三谷産業株式会社（本社：石川県金沢市／代表取締役社長：三谷 忠照、以下 三谷産業）と、エーザイ株式会社のグループ会社であり、認知症エコシステムの構築を手掛けるTheoria technologies株式会社（本社：東京都千代田区／代表取締役CEO：内藤 景介、以下 テオリア）はこの度、長期雇用モデルにおける社員の脳の健康管理の推進と、ソリューションの共創に関するパートナーシップ契約を締結いたしました。
これに伴い、三谷産業では2025年度よりエーザイが提供する脳の健康度セルフチェックツール「のうKNOW(R)」等を活用した、テオリアによる脳の健康管理を目的とする統合新サービス「そなえるパッケージ」を新たに導入いたします。本サービスを本格的に導入するのは、三谷産業が初めての事例となります。
さらに、定年後も働くことを希望する個人が長く活躍できる仕組みづくりを確立し社会に拡充するべく、脳の健康管理を取り入れた長期雇用モデルの確立を目指してまいります。
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左：三谷産業 三谷忠照 右：テオリア 内藤景介CEO
■契約締結の背景
・高年齢者雇用安定法改正と企業の課題 ～今年4月「65歳までの雇用確保」が完全義務化～
超高齢社会※1を迎え、少子高齢化がいっそう拡大している日本においては、働く意欲がある高齢者の雇用環境の整備がますます重要となっています。
国もこうした事態を重く受け止め、様々な対策を講じています。その一つとして挙げられるのが、2021年に実施された高年齢者雇用安定法の改正です。この法改正によって、企業に対して、定年制の廃止や65歳までの定年引き上げ、または65歳までの継続雇用制度導入のいずれかを選択することが義務化されました※2。さらに、今年4月からは「65歳までの雇用確保」が完全義務化されます。
一方で、多様な経験や豊富な知識を持つ高齢者が、その能力を十分に発揮できる環境を整えることが企業にとって重要な課題となっています。なかでも健康面への配慮は欠かせない要素であり、生活習慣病の予防や脳の健康維持を支援する取り組みなど、認知機能を含む包括的な健康管理施策の導入が急務であるといえます。
・三谷産業の「無期限継続雇用制度」
三谷産業グループは、超高齢社会の日本において、社員が長期にわたり安心して働き続けられる職場環境の整備が会社の持続的な成長にも繋がると考えております。こうした理念のもと、フレキシブルな勤務体系制度や病気を患っても治療と就労が両立できる制度など、社員の「働きたい」という意思を尊重する制度を数多く整備してまいりました。
特に、定年退職を事実上廃止した「無期限継続雇用制度」（2021年施行開始）は、60歳以上の全社員※3を対象として本人の希望やキャリア面談などに基づいて三谷産業グループ中でマッチングを図り、最適な働き場所を提供する革新的な制度です。当該制度が施行されてから約4年間で、合計98名がこの制度を活用し、そのうち80名が現在も在籍しています。
参考資料：2021年2月2日「60歳以上の働き方改革を実現！無期限の継続雇用制度を新構築」
https://www.mitani.co.jp/application/files/1416/1223/7757/20210202.pdf
このような背景から、三谷産業グループではかねてより社員の健康寿命の延伸に直結する認知症予防・対策について高い関心を持ち、様々な対策を講じてまいりました。
この度、認知症の当事者が自分らしく生きるためのソリューションの開発・提供を軸に加え、自社のみではなく事業パートナーが社会インフラとして活用できる共創プラットフォームの構築を目指すテオリアと、三谷産業グループにおける「定年後も働くことを希望する個人が長く活躍できる仕組みづくりを実現し、それを社会に広めていきたい」という考えが一致したため、パートナーシップ契約を締結することとなりました。
■テオリアが提供する脳の健康管理統合サービス「そなえるパッケージ」とは
「そなえるパッケージ」は、脳の健康管理支援を目的に、主にエーザイが提供する脳の健康度セルフチェックツール「のうKNOW(R)」※4と、管理栄養士による認知機能低下リスク低減指導などを含む「脳の健康支援プログラム」の2つのサービスで構成されています。
