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経営としてのマーケティング機能を強化し、日本企業の価値創造力を高める「GTM DMIモデルver.1.0」を公開
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/77356/33/77356-33-2546a308b2a1e18c519102bcf2a52bbe-1361x300.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
公益社団法人日本アドバタイザーズ協会 デジタルマーケティング研究機構(所在地:東京都中央区銀座 代表幹事:中村 俊之、以下DMI)は、主にB2Bに携わる企業のマーケティング活動において製品やサービスを市場に投入する際に検討するべき項目やプロセスをまとめた「GTM*1DMIモデルver.1.0」を発表します。
「GTM DMIモデル」はDMIのB2Bマーケティング委員会の参加企業における市場開拓や市場投入の取り組みと実体験に基づき、新製品やサービスを市場に投入する際にマーケティング戦略として検討すべき領域やプロセスを定義したモデルです。マーケティング部門が中心となって社内外のステークホルダーとの議論の共通言語を提供し、マーケティング本来の役割である『顧客や社会と共に価値の創造*2』を果たせるように、マーケティング組織の意識を変革することを目指して構築しました。
今回「GTM DMIモデルver.1.0」とするように、最初のバージョンとして公開いたします。DMIではGTM DMIモデルを、皆様からのフィードバックを基に継続して改善していく予定です。
*1 GTMとはGo To Marketの略であり、市場開拓戦略や市場投入戦略と翻訳されます。
*2 公益社団法人日本マーケティング協会によるマーケティングの定義より一部抜粋
https://www.jma2-jp.org/home/news/916-marketing
◇「GTM DMIモデル」の全体像
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/77356/33/77356-33-389b5028f5debac2ab52f600dbceab08-1853x726.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「GTM DMIモデル」の全体像
◇「GTM DMIモデル」は以下のような検討項目をまとめたスプレッドシート(.xlsx)形式で提供します。本日より、DMIのウェブサイトから無償でダウンロードできます。
ダウンロード:https://dmi.jaa.or.jp/general-file/download/1286
また、「GTM DMIモデル」の意義や使い方などに関するセミナーを2024年11月12日(火)15時30分より開催予定です。参加無料となりますので下記よりお申し込みください。
https://dmi.jaa.or.jp/general-event/view/3760
◇「GTM DMIモデル」の構成要素(抜粋)
以下の3つのレイヤーで必要情報を収集・整理し、様々な議論の土台となる共通言語化を行います。
■Market & Account レイヤー
- 市場/業界分析
- アカウント(ターゲット企業)分析
- 競合/代替品
■Buyer and Value レイヤー
- 購買意思決定プロセス&購買関与者
- 顧客のペイン&提案できる価値
- 差異性・独自性
■Channel and Engagement レイヤー
- 流通・販売戦略
- 販売チャネルのイネーブルメント
- キャンペーン設計
- 目標設定、測定と評価
◇「GTM DMIモデル」策定の背景
「GTM DMIモデル」を公開する主な目的は、日本企業の価値創造力を高めるために、企業経営の一部としてのマーケティング機能を強化することにあります。日本の上場企業の80%に財務の最高責任者であるCFOが設置されているのに対し、CMOが設置されている企業はわずか7.9%*3 に留まっています。また、B2Bマーケティングの領域においては近年ABM(アカウントベースドマーケティング)、CRM(顧客関係管理)、MA(マーケティングオートメーション)などのキーワードが注目されていますが、狭義のマーケティングであるプロモーション領域に偏った手法の議論に陥ってしまい、広義のマーケティングである市場開拓・市場投入戦略の本質的な議論が不足しているという課題があります。
*3 KPMGジャパンCFOサーベイ2023
(https://kpmg.com/jp/ja/home/media/press-releases/2023/05/cfo-survey-2023.html)
日本マーケティング学会:日本型CMOの現状と展望
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/marketing/39/1/39_2019.023/_pdf)
