2025年11月4日
株式会社TryHard Japan(大阪市中央区)の取締役である李香代氏が泉南市議会議員・添田詩織氏を
被告として損害賠償訴訟判決後、控訴にあたり弁護団が声明文を発表
(以下、本件判決に関する弁護団の声明を掲載いたします。)
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私たち弁護団は李香代さんが泉南市議会議員・添田詩織氏に対し提起した損害賠償請求等訴訟に
ついて、2025年10月24日に大阪地方裁判所(山本 拓裁判長)より言い渡された第一審判決
(令和6年(ワ)第4903号)に対し、控訴することとし、控訴にあたっての弁護団の声明を発表
する。
1.第一審判決の意義と控訴に至る経緯 本判決は、市議会議員という公人が一私人に対して行った名誉毀損・プライ バシー侵害・肖像権侵害のいずれの権利侵害行為も認定し、犬笛型ヘイトの構造を認めたうえで、投稿の削除をも命じて、政治家によるSNS利用のあり方 に警鐘を鳴らした点で、画期的な
意義を持つものであり、弁護団は、その判断 内容を高く評価する。 しかしながら、本判決を受けて
発信された添田氏の投稿においては、添田氏 からの反省や謝罪が一切述べられていないことから、再び同様の権利侵害が繰り返されるのではないかという懸念を強く感じている。これは、本判決が、添田氏による投稿について、ヘイトであることの認定をしなかったことが原因であると考えられ、司法が
深刻な人種差別・民族差別に対して向き合えていない現状が示された。このため、差別のない社会の
実現という本訴の究極の目的を達成するため、不服部分の是正を求め、上級審にて主張を尽くすこと
とした。
2.控訴の主要な論点(第一審判決の不当性)本判決は、人格権侵害の事実を認めながらも、以下の
点で重大な誤りがある。
⑴ 棄却された請求に関する認定の誤り 本件は、添田氏による権利侵害が、李香代さんの出自に着目
した人種差別・民族差別によるものである点に大きな特徴がある。添田氏への尋問においても、添田氏の侵害行為が差別的意図を有する人種差別・民族差別であることは明らかであったにもかかわらず、
本判決では認定されなかった。私たちは、添田氏の投稿が持つ差別的意図を明らかにした上で、ヘイトスピーチ解消法が目指す差別のない社会を実現するという公益的観点から、改めて上級審でその違法性が認められるべきだと考えるに至った。
⑵ 人種差別・民族差別の深刻性に見合わない賠償額の認定 第一審判決が認定した損害賠償額は、添田氏が、李香代さんの出自に着目 した差別的言動を、市議会議員という立場や影響力を利用して、SNSという拡散性の高いプラットフォームで行ったものであるにもかかわらず、その 悪質性、重大性に比して著しく低額であり、被害の回復に到底及ぶものではない。添田氏の投稿によって、李香代さんは、フォロワーたちの攻撃の的と なったことそれ自体、大きな被害である。この攻撃は、人種差別・民族差別 に基づくものであるが、第一審判決ではこの点を認めなかったことから、損 害賠償額に反映されていない。このような損害賠償額の水準では、李香代さ んが受けた精神的苦痛の大きさ、そしてヘイトスピーチという行為が社会に 与える負の影響を正当に評価したとはいえず、深刻な被害に見合った損害賠償額を認定すべきである。
⑶ 政治家による人種差別・民族差別に対する司法の責任本件は、単なる私人間での紛争ではなく、公職にある政治家が、その影響 力を背景として、民族的マイノリティに対して行った権利侵害である。判決 は、政治家によるSNSを通じた人権侵害に警鐘を鳴らしたものの、人種差 別・民族差別によるヘイトスピーチという行為に対して、より明確かつ断固とした司法のメッセージを発する責任を十分に果たしていない。控訴審においては、司法がこの社会問題に対して明確な態度を示すことを強く求めるものである。
3.控訴審で目指すもの 私たち弁護団は、控訴審において以下の実現を目指し、闘う所存である。
1. ヘイトスピーチである旨の認定:投稿の違法性が人種差別・民族差別を理由とすることの認定を求める。
2. 適正な損害賠償額の獲得: ヘイトスピーチによる被害の深刻性、添田氏の公的立場を反映した真に
被害回復に資する賠償額の認定を求める。
3. 人種差別・民族差別に対する断固たる司法判断の確立: 政治家による差別的言動は決して許されないという規範を、司法判断を通じて確立し、差別のない社会の実現のための法的基盤を強化する。
4.結び 民族的属性に基づく不当な差別的言動は、個人の尊厳を深く傷つけ、社会を分断する許されない行為である。控訴審を通じて、李香代さん、支援をいただくみなさまと共に、人種差別・民族差別によるヘイトスピーチの被害回復と根絶に向け、最後まで全力を尽くす所存である。 以上
【李香代 弁護団長 弁護士 田中 俊】
【お問い合わせ先(弁護団)】
弁護士法人・響 大阪オフィス
弁護士 河野・藤田
TEL:06-6208-2341
FAX:06-6208-2342
E-mail:k.fujita@hibiki-law.or.jp
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泉南市議会議員によるコリアン差別SNS投稿訴訟第一審判決に対する控訴にあたって弁護団が声明文を発表
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