JR東海は6月13日、東海道新幹線・山陽新幹線区間において使われている点検用新幹線車両、通称「ドクターイエロー(T4編成)」が、2025年1月をもって検測走行を終了し、引退することを発表しました。

 「ドクターイエロー」といえば、「幸せの黄色い新幹線」「新幹線のお医者さん」などども呼ばれ、幅広い年齢層から支持を得る人気車両。この発表に、SNSでは別れを惜しむ声が相次いでいます。

 ドクターイエロー(T4編成)は2001年から運用を開始し、約10日に一度、実際の営業路線を走行しながら、電気設備や軌道設備などの状態をチェック。2005年に登場したT5編成(JR西日本所属)と交互に走行し、東海道・山陽新幹線(東京駅~博多駅間)の検測を行っていました。引退の理由としては、20年以上に渡る運用による「老朽化のため」としています。

 T5編成を用いた検測走行は当面継続されるとのことで、すぐにドクターイエロー自体が見られなくなる、というわけではさそうですが、2027年からは営業車両である「N700S」に導入される検測機能により、代替される予定とのこと。

 長年親しまれてきたドクターイエローの引退に、SNSでは「今までお疲れ様でした。快適に作業する為とはいえ寂しくなります」「この日が来るのは分かっていたが、改めて最後の日が決まると切ないなぁ」と惜別の声が続々。鉄道ファンにとって、いかに特別な存在の車両であったかが良く分かります。

 なお、引退に際しJR東海は「これまで支えていただいた皆様への感謝の気持ちを込めて、皆様にお楽しみいただけるイベントの開催や企画商品の販売などを多数用意」しているとのこと。

 車両基地での撮影会のほか、体験乗車イベント、車体のお掃除イベント、ドクターイエローに関連した記念グッズの販売等を企画しているそうで、詳細が決まり次第、改めて発表を行うとのことでした。

<参考・引用>
JR東海News【公式】(@JRCentral_OFL
ニュースリリース「ドクターイエロー(T4編成)の引退について

(山口弘剛)