一見関係ないように見えて、実は黄金コンビ……って組み合わせがありますよね。国産初のカセットテープを作ったマクセルの公式Twitterアカウントが投稿した「カセットテープと鉛筆」の画像に、ある年齢以上の世代が懐かしさを覚えて反応しています。
マクセル公式Twitterアカウントが、ハッシュタグ「#この組み合わせはずるいだろ選手権」をつけて投稿した、カセットテープと鉛筆の画像。元々このハッシュタグは、マクドナルドの新商品発売を記念したキャンペーンのものなんですが、ここから派生して様々な「ずるい(黄金の)組み合わせ」がTwitterに投稿され人気となっています。
さてカセットテープと鉛筆、懐かしさを覚える反応もあるものの、特に若い世代にはピンとこないようです。たぶん、カセットテープを使った経験がないからなのかもしれません。
ある年代以上の人には説明不要ですが、この鉛筆はカセットテープのハブ(リール)穴に差し込んで使うもの。鉛筆を回転軸にして、クルクルとリールを回してテープを巻き取る訳です。
カセットテープの先端には、温度変化によるテープの伸縮を調整するため、磁性体が塗布されていないリーダーテープというものが付いています。なので、そのままの状態で録音を始めてしまうと、始めの1、2秒分が欠けてしまいます。
それを防ぐため、磁性体の塗布された部分を録音ヘッドの場所まで引き出してやる作業が必要なのです。また、微妙にテープの巻きがたるんでいるケースもあり、そのたるみを取るために巻く場合も。
特にFMラジオの音楽を録音する「エアチェック」では、曲の頭からタイミングよく録音するため、この鉛筆での巻き上げが一種の儀式となっていました。場合によってはカセットテープのハブ穴より微妙に細い鉛筆もあったので、少し斜めに差し込むと巻き上げやすかったなぁ……。
このツイートには、エアチェックをしていた当時を思い出し、懐かしむ方々からのリプライが寄せられています。かつてマクセルの「UD I」には、たるみを取るため「鉛筆などで巻き上げてください」という注意書きがありました、という画像を寄せてくれた方も。
鉛筆メーカーも、カセットテープの企画を作ったオランダのフィリップスも、こう使うために寸法を設定した訳ではないはずですが、まさに奇跡的なマッチング。サブスクで聴き放題という現代では、どんな「ずるい組み合わせ」があるのか、探してみたくなりますね。
🤝 カセットテープ と 鉛筆 ✏️#世代によっては意味不明 pic.twitter.com/trCV8Cyptn
— マクセル – Within, the Future💙 (@maxellJP) March 3, 2021
<記事化協力>
マクセル 公式Twitter(@maxellJP)
(咲村珠樹)