このような課題認識から、DMIではマーケティング部門が、領域を限定した現場最適ではなく、各部門と連携して本質的なマーケティング戦略を立案・実践することで、新製品や新事業の推進・成功確率を上げ、企業における経営目的を達成する事を目的として、B2Bマーケティング委員会参加企業から幅広く知見を集め、GTMの標準的なプロセスを策定し、広く共有することとなりました。
◇GTM DMIモデル導入による期待効果
「GTM DMIモデル」を活用することで、企業は、経営陣・事業部門・マーケティング部門といった組織において共有されるべき必要な情報、つまり「戦略の共通言語」をもって市場開拓・投入計画を策定し、組織間におけるゴールの共有を通して、効率的な戦略立案と施策の実行が可能となります。GTM DMIモデルは新規市場投入や市場開拓のための論理的な勝ち筋や想定費用対効果を明らかにし、企業における経営資源の配分などの意思決定を支援します。具体的には以下のように様々な立場ごとに存在する課題が解決されることを期待しています。
・経営層:
新規事業や新製品の投資に対して、必要な市場の情報を把握し、期待する効果を明確化することで、経営資源の配分の最適化を支援します。また経営および各部門間の共通言語を作り、経営目標達成に対する全社的アラインメントの構築を容易にします。
・事業責任者:
新規事業や新製品の事業としての見通しを精緻化・共通言語化することで、事業戦略における意思決定の精度を向上させます。また、経営層やマーケティング部門からの支援を得やすくすることで事業目標達成の確度を高めることができます。
・マーケティング部門長:
「GTM DMIモデル」を活用することで、マーケティング戦略の立案やキャンペーンの実行可否の客観的な判断材料を得ることが可能となります。戦略の立案と成功に必須な要素を、関係者間が予め準備することを可能とし、マーケティング投資のROI(費用対効果)を高めることができます。
・マーケティング担当者:
予めマーケティングプランの策定に必要な要素が準備・共有されることで、パートナー企業へのオリエンテーション、インサイドセールスのトークスクリプト、提案書やWebコンテンツの作成など、キャンペーンの精度を高めることが可能となります。
◇クリエイティブ・コモンズによる提供
「GTM DMIモデル」はクリエイティブ・コモンズ CC BY 4.0
(https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja)ライセンスの下に提供されます。「(C)デジタルマーケティング研究機構」のクレジットを表記いただくことで、商用利用も可能です。事業会社のマーケティング部門のみならず、コンサルタントや広告代理店など、パートナー企業にもご活用いただき、顧客企業のコンサルティングやプランニング支援に役立てていただきたいと考えています。
大橋 慶太(デジタルマーケティング研究機構 B2Bマーケティング委員会 委員長 / マーケットワン・ジャパン合同会社 執行役 事業開発管掌)よりコメント
GTM(ゴートゥーマーケット/Go to Market)とは、自社の製品やサービスをどのような流れで顧客へ届けるか、そしてその前提となる「どのマーケットになぜ進出するのか」までを指す概念であり、主要な欧米企業では各社で活用が進んでいるマーケティング戦略の一つです。しかし、日本ではこのようなモデルが定義されている企業は少なく、委員会参加者からも課題の声があがっていました。業界団体として標準的なGTMモデルを策定することが日本企業におけるマーケティング機能の強化、そして日本企業の価値創造力を高めることにつながることを願っています。
◇“デジタルマーケティング研究機構” について
日本アドバタイザーズ協会 デジタルマーケティング研究機構(Digital Marketing Institute)は、1999 年 4 月 1 日、社団法人日本広告主協会(現:日本アドバタイザーズ協会)ディジタルメディア委員会内の研究会を母体として発足しました(発足時名称:Web 広告研究会)。
業界の枠を超えてウェブ広告・マーケティングに取り組む全てのプレイヤーによる研究活動を行う場として、インターネット上の広告展開における、さまざまな課題について、広告主と関連企業・団体(広告会社、メディアレップ、媒体社、調査会社、システム提供会社など)が共通の場で研究活動を行うことにより、インターネット上の広告の健全な発展を促進することを目的としています。
定期的なフォーラム・セミナーの開催のほか、各種広告手法の効果実証実験、企業サイトのプロデュースの研究とその評価、個人情報保護問題への取り組み、ブロードバンド・モバイル環境の研究、生活者のメディア接触変化の研究などの幅広い活動を10の委員会と5つのプロジェクトで行っております。
◆会員社(2024年10月1日現在)340社
◆代表幹事 中村 俊之 (株式会社ポーラ)
◆事務所 〒104-0061 東京都中央区銀座3-10-7 ヒューリック銀座三丁目ビル8階
◆ホームページhttps://dmi.jaa.or.jp
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