリガリ君」の姿が彫刻されているではありませんか!これはお見事!

 普段は粘土を使用したさまざまなアート作品を制作している、ネンドザイカーSNAILさん。

 今作はふと「ガリガリ君でガリガリ君を作ったら面白いのでは?」と考えたことをきっかけに、うまく作れるかわからなかったものの、その衝動のままに作業を開始したという、ある意味モノ作りの技術が問われる制作でした。

 しかしながら、その出来栄えはまさに素晴らしいの一言。ガリガリ君にガリガリ君を持つガリガリ君があらわれる、というなんともユニークな作品が誕生しました。これを計画なしで、普段とは異なる創作分野で、しかも一発で作り切ってしまうという対応力にも驚きです。

どこからどうみてもあのガリガリ君

 こうした結果だけ見ると、いとも簡単に作ってしまったように感じますが、その制作工程はやはり一筋縄ではいかなかった模様。

 削る道具にはつまようじを使用しますが、当然ながらアイスは時間経過とともに溶けてしまいます。そのため、削っては凍らせ、また削っては凍らせての繰り返しで、集中力を維持するのが困難であったとのこと。

溶けては凍らせ、を繰り返す作業

 また、氷の粒の大きさが不揃いであることから、細かい部分の表現が困難で、完成間際まで「上手くいかないかも」と、不安を抱えながらの作業だったそうです。

 少しでもスピードをあげたり、出来栄えを良くしたりするためにもっと専門的な道具を使えばよかったのでは?という声も聞こえてきそうですが、これには「慣れ親しんだアイスに専門的な道具は似合わない」という、ネンドザイカーSNAILさんのこだわりがあります。

氷の粒が不揃いであることから細部の表現が困難に

 こうした作業の末、完成までに要した時間はなんと5、6時間ほど。制作を終えた感想をうかがうと「ちゃんと形になったことは自分でも少し意外でした。思っていたイメージに近い出来でとても満足しています」と、ホッと一安心といった様子でした。

完成後はもちろんいただきます!

 完成後はもちろん「いただきます!」。苦労のすえ作りあげた「ガリガリ君のガリガリ君」は、きっといつもとはひと味違ったおいしさがあったことでしょう。

 なお、今回の制作の様子は、ネンドザイカーSNAILさんのYouTubeサブチャンネルである「ネンドザイカーの息抜き」で配信されています。

<記事化協力>
ネンドザイカーSNAILさん(@nendo_snail)

(山口弘剛)