みずほリース株式会社（代表取締役社長：中村 昭、以下「みずほリース」）の連結子会社であるエムエル・ITADソリューション株式会社（代表取締役：伊藤 修司、以下「エムエル・ITADソリューション」）は、TREホールディングス株式会社（代表取締役社長：阿部 光男、以下「TREホールディングス」）の連結子会社であるリバー株式会社（代表取締役社長：松岡 直人、以下「リバー」）と、「使用済みIT機器の国内資源循環サービスの展開」に向けた基本合意書を締結し、協議を開始しましたことを下記の通りお知らせいたします。
1. 背景
近年、世界的に使用済みIT機器（E-wasteやE-scrap）の発生量は増加しており、この傾向は今後も継続する見込みとなっております。また、IT機器には希少金属などの貴重な資源が含まれる一方で、人体に有害な物質も含まれており、不適切な廃棄物処理による環境汚染や健康被害の懸念が高まっています(※1)。
日本を含む先進国から輸出される使用済みIT機器が、発展途上国を中心とした輸出先で不十分な管理のもとに処理されることにより、こうした課題が一層深刻化しています。また、希少金属の海外流出は、日本国内の産業における経済安全保障上の大きなリスクとなりつつあります。
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みずほリースは、「中期経営計画2025」において、サーキュラーエコノミーをフロンティア領域における注力分野と位置づけ、「高度循環型社会」「脱炭素社会」の実現を目指して事業を推進しています。エムエル・ITADソリューションはITAD(※2)サービスを通して、使用済みIT資産の広範な回収と最大限の活用（製品としてのリユース、素材としてのリサイクル）を行うことを目的に今年4月に設立されました。
TREホールディングスは、これまで資源化の難しかった廃棄物・使用済製品等について、廃棄物処理の技術的・採算的課題を克服し、資源やエネルギーへと変換する「WX（Waste Transformation）」を推進することで、動脈・静脈の枠組みを超えた“共創”を生み出し、高度循環型社会、脱炭素社会の実現に挑戦しています。同社中核子会社のリバーは金属リサイクル大手として、使用済自動車や金属スクラップ、廃家電のリサイクル事業を手掛け、OA・通信機器のリサイクルやリユースも行っています。
２. 今後の展望
今回の基本合意書に基づき、エムエル・ITADソリューションとリバーは、使用済みIT機器の国内資源循環サービスの以下具体的な内容や運営体制について協議・検討していきます。
(1) 使用済みIT機器の分解と国内資源循環の促進
エムエル・ITADソリューションがお客様から回収した使用済みIT機器を、リバーが分解し、希少金属などは国内で再資源化する仕組みを構築します。この取り組みにより、国内資源の有効活用を促進すると同時に、輸出先での不適切処理による環境や健康への影響を防ぎます。
(2) トレーサビリティ情報の提供による付加価値の創出
国内での資源循環プロセスにおけるトレーサビリティ情報をエムエル・ITADソリューションの顧客企業に提供します。これにより、顧客企業はサプライチェーンの透明性を向上させ、再資源化プロセスの信頼性を高めることで、環境保全と人権尊重に配慮していることを示すことができます。
みずほリースとTREホールディングスがそれぞれの強みを生かし、使用済みIT機器の国内資源循環を促進する新たなサービスを共同で検討・展開することを目指します。また、本取り組みを通じ、環境保全、社会的意義の実現、経済の強化を一体的に進め、持続可能な社会づくりに貢献します。
※1 国際的機関のThe International Telecommunication Union (ITU)が発行している、「The Global E-waste Monitor 2024」によると、2022年には、グローバル全体で6,200万トンのE-wasteが発生しており、そのうち1,380万トンは正規なルートで収集・リサイクルされる一方で、全体の約78%を占める4,820万トンは非正規なルートで収集され、不適切に管理・処理されています。その結果、水銀や臭素系難燃剤を含むプラスチックが環境に放出され、環境と人々の健康に直接的かつ深刻な影響を及ぼしています。
※2 ITAD：IT Asset Dispositionの略であり、使用済みIT資産の回収・データ消去・リユース・
リサイクルをすることを表しています。
3. 会社概要
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【お問い合わせ先】
みずほリース株式会社 経営企画部
TEL 03-5253-6540
TREホールディングス株式会社 IR広報部
TEL 03-6327-2622
Email contact@tre-hd.co.jp
