「琥珀糖」というお菓子をご存知でしょうか。琥珀糖というのは、干菓子(ひがし)と呼ばれる乾燥して作られた和菓子の一種で、砂糖を多めに溶かした寒天ゼリーを乾燥させ、その中で溶けきれなかった砂糖がゼリーの表面に飴の膜を作ることで、宝石の琥珀のような見た目になることからそう名付けられました。
“琥珀”と言われているように、その見た目はまるで宝石のよう。某グルメレポーターの言葉を借りれば「琥珀糖はお菓子の宝石箱や~」と言ったところでしょうか。
そんな琥珀糖ですが、その清涼感ある見た目もあって、夏の和菓子では人気商品のひとつ。それもあってか、先日「信玄餅」や「水信玄餅」で知られる山梨県の老舗和菓子屋、「金精軒(きんせいけん)」公式Twitterが投稿した、琥珀糖の製造風景のツイートが大きな反響を呼びました。
「乾燥中の琥珀糖が置いてありました。飴を砕いたように見えますが、寒天ゼリーの表面だけを乾燥させたお菓子です。ネット通販で人気があり、このご時世の稼ぎ頭なんですが、Twitter的にも絵が映えるので非常に助かります」
そうつぶやきながら金精軒公式Twitter担当が投稿したのは、薄型の運搬用機材の上に敷き詰められた鮮やかなエメラルドグリーンの琥珀糖の姿。
近くで見てみると、これってお菓子?と思わず問いかけてしまいそうなくらい鮮やかな姿です。カット前の姿はまさに“原石”と言ってもまったく差し支えない輝きですね。
金精軒Twitter担当者も、普段からこの“エメラルド琥珀糖”の鮮やかさに魅入られていたとのことで、乾燥中の状況をツイートしてみようと思い立ったのがきっかけだったとのこと。ちなみに琥珀糖という和菓子は金精軒オリジナル商品というわけではなく、全国各地の和菓子屋で取り扱いがあるとのことですが、多くの店では味付けは砂糖味で販売されています。
そんな中で、“金精軒琥珀糖”はそこにひとアクセントを入れてみようということで、ミントの香りづけを行っているそうです。
琥珀糖は干菓子なので、食感はサクサクしたもの……と思いきや、それは表面部分のみで、中身は原料に使用している寒天特有のプルンとした食感が残っている不思議な和菓子。それでいて、あの鮮やかな見た目にミントの華やかな香りづけとなれば、1粒で何度おいしいか分からないくらい食べることが楽しい和スイーツといえますね。
一連の製造工程を紹介したツイートには多くの方が魅入られ、琥珀糖が無数に散りばめられたツイートは2万以上のいいねが、また“金精軒琥珀糖原石”を納めたツイートも1万近いいいねが寄せられました。
こちらの商品、「琥珀糖ミント」(税込756円)という商品名で展開され、製造ロットの都合により1週間で100瓶のみの販売とのこと。とはいえ、猛暑真っただ中の日本列島の中でひとときの清涼感を与えてくれるのは間違いなさそうです。
乾燥中の琥珀糖が置いてありました。
飴を砕いたように見えますが、寒天ゼリーの表面だけを乾燥させたお菓子です。
ネット通販で人気があり、このご時世の稼ぎ頭なんですが、Twitter的にも絵が映えるので非常に助かります。 pic.twitter.com/auLmi8qruB
— 金精軒 (@kinseiken_jp) August 2, 2020
当店の琥珀糖を、シーグラス、蛍石、フォスフォライト、経験値飴、川のガラス、蒼穹のファフナーで同化した人間、UFOキャッチャーの敷石、置き型ファブリーズ、など魅力的に例えていただきありがとうございます。
当店としては千切る前の原石を知っているのでカオスエメラルドを推奨しております。 pic.twitter.com/xksatDLfgH
— 金精軒 (@kinseiken_jp) August 3, 2020
<記事化協力>
金精軒(@kinseiken_jp)
(向山純平)