脳の健康状態の確認だけにとどまらず、リスクが懸念される社員を支援する取り組みが充実しているほか、社員の脳の健康状態をプログラムの運用担当者が把握する心理負荷を軽減するため、リスクが懸念される社員には自動で健康支援プログラムの案内がされるなど、運用面にも配慮した管理システムが整備されていることが特徴です。
三谷産業グループでは2025年度より40歳以上の社員（役員を含む約600名）を対象に本サービスを導入し、実証結果および社員によるフィードバックの提供を行うことで「そなえるパッケージ」の品質向上支援を行ってまいります。
参考資料：「そなえるパッケージ」公式HP https://theoriatec.com/package
三谷産業における「そなえるパッケージ」運用フロー（2025年度）
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/32549/90/32549-90-c942703b8de84745510a1c80a38bee5d-784x328.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
■今後の展開
本パートナーシップのもと、三谷産業とテオリアは、以下の3つの領域において協議・検討およびプロモーション活動を共同で推進してまいります。
1. 働くことを望む社員を支える長期雇用モデルの確立
・三谷産業の長期雇用モデルとテオリアの脳の健康管理ノウハウを融合し、健康寿命の延伸を目指す新 たな雇用・キャリアモデルを共同で構築
・超高齢社会に適応した働き方の実現に向けた制度やガイドラインの策定
2. 新規開発段階の脳の健康管理ソリューションの実証およびフィードバック支援
・テオリアによる三谷産業への脳の健康管理統合サービス導入と、実務環境に即した最適な活用方法の検討
・三谷産業による実証結果および社員からのフィードバックの提供を通じたサービス品質向上支援
3. 健康経営の新たなスタンダードの共創と社会に向けた発信
・両社の取り組みの情報発信による他企業への導入促進
・脳の健康の重要性に着目した新たな健康経営のスタンダードの共創と啓発による、持続可能な労働環境構築への貢献
三谷産業とテオリアは、この度のパートナーシップ契約を通じて、定年後も働くことを希望する個人が長く活躍し続けられる社会の実現を目指して取り組みを進めてまいります。
また、これらの取り組みを国内外へと広げることで、企業が社員の脳の健康を維持し、あらゆる年代の社員の生産性の維持・向上を図るとともに、一人ひとりがより活力を持って働ける環境を創出します。これにより、社会全体の「脳の健康」に対する意識を高め、持続可能な企業活動と経済成長の促進を目指してまいります。
※1：内閣府「令和6年版高齢社会白書」
※2：厚生労働省「65歳までの『高年齢者雇用確保措置』」
※3：満66歳となる年度以降は、評価基準を満たした社員が対象となります。
※4：「のうKNOW(R)」は、疾病の診断や予防を目的としたものではありません。
（補足情報）
【三谷産業グループについて】 https://www.mitani.co.jp/
石川県金沢市で創業して97年、ベトナムで創業して30年の複合商社です。北陸、首都圏、ベトナムを拠点に、化学品／情報システム／樹脂・エレクトロニクス／空調設備工事／住宅設備機器／エネルギーの６セグメントで事業を展開しています。商社でありながら、時にメーカーとして、また時にコンサルタントとして、お客さまにとっての最適を追求するとともに、「創業90年を越えるベンチャー企業」として更なる進化へと挑戦しています。
【Theoria technologies株式会社について】 https://theoriatec.com/
Theoria technologies（テオリア テクノロジーズ）は、エーザイ株式会社のグループ会社として誕生した、認知症エコシステムの実現を目指す会社です。
私たちの強みは、これまでエーザイが取り組んできた認知症に対する長年の研究と、認知症の当事者やご家族、医療関係者との対話から得てきた膨大な知見とデータです。
それらにテクノロジーを掛け合わせることで、発症前の備えから発症後のケアまで、あらゆる側面から認知症という社会課題に対応した事業を展開し、あらゆる人々が自分らしく"生ききる"ことができる社会の実現に貢献してまいります